東北大学 2022年 文系 第4問 解説

方針・初手
まず,3点 $O,A,B$ を含む平面の法線ベクトルを求める。 平面の方程式が分かれば,点と平面の距離公式を用いて (1) の点 $H$,(2) の点 $C$ から平面までの距離が求まる。 さらに (3) は
$$ \text{体積}=\frac13\times \text{底面積}\times \text{高さ} $$
で処理すればよい。
解法1
点
$$ A(1,\sqrt2,\sqrt3),\quad B(-\sqrt3,0,1) $$
より,
$$ \overrightarrow{OA}=(1,\sqrt2,\sqrt3),\quad \overrightarrow{OB}=(-\sqrt3,0,1) $$
である。
したがって,平面 $OAB$ の法線ベクトルは
$$ \overrightarrow{OA}\times \overrightarrow{OB} ============================================= \begin{vmatrix} \boldsymbol{i} & \boldsymbol{j} & \boldsymbol{k}\ 1 & \sqrt2 & \sqrt3\ -\sqrt3 & 0 & 1 \end{vmatrix} =(\sqrt2,-4,\sqrt6) $$
となる。
よって,平面 $OAB$ の方程式は
$$ \sqrt2,x-4y+\sqrt6,z=0 $$
である。
また,法線ベクトルの大きさは
$$ \sqrt{(\sqrt2)^2+(-4)^2+(\sqrt6)^2} =\sqrt{2+16+6} =\sqrt{24} =2\sqrt6 $$
である。
(1) $H$ の座標
平面
$$ \sqrt2,x-4y+\sqrt6,z=0 $$
からの距離が $1$ である点 $(x,y,z)$ は
$$ \frac{|\sqrt2,x-4y+\sqrt6,z|}{2\sqrt6}=1 $$
を満たす。
点 $O$ に最も近いのは,平面に下ろした垂線上にある点である。したがって $H$ は法線ベクトル $(\sqrt2,-4,\sqrt6)$ の方向にあり,
$$ H=t(\sqrt2,-4,\sqrt6)\qquad (t>0) $$
と書ける。これを距離条件に代入すると
$$ \frac{|t{(\sqrt2)^2+(-4)^2+(\sqrt6)^2}|}{2\sqrt6} ================================================= \frac{|24t|}{2\sqrt6} =1 $$
より
$$ |t|=\frac{\sqrt6}{12} $$
である。さらに $x$ 座標が正であるから $t=\dfrac{\sqrt6}{12}$ をとる。
よって
$$ H=\frac{\sqrt6}{12}(\sqrt2,-4,\sqrt6) =\left(\frac{\sqrt3}{6},-\frac{\sqrt6}{3},\frac12\right) $$
となる。
(2) 平面 $OAB$ と点 $C$ の距離
点
$$ C(\sqrt6,-\sqrt3,\sqrt2) $$
から平面 $\sqrt2,x-4y+\sqrt6,z=0$ までの距離 $d$ は
$$ d= \frac{|\sqrt2\cdot\sqrt6-4(-\sqrt3)+\sqrt6\cdot\sqrt2|}{2\sqrt6} $$
である。
分子は
$$ \sqrt{12}+4\sqrt3+\sqrt{12} =2\sqrt3+4\sqrt3+2\sqrt3 =8\sqrt3 $$
だから,
$$ d=\frac{8\sqrt3}{2\sqrt6} =\frac{4\sqrt3}{\sqrt6} =\frac{4}{\sqrt2} =2\sqrt2 $$
となる。
(3) 四面体 $OABC$ の体積
底面を三角形 $OAB$ とすると,その面積は
$$ \frac12|\overrightarrow{OA}\times \overrightarrow{OB}| =\frac12\cdot 2\sqrt6 =\sqrt6 $$
である。
また,高さは (2) より
$$ 2\sqrt2 $$
である。
したがって,四面体 $OABC$ の体積 $V$ は
$$ V=\frac13\cdot \sqrt6\cdot 2\sqrt2 =\frac13\cdot 2\sqrt{12} =\frac13\cdot 4\sqrt3 =\frac{4\sqrt3}{3} $$
となる。
解説
この問題の要点は,平面 $OAB$ をまず正確に求めることである。 原点を通る平面なので,法線ベクトルさえ求まれば方程式はすぐに立つ。
(1) では「平面からの距離が一定の点のうち原点に最も近い点」は,その平面への垂線上にあることが重要である。したがって法線ベクトルの方向に点をおけばよい。
(2) は標準的な点と平面の距離公式である。
(3) は底面積を外積で,高さを (2) の結果で出すのが最も自然である。行列式
$$ V=\frac16|\det(\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB},\overrightarrow{OC})| $$
で求めても同じ結果になる。
答え
$$ \text{(1)}\quad H\left(\frac{\sqrt3}{6},-\frac{\sqrt6}{3},\frac12\right) $$
$$ \text{(2)}\quad 2\sqrt2 $$
$$ \text{(3)}\quad \frac{4\sqrt3}{3} $$
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。











