東北大学 1991年 文系 第4問 解説

方針・初手
点 $P_n$ は常に直線 $l:x+y=1$ 上にあるので、$P_n=(t_n,1-t_n)$ とおくのが自然である。
そのうえで、まず 1 次変換 $f$ の式を求める。次に、$P_n'$ を通る原点からの直線と $l$ との交点 $P_{n+1}$ を座標で求めれば、$t_n$ の漸化式が出る。最後に $|P_nP_{n+1}|$ を計算すればよい。
解法1
任意の点 $(x,y)$ は
$$ (x,y)=\frac{x-y}{2}(1,-1)+\frac{x+y}{2}(1,1) $$
と表せる。
$f$ は $(1,-1)\mapsto (\sqrt2,-\sqrt2)$, $(1,1)\mapsto (\sqrt2,0)$ であるから、線形性より
$$ f(x,y) =\frac{x-y}{2}(\sqrt2,-\sqrt2)+\frac{x+y}{2}(\sqrt2,0) =\left(\sqrt2,x,\frac{\sqrt2}{2}(y-x)\right) $$
となる。
ここで $P_n$ は直線 $x+y=1$ 上にあるので
$$ P_n=(t_n,1-t_n) $$
とおく。初期値は
$$ P_1=\left(\frac12,\frac12\right) $$
より
$$ t_1=\frac12 $$
である。
このとき
$$ P_n'=f(P_n) =f(t_n,1-t_n) =\left(\sqrt2,t_n,\frac{\sqrt2}{2}(1-2t_n)\right) $$
となる。
原点 $O$ と $P_n'$ を通る直線上の点は、ある実数 $\lambda$ を用いて
$$ (,x,y,)=\lambda P_n' $$
と書ける。この点が直線 $l:x+y=1$ 上にあるための条件は
$$ \lambda\left(\sqrt2,t_n+\frac{\sqrt2}{2}(1-2t_n)\right)=1 $$
である。括弧内を整理すると
$$ \sqrt2,t_n+\frac{\sqrt2}{2}(1-2t_n)=\frac{\sqrt2}{2} $$
だから
$$ \lambda\cdot \frac{\sqrt2}{2}=1 $$
すなわち
$$ \lambda=\sqrt2 $$
である。したがって
$$ P_{n+1}=\sqrt2,P_n' =\left(2t_n,,1-2t_n\right) $$
となるので、
$$ t_{n+1}=2t_n $$
を得る。
初期値 $t_1=\dfrac12$ より、
$$ t_n=2^{n-1}\cdot \frac12=2^{n-2} $$
である。
よって
$$ P_n=\left(2^{n-2},,1-2^{n-2}\right),\qquad P_{n+1}=\left(2^{n-1},,1-2^{n-1}\right) $$
となるから、
$$ \overrightarrow{P_nP_{n+1}} =\left(2^{n-2},-2^{n-2}\right) $$
である。したがって
$$ a_n=\left|\overrightarrow{P_nP_{n+1}}\right| =\sqrt{(2^{n-2})^2+(-2^{n-2})^2} =\sqrt2,2^{n-2} =2^{,n-\frac32} $$
となる。
解説
この問題の本質は、$P_n$ を直線 $x+y=1$ 上の 1 変数 $t_n$ で表すことにある。すると、2 次元の図形的な操作が 1 変数の漸化式 $t_{n+1}=2t_n$ に落ちる。
また、$P_n'$ の $x+y$ が常に $\dfrac{\sqrt2}{2}$ になるため、原点からの直線を $x+y=1$ にのせる倍率が毎回一定で $\sqrt2$ になる点も重要である。これにより計算が一気に簡単になる。
答え
$$ a_n=2^{n-\frac32}\qquad (n=1,2,3,\dots) $$
したがって、数列 ${a_n}$ は
$$ a_1=\frac1{\sqrt2},\qquad \text{公比 }2 $$
の等比数列である。
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