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京都大学 1977年 理系 第2問 解説

数学2/積分法数学2/微分法テーマ/面積・体積テーマ/最大・最小
京都大学 1977年 理系 第2問 解説

方針・初手

まず、グラフが $x$ 軸の正の部分と交わる点の $x$ 座標 $c$ を求める。
つぎに

$$ S_a=\int_0^c f(x)\,dx $$

を $a$ の式で表し、その最大値を与える $a$ を調べる。

解法1

関数

$$ f(x)=ax-(1+a^4)x^3 $$

について、$x$ 軸との交点を求める。

$$ f(x)=0 \iff ax-(1+a^4)x^3=0 \iff x\{a-(1+a^4)x^2\}=0 $$

$a>0$ より $1+a^4>0$ だから、

$$ x=0,\quad x=\pm\sqrt{\frac{a}{1+a^4}} $$

を得る。
このうち、$x$ 軸の正の部分との交点の $x$ 座標は

$$ c=\sqrt{\frac{a}{1+a^4}} $$

である。

したがって、

$$ \begin{aligned} S_a &=\int_0^c \{ax-(1+a^4)x^3\}\,dx \\ &=\left[\frac{a}{2}x^2-\frac{1+a^4}{4}x^4\right]_0^c \\ &=\frac{a}{2}c^2-\frac{1+a^4}{4}c^4 \end{aligned} $$

となる。

ここで

$$ c^2=\frac{a}{1+a^4},\qquad c^4=\frac{a^2}{(1+a^4)^2} $$

を代入すると、

$$ \begin{aligned} S_a &=\frac{a}{2}\cdot \frac{a}{1+a^4} -\frac{1+a^4}{4}\cdot \frac{a^2}{(1+a^4)^2} \\ &=\frac{a^2}{2(1+a^4)}-\frac{a^2}{4(1+a^4)} \\ &=\frac{a^2}{4(1+a^4)} \end{aligned} $$

である。

さらに、$a>0$ なので $a^2>0$ より、

$$ S_a =\frac{1}{4\left(a^2+\dfrac{1}{a^2}\right)} $$

と変形できる。

ここで、相加平均と相乗平均の大小関係より

$$ a^2+\frac{1}{a^2}\geqq 2 $$

であり、等号成立は

$$ a^2=\frac{1}{a^2} \iff a^4=1 $$

のときである。$a>0$ だから

$$ a=1 $$

のときに限る。

したがって、分母が最小、すなわち $S_a$ は最大となるのは

$$ a=1 $$

のときである。

解法2

$$ S_a=\frac{a^2}{4(1+a^4)} $$

までは解法1と同じである。

これを微分すると、

$$ \begin{aligned} S_a' &=\frac{1}{4}\cdot \frac{2a(1+a^4)-a^2\cdot 4a^3}{(1+a^4)^2} \\ &=\frac{1}{4}\cdot \frac{2a-2a^5}{(1+a^4)^2} \\ &=\frac{a(1-a^4)}{2(1+a^4)^2} \end{aligned} $$

$a>0$ において $S_a'=0$ となるのは

$$ 1-a^4=0 \iff a=1 $$

のときだけである。

また、

であるから、$S_a$ は $a=1$ で最大となる。

解説

正の交点 $c$ を求めて積分するまでは素直な計算である。
本質は

$$ S_a=\frac{a^2}{4(1+a^4)} =\frac{1}{4\left(a^2+\dfrac{1}{a^2}\right)} $$

まで整理できることにある。

ここまで変形できれば、あとは

$$ a^2+\frac{1}{a^2}\geqq 2 $$

を使って一瞬で最大となる $a$ が決まる。微分でも解けるが、この形まで整理して相加平均と相乗平均の大小関係を使うのが最も見通しがよい。

答え

$$ a=1 $$

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