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九州大学 1961年 文系 第2問 解説

数学2/指数対数数学1/方程式不等式
九州大学 1961年 文系 第2問 解説

方針・初手

問題文において対数の底が省略されているが、高校数学において「指標」という用語は常用対数(底が $10$)に対して用いられるため、本問の $\log$ は常用対数 $\log_{10}$ であると解釈して進める。

ある正の実数 $X$ に対して、$\log_{10} X$ の指標が $n$($n$ は整数)であるとは、

$$n \leqq \log_{10} X < n+1$$

が成り立つことと同義である。この定義に従い、「$\log_{10} a$ の指標が $0$」という条件を不等式で表し、そこから $a$ の範囲、さらに $m$ の範囲へと遡って条件を満たす整数 $m$ の個数を求める。

解法1

対数の底は $10$ とする。

$\log_{10} a$ の指標が $0$ であるから、定義より以下の不等式が成り立つ。

$$0 \leqq \log_{10} a < 1$$

底は $10 > 1$ であるから、真数の大小関係にそのまま対応し、

$$10^0 \leqq a < 10^1$$

すなわち

$$1 \leqq a < 10$$

となる。ここで、問題文の条件より $a = \log_{10} m$ であるから、これを代入して

$$1 \leqq \log_{10} m < 10$$

再び底 $10 > 1$ に着目して真数 $m$ の範囲を求めると、

$$10^1 \leqq m < 10^{10}$$

$$10 \leqq m < 10^{10}$$

となる。$m$ は正の整数であるから、この不等式を満たす整数 $m$ の個数は、

$$10^{10} - 10$$

個となる。

解説

常用対数の指標(整数部分)と仮数(小数部分)の定義を正しく理解し、不等式を用いて処理できるかを問う問題である。

$\log_{10} X$ の指標が $n$ であることは、$n \leqq \log_{10} X < n+1$ という不等式で表現できる。この基本事項を忘れていると手が出ないが、覚えていれば単純な不等式の変形に帰着される。

また、最後の個数を求める計算において、$A \leqq m < B$($A, B$ は整数)を満たす整数 $m$ の個数は $B - A$ 個であることを利用すると、数え間違い($+1$ などのずれ)を防ぐことができる。

答え

$10^{10} - 10$ 個

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