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東北大学 1980年 文系 第2問 解説

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東北大学 1980年 文系 第2問 解説

方針・初手

直線を通る点と方向ベクトルを読み取り、原点から直線までの距離をベクトルで求める。 この直線は点 $(2,1,1)$ を通り、方向ベクトルは $(3,4,-5)$ であるから、点と直線の距離の公式 $$ d=\frac{|\overrightarrow{OA}\times \vec{v}|}{|\vec{v}|} $$ を用いるのが最も直接的である。

解法1

与えられた直線 $$ \frac{x-2}{3}=\frac{y-1}{4}=\frac{1-z}{5} $$ において、共通の値を $t$ とおくと

$$ x=2+3t,\quad y=1+4t,\quad z=1-5t $$ となる。

したがって、この直線は点 $$ A(2,1,1) $$ を通り、方向ベクトル $$ \vec{v}=(3,4,-5) $$ をもつ。

原点を $O$ とすると $$ \overrightarrow{OA}=(2,1,1) $$ である。

ここで $$ \overrightarrow{OA}\times \vec{v} ================================= \begin{pmatrix} 2\ 1\ 1 \end{pmatrix} \times \begin{pmatrix} 3\ 4\ -5 \end{pmatrix} ============= \begin{pmatrix} -9\ 13\ 5 \end{pmatrix} $$ より、

$$ |\overrightarrow{OA}\times \vec{v}| =================================== # \sqrt{(-9)^2+13^2+5^2} # \sqrt{81+169+25} \sqrt{275} $$ である。

また $$ |\vec{v}|=\sqrt{3^2+4^2+(-5)^2}=\sqrt{50} $$ であるから、求める距離 $d$ は

$$ d=\frac{\sqrt{275}}{\sqrt{50}} =\sqrt{\frac{275}{50}} =\sqrt{\frac{11}{2}} =\frac{\sqrt{22}}{2} $$ となる。

解法2

直線上の点を $$ P(2+3t,\ 1+4t,\ 1-5t) $$ とおく。

このとき $$ OP^2=(2+3t)^2+(1+4t)^2+(1-5t)^2 $$ であり、これを最小にすればよい。

展開すると

$$ \begin{aligned} OP^2 &=(2+3t)^2+(1+4t)^2+(1-5t)^2\ &=4+12t+9t^2+1+8t+16t^2+1-10t+25t^2\ &=50t^2+10t+6 \end{aligned} $$

よって

$$ OP^2=50\left(t+\frac{1}{10}\right)^2+\frac{11}{2} $$ となるから、最小値は $$ \frac{11}{2} $$ である。

したがって、垂線の長さは

$$ \sqrt{\frac{11}{2}}=\frac{\sqrt{22}}{2} $$ である。

解説

この問題は、直線を「通る点」と「方向ベクトル」で捉えられるかが要点である。 対称式から $$ x=2+3t,\quad y=1+4t,\quad z=1-5t $$ と直せば、方向ベクトルが $(3,4,-5)$ であることが明確になる。

空間における点と直線の距離は、外積を使う方法が典型であり計算も短い。 一方で、直線上の点 $P$ を文字で置いて $OP^2$ を最小にする方法でも確実に求められる。どちらも使えるようにしておきたい。

答え

原点からこの直線に下ろした垂線の長さは

$$ \frac{\sqrt{22}}{2} $$

である。

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