北海道大学 2015年 理系 第1問 解説

方針・初手
- 曲線 $C_1$ の接線の方程式を求め、それが $C_2$ と接する条件を立式する。
- 2次曲線(放物線)と直線が接する条件は、連立して得られる2次方程式の判別式が $D=0$ となることである。
- (2)では(1)で求めた関数 $a(t)$ を微分して増減表を作成し、極小値を求める。導関数の符号変化に注意する。
解法1
(1) $C_1: y = (x-1)e^x$ を微分すると
$$ y' = 1 \cdot e^x + (x-1)e^x = x e^x $$
となる。$C_1$ 上の点 $(t, (t-1)e^t)$ における接線 $l$ の傾きは $t e^t$ であるから、その方程式は
$$ y - (t-1)e^t = t e^t (x - t) $$
$$ y = t e^t x - t^2 e^t + (t-1)e^t $$
$$ y = t e^t x - (t^2 - t + 1)e^t $$
となる。この接線 $l$ が $C_2: y = \frac{1}{2e}x^2 + a$ と接するための条件は、連立して得られる $x$ についての方程式
$$ \frac{1}{2e}x^2 + a = t e^t x - (t^2 - t + 1)e^t $$
$$ \frac{1}{2e}x^2 - t e^t x + a + (t^2 - t + 1)e^t = 0 $$
が重解をもつことである。この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D = 0$ となればよいので
$$ D = (-t e^t)^2 - 4 \cdot \frac{1}{2e} \left\{ a + (t^2 - t + 1)e^t \right\} = 0 $$
$$ t^2 e^{2t} - \frac{2}{e} a - \frac{2}{e} (t^2 - t + 1)e^t = 0 $$
$\frac{2}{e}a$ について整理して両辺に $\frac{e}{2}$ をかけると
$$ a = \frac{e}{2} t^2 e^{2t} - (t^2 - t + 1)e^t $$
$$ a = \frac{1}{2} t^2 e^{2t+1} - (t^2 - t + 1)e^t $$
(2) (1)で求めた $a$ を $t$ の関数とみて $f(t) = \frac{1}{2} t^2 e^{2t+1} - (t^2 - t + 1)e^t$ とおく。これを $t$ で微分すると
$$ f'(t) = \left( t + \frac{1}{2} t^2 \cdot 2 \right) e^{2t+1} - \left\{ (2t - 1)e^t + (t^2 - t + 1)e^t \right\} $$
$$ f'(t) = (t^2 + t) e^{2t+1} - (t^2 + t) e^t $$
$$ f'(t) = t(t+1) (e^{2t+1} - e^t) $$
$$ f'(t) = t(t+1) e^t (e^{t+1} - 1) $$
ここで、$f'(t) = 0$ となる $t$ の値を求める。 $t=0$, $t=-1$, $e^{t+1}-1=0$ のいずれかであり、$e^{t+1}-1=0$ を解くと $t+1=0$ より $t=-1$ である。 したがって、$f'(t) = 0$ となるのは $t = 0, -1$ のときである。
また、関数 $g(t) = e^{t+1} - 1$ とすると、$t > -1$ のとき $g(t) > 0$、$t < -1$ のとき $g(t) < 0$ となる。 したがって、積 $(t+1)(e^{t+1} - 1)$ は $t \neq -1$ のすべての実数 $t$ で正の値をとる。 ゆえに、$f'(t)$ の符号は $t$ だけで決まり、$t=0$ の前後でのみ符号が負から正へ変化する。 $t$ の増減表は以下のようになる。
$$ \begin{array}{c|ccccc} t & \cdots & -1 & \cdots & 0 & \cdots \\ \hline f'(t) & - & 0 & - & 0 & + \\ \hline f(t) & \searrow & & \searrow & 極小 & \nearrow \end{array} $$
よって、$f(t)$ は $t = 0$ のとき極小となる。このときの $a$ の値は
$$ f(0) = \frac{1}{2} \cdot 0^2 \cdot e^1 - (0^2 - 0 + 1)e^0 = -1 $$
解説
- (1)において、$C_2$ と接線 $l$ が接する条件は「微分法を用いて接点を設定し、接線の傾きと $y$ 切片が一致する」というアプローチでも立式できる。しかし $C_2$ が放物線(2次関数)であることを活かし、判別式 $D=0$ を用いると計算量が少なく済む。
- (2)では導関数の符号変化の判定が重要になる。$f'(t)$ が $t=-1$ を因数にもつが、$(t+1)$ と $(e^{t+1}-1)$ が同時に符号を変えるため、$t=-1$ の前後で $f'(t)$ の符号は変化しないことに気づけるかがポイントである。
答え
(1) $a = \frac{1}{2} t^2 e^{2t+1} - (t^2 - t + 1)e^t$
(2) $t = 0$ のとき、極小値 $-1$
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。











