東北大学 2011年 理系 第2問 解説

方針・初手
円の中心は、接点における接線に垂直な直線上にある。したがって、接点 $(a,-a)$ を通り、直線 $y=-x$ に垂直な直線上に中心 $P(X,Y)$ があるとおける。
そのうえで、円が点 $(0,1)$ を通ることから、中心から接点までの距離と中心から $(0,1)$ までの距離が等しいことを用いて $X,Y$ を決める。
解法1
接点を $T(a,-a)$、円の中心を $P(X,Y)$ とする。
直線 $y=-x$ の傾きは $-1$ であるから、これに垂直な直線の傾きは $1$ である。よって、中心 $P$ は点 $T(a,-a)$ を通る傾き $1$ の直線上にある。
したがって、ある実数 $t$ を用いて
$$ P=(X,Y)=(a+t,,-a+t) $$
と表せる。
このとき、半径は $PT$ であり、円は点 $(0,1)$ を通るので
$$ PT=P(0,1) $$
が成り立つ。両辺の二乗をとると
$$ {(a+t)-a}^2+{(-a+t)-(-a)}^2=(a+t)^2+(-a+t-1)^2 $$
すなわち
$$ 2t^2=(a+t)^2+(-a+t-1)^2 $$
である。右辺を展開すると
$$ \begin{aligned} (a+t)^2+(-a+t-1)^2 &=a^2+2at+t^2+(t-a-1)^2 \\ &=a^2+2at+t^2+t^2-2t(a+1)+(a+1)^2 \\ &=2t^2+a^2+(a+1)^2-2t \end{aligned} $$
となるから、
$$ 2t^2=2t^2+a^2+(a+1)^2-2t $$
より
$$ 2t=a^2+(a+1)^2=2a^2+2a+1 $$
したがって
$$ t=a^2+a+\frac12 $$
である。よって
$$ X=a+t=a^2+2a+\frac12,\qquad Y=-a+t=a^2+\frac12 $$
を得る。
次に、$a$ を消去して軌跡を求める。
$$ X-Y=2a,\qquad Y=a^2+\frac12 $$
より
$$ a=\frac{X-Y}{2} $$
であるから、これを $Y=a^2+\dfrac12$ に代入すると
$$ Y=\left(\frac{X-Y}{2}\right)^2+\frac12 $$
すなわち
$$ (X-Y)^2=4Y-2 $$
となる。これが点 $P$ の軌跡である。
この軌跡と直線 $y=1$ に囲まれる図形の面積を求める。
軌跡を $x,y$ で表すと
$$ (x-y)^2=4y-2 $$
であるから、
$$ x-y=\pm 2\sqrt{y-\frac12} $$
すなわち
$$ x=y\pm 2\sqrt{y-\frac12} $$
となる。したがって、$y=\dfrac12$ から $y=1$ までの各高さにおける左右の幅は
$$ \left(y+2\sqrt{y-\frac12}\right)-\left(y-2\sqrt{y-\frac12}\right) =4\sqrt{y-\frac12} $$
である。
よって、求める面積 $S$ は
$$ S=\int_{1/2}^{1}4\sqrt{y-\frac12},dy $$
となる。ここで $u=y-\dfrac12$ とおくと
$$ S=4\int_0^{1/2}\sqrt{u},du =4\left[\frac23u^{3/2}\right]_0^{1/2} =\frac83\left(\frac12\right)^{3/2} =\frac{4}{3\sqrt2} =\frac{2\sqrt2}{3} $$
である。
解説
接線が与えられた円の問題では、まず中心が接点を通る法線上にあることを使うのが基本である。この問題でも、中心を $(a+t,-a+t)$ とおくことで未知数を1つに減らせる。
その後は、半径が等しいという条件で $t$ を決定し、$a$ を消去すれば軌跡が求まる。軌跡は放物線になるが、軸が座標軸と平行ではないので、面積は $y$ で積分して左右の幅を出すと処理しやすい。
答え
$$ X=a^2+2a+\frac12,\qquad Y=a^2+\frac12 $$
点 $P$ の軌跡は
$$ (X-Y)^2=4Y-2 $$
である。
また、この軌跡と直線 $y=1$ に囲まれる図形の面積は
$$ \frac{2\sqrt2}{3} $$
である。
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。











