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東北大学 1975年 文系 第1問 解説

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東北大学 1975年 文系 第1問 解説

方針・初手

$M={(x,y)\mid y\ge x^2}$ は放物線 $y=x^2$ の上側の領域であり、閉集合かつ凸集合である。

また、三角形の各辺の式を出しておくと、

である。

(1) では「三角形全体が放物線の上側にある条件」を見る。

(2) では、各 $x$ に対して三角形内で最も $y$ が大きいのは辺 $AB$ 上であることを用い、「辺 $AB$ すら放物線以下である条件」を調べる。

解法1

(1) $N$ は $M$ に含まれる場合

$N$ は三角形の内部であり、その閉包 $\overline N$ は三角形 $ABC$ 全体である。

$M$ は閉集合なので、$N\subset M$ ならば

$$ \overline N\subset M $$

である。したがって、特に頂点 $A,B,C$ はすべて $M$ に含まれなければならない。

逆に、$M$ は凸集合であるから、頂点 $A,B,C$ がすべて $M$ にあれば、それらを結ぶ三角形全体が $M$ に含まれる。よって $N\subset M$ である。

したがって、必要十分条件は $A,B,C\in M$ である。

まず $A(a,1)\in M$ より

$$ 1\ge a^2 $$

すなわち

$$ -1\le a\le 1 $$

である。

次に $C(a+2,2)\in M$ より

$$ 2\ge (a+2)^2 $$

すなわち

$$ -\sqrt2\le a+2\le \sqrt2 $$

であるから

$$ -2-\sqrt2\le a\le -2+\sqrt2 $$

を得る。

なお、$B(a+2,7)$ は $C$ と同じ $x$ 座標をもち、$y$ 座標は $7>2$ なので、$C\in M$ なら自動的に $B\in M$ である。

よって求める範囲は

$$ [-1,1]\cap[-2-\sqrt2,,-2+\sqrt2] $$

であり、

$$ -1\le a\le -2+\sqrt2 $$

となる。

(2) $M$ と $N$ とは共通点をもたない場合

三角形の内部 $N$ において、各 $x$ に対する $y$ の最大値は上辺 $AB$ 上で与えられる。したがって、$N$ が $M$ と共通点をもたないための必要十分条件は、区間 $a<x<a+2$ において

$$ 3x+1-3a\le x^2 $$

が成り立つことである。

そこで

$$ f(x)=x^2-(3x+1-3a)=x^2-3x-1+3a $$

とおくと、必要十分条件は

$$ f(x)\ge 0\qquad (a<x<a+2) $$

である。

平方完成すると

$$ f(x)=\left(x-\frac32\right)^2+3a-\frac{13}{4} $$

となる。放物線なので、$x=\dfrac32$ を軸として場合分けする。

(i) $a\le -\dfrac12$ のとき

このとき区間 $(a,a+2)$ は全体が $\dfrac32$ の左側にあるので、$f(x)$ はこの区間で単調減少する。

したがって最小値は右端 $x=a+2$ 側で決まり、

$$ f(a+2)\ge 0 $$

が必要十分である。

計算すると

$$ f(a+2)=(a+2)^2-3(a+2)-1+3a=a^2+4a-3 $$

より

$$ a^2+4a-3\ge 0 $$

すなわち

$$ a\le -2-\sqrt7 \quad \text{または}\quad a\ge -2+\sqrt7 $$

である。

ただし今は $a\le -\dfrac12$ なので、残るのは

$$ a\le -2-\sqrt7 $$

である。

(ii) $-\dfrac12<a<\dfrac32$ のとき

このとき $\dfrac32\in(a,a+2)$ であるから、区間内での最小値は頂点でとる。

よって

$$ f\left(\frac32\right)\ge 0 $$

が必要十分である。

計算すると

$$ f\left(\frac32\right)=\frac94-\frac92-1+3a=3a-\frac{13}{4} $$

より

$$ 3a-\frac{13}{4}\ge 0 $$

すなわち

$$ a\ge \frac{13}{12} $$

である。

今の条件と合わせると

$$ \frac{13}{12}\le a<\frac32 $$

となる。

(iii) $a\ge \dfrac32$ のとき

このとき区間 $(a,a+2)$ は全体が $\dfrac32$ の右側にあるので、$f(x)$ はこの区間で単調増加する。

したがって最小値は左端 $x=a$ 側で決まり、

$$ f(a)\ge 0 $$

が必要十分である。

計算すると

$$ f(a)=a^2-1 $$

であり、$a\ge\dfrac32$ なら明らかに $f(a)\ge 0$ である。したがって

$$ a\ge \frac32 $$

がそのまま成り立つ。

以上をまとめると、

$$ a\le -2-\sqrt7 \quad \text{または}\quad a\ge \frac{13}{12} $$

となる。

解説

(1) の本質は、$M={y\ge x^2}$ が「閉かつ凸」であることにある。したがって、三角形の内部がすべて $M$ に入るかどうかは、結局その閉包である三角形全体、すなわち頂点が $M$ に入るかどうかを見ればよい。

(2) では、三角形の内部で放物線に最も近づくのではなく、むしろ「最も上にある点」が問題になる。各 $x$ で最上部は辺 $AB$ なので、ここが常に放物線以下なら三角形内部もすべて放物線より下にある。したがって、辺 $AB$ と放物線の大小比較に帰着できる。

答え

$$ \text{(1)}\quad -1\le a\le -2+\sqrt2 $$

$$ \text{(2)}\quad a\le -2-\sqrt7 \ \text{または}\ a\ge \frac{13}{12} $$

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