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北海道大学 1991年 文系 第1問 解説

数学2/複素数と方程式数学2/式と証明数学A/整数問題テーマ/場合分け
北海道大学 1991年 文系 第1問 解説

方針・初手

2次方程式の解の対称式であることから、解と係数の関係を用いて与えられた式を $p$ についての式で表す。

得られた $p$ の式が整数となるため、その値を $k$(整数)とおく。これを $p$ についての方程式とみなし、$p$ が実数であるという条件(実数解条件)を利用して $k$ のとり得る値を絞り込む。

解法1

2次方程式 $x^2 - 2px + p^2 - 2p - 1 = 0$ の2つの解が $\alpha, \beta$ であるから、解と係数の関係より

$$ \begin{aligned} \alpha + \beta &= 2p \\ \alpha \beta &= p^2 - 2p - 1 \end{aligned} $$

が成り立つ。

これを用いて、与えられた式の分子を変形すると

$$ \begin{aligned} (\alpha - \beta)^2 - 2 &= (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta - 2 \\ &= (2p)^2 - 4(p^2 - 2p - 1) - 2 \\ &= 4p^2 - 4p^2 + 8p + 4 - 2 \\ &= 8p + 2 \end{aligned} $$

となる。

また、分母は

$$ (\alpha + \beta)^2 + 2 = (2p)^2 + 2 = 4p^2 + 2 $$

となる。

よって、与えられた式は

$$ \frac{1}{2} \frac{(\alpha - \beta)^2 - 2}{(\alpha + \beta)^2 + 2} = \frac{1}{2} \frac{8p + 2}{4p^2 + 2} = \frac{4p + 1}{4p^2 + 2} $$

と表される。

この値が整数となるとき、その整数を $k$ とおくと

$$ \begin{aligned} \frac{4p + 1}{4p^2 + 2} &= k \\ k(4p^2 + 2) &= 4p + 1 \\ 4kp^2 - 4p + 2k - 1 &= 0 \end{aligned} $$

となる。

$p$ は実数であるから、これを $p$ についての方程式とみて、実数解をもつ条件を考える。

(i) $k = 0$ のとき

方程式は $-4p - 1 = 0$ となり、

$$ p = -\frac{1}{4} $$

これは実数条件を満たす。

(ii) $k \neq 0$ のとき

$p$ についての2次方程式 $4kp^2 - 4p + 2k - 1 = 0$ が実数解をもつため、判別式を $D$ とすると $D \ge 0$ である。

$$ \begin{aligned} \frac{D}{4} = (-2)^2 - 4k(2k - 1) &= 4 - 8k^2 + 4k \ge 0 \\ -8k^2 + 4k + 4 &\ge 0 \\ 2k^2 - k - 1 &\le 0 \\ (2k + 1)(k - 1) &\le 0 \\ -\frac{1}{2} \le k &\le 1 \end{aligned} $$

$k$ は整数であり、$k \neq 0$ であるから、$k = 1$ に限られる。

$k = 1$ のとき、$p$ についての方程式は

$$ \begin{aligned} 4p^2 - 4p + 1 &= 0 \\ (2p - 1)^2 &= 0 \\ p &= \frac{1}{2} \end{aligned} $$

これも実数条件を満たす。

以上 (i), (ii) より、求める実数 $p$ の値は $p = -\frac{1}{4}, \frac{1}{2}$ である。

解説

解と係数の関係を用いて与式を $p$ の関数として表し、「値が整数になる」という条件を $= k$(整数)とおいて処理する定石問題である。

得られた式を $p$ の方程式とみなし、実数解条件を用いて整数 $k$ の範囲を絞り込むのがポイントとなる。$k=0$ のときは2次方程式にならないため、場合分けを忘れないように注意が必要である。

なお、問題文には「2つの解」とあり、これが実数であるという制約は明記されていない。実数係数方程式の解は実数または互いに共役な複素数となるため、いずれにせよ和 $\alpha+\beta$ と積 $\alpha\beta$ は実数となり、解と係数の関係による式の値は常に実数となる。最終的に得られた $p$ の値に対しても、元の方程式の判別式は正となり、結果的に2つの実数解をもつことが確認できる。

答え

$$ p = -\frac{1}{4}, \frac{1}{2} $$

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