東北大学 1985年 文系 第4問 解説

方針・初手
$l_1,\ l_2$ 上の点をそれぞれ媒介変数で表し,それらと $P(t,0,0)$ が一直線上にある条件を用いて,直線 $g$ を決定する。
そのうえで,交点を $Q,\ R$ とするときの $QR$ を $t$ の式で表し,最小値を求める。
解法1
$l_1,\ l_2$ をそれぞれ
$$ Q=(2a,\ a,\ a+1),\qquad R=(-b,\ b,\ b-1) $$
とおく。
ここで $Q\in l_1,\ R\in l_2$ であり,$P,\ Q,\ R$ は一直線上にあるから,ある実数 $k$ を用いて
$$ \overrightarrow{PQ}=k\overrightarrow{PR} $$
と書ける。
すなわち
$$ (2a-t,\ a,\ a+1)=k(-b-t,\ b,\ b-1) $$
である。
座標ごとに比較すると,
$$ a=kb,\qquad a+1=k(b-1) $$
を得る。これらを引くと
$$ 1=-k $$
より
$$ k=-1 $$
である。したがって
$$ a=-b $$
となる。
さらに $x$ 座標を比較すると,
$$ 2a-t=-1\cdot(-b-t)=b+t $$
であり,$b=-a$ を代入して
$$ 2a-t=-a+t $$
すなわち
$$ 3a=2t $$
だから,
$$ a=\frac{2t}{3},\qquad b=-\frac{2t}{3} $$
となる。
よって
$$ Q=\left(\frac{4t}{3},\ \frac{2t}{3},\ \frac{2t}{3}+1\right),\qquad R=\left(\frac{2t}{3},\ -\frac{2t}{3},\ -\frac{2t}{3}-1\right) $$
である。
したがって
$$ \overrightarrow{PQ} =================== # \left(\frac{t}{3},\ \frac{2t}{3},\ \frac{2t}{3}+1\right) \frac13(t,\ 2t,\ 2t+3) $$
より,直線 $g$ は
$$ (x,\ y,\ z)=(t,\ 0,\ 0)+\lambda (t,\ 2t,\ 2t+3)\qquad (\lambda\in\mathbb R) $$
と表される。
次に $QR$ を求める。
先ほど $k=-1$ であったから,
$$ \overrightarrow{PQ}=-\overrightarrow{PR} $$
であり,$P$ は線分 $QR$ の中点である。したがって
$$ QR=2,PQ $$
である。
ここで
$$ PQ^2= \left(\frac{t}{3}\right)^2+ \left(\frac{2t}{3}\right)^2+ \left(\frac{2t}{3}+1\right)^2 $$
より,
$$ \begin{aligned} PQ^2 &=\frac{t^2}{9}+\frac{4t^2}{9}+\left(\frac{4t^2}{9}+\frac{4t}{3}+1\right)\\ &=t^2+\frac{4t}{3}+1\\ &=\left(t+\frac23\right)^2+\frac59. \end{aligned} $$
したがって
$$ QR =2\sqrt{\left(t+\frac23\right)^2+\frac59}. $$
よって最小値は
$$ t=-\frac23 $$
のときにとり,
$$ QR_{\min}=2\sqrt{\frac59}=\frac{2\sqrt5}{3} $$
である。
解説
この問題の本質は,$l_1,\ l_2$ 上の点を媒介変数で表して,$P,\ Q,\ R$ が一直線上にある条件をベクトルで処理することである。
途中で $\overrightarrow{PQ}=-\overrightarrow{PR}$ が出るため,$P$ が常に $QR$ の中点になることが分かる。ここに気づくと,$QR$ を直接計算するよりも $PQ$ を使ったほうが計算が簡潔になる。
答え
$$ g:\ (x,\ y,\ z)=(t,\ 0,\ 0)+\lambda (t,\ 2t,\ 2t+3)\qquad (\lambda\in\mathbb R) $$
また,
$$ QR=2\sqrt{\left(t+\frac23\right)^2+\frac59} $$
であるから,
$$ QR_{\min}=\frac{2\sqrt5}{3} $$
である。
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