大阪大学 1976年 文系 第3問 解説

方針・初手
放物線 $C$ の軸が $y$ 軸であることから、放物線の方程式を $y = px^2 + q$ ($p \neq 0$)とおくことができる。接点 $P$ の座標を文字で設定し、直線 $y = ax$ と接する条件を利用して頂点 $R$ の座標を求める。次に、点 $P$ における法線の方程式から $y$ 軸との交点 $Q$ の座標を求め、それぞれの線分の長さの比を計算する。接する条件の処理には、微分を用いる方法と判別式を用いる方法がある。
解法1
放物線 $C$ は $y$ 軸を軸とするため、その方程式を $y = px^2 + q$ ($p \neq 0$)とおく。
関数を $f(x) = px^2 + q$ とすると、導関数は $f'(x) = 2px$ である。
直線 $y = ax$ と放物線 $C$ の接点 $P$ の $x$ 座標を $t$ とすると、点 $P$ は直線 $y = ax$ 上にあるから、$P(t, at)$ と表せる。直線 $y=ax$ ($a>0$)に接することから、接点 $P$ は $y$ 軸上にはないため、$t \neq 0$ である。
点 $P$ における放物線 $C$ の接線の傾きが $a$ であるから、
$$ 2pt = a $$
また、点 $P$ は放物線 $C$ 上の点であるから、
$$ pt^2 + q = at $$
これらから $p$ を消去して $q$ を $a$ と $t$ で表すと、
$$ q = at - pt^2 = at - \frac{1}{2}(2pt)t = at - \frac{1}{2}at = \frac{1}{2}at $$
これにより、放物線 $C$ の頂点 $R$ の座標は $\left(0, \frac{1}{2}at\right)$ となる。したがって、線分 $OR$ の長さは、
$$ OR = \left| \frac{1}{2}at \right| $$
次に、点 $P(t, at)$ を通り、直線 $y=ax$ に垂直な直線(法線)の方程式を求める。直線 $y=ax$ に垂直な直線の傾きは $-\frac{1}{a}$ であるから、その方程式は、
$$ y - at = -\frac{1}{a}(x - t) $$
$$ y = -\frac{1}{a}x + \frac{t}{a} + at $$
この直線と $y$ 軸との交点が $Q$ である。$x=0$ を代入して $Q$ の $y$ 座標を求めると、
$$ y = \frac{t}{a} + at = \frac{1+a^2}{a}t $$
よって、$Q \left(0, \frac{1+a^2}{a}t\right)$ となる。線分 $OQ$ の長さは、
$$ OQ = \left| \frac{1+a^2}{a}t \right| $$
以上より、求める比 $\frac{OR}{OQ}$ は、
$$ \frac{OR}{OQ} = \frac{\left| \frac{1}{2}at \right|}{\left| \frac{1+a^2}{a}t \right|} $$
$a>0$ より $\frac{1}{2}a > 0$ かつ $\frac{1+a^2}{a} > 0$ であるから、絶対値の中身の符号は $t$ の符号にのみ依存する。したがって $t \neq 0$ のもとで $|t|$ を約分することができ、
$$ \frac{OR}{OQ} = \frac{\frac{1}{2}a}{\frac{1+a^2}{a}} = \frac{a^2}{2(1+a^2)} $$
解法2
放物線 $C$ は $y$ 軸を軸とするため、$y = px^2 + q$ ($p \neq 0$)とおく。
$C$ の頂点 $R$ の座標は $(0, q)$ であり、線分 $OR$ の長さは $OR = |q|$ である。
放物線 $C$ と直線 $y = ax$ が接するので、2つの方程式から $y$ を消去した2次方程式
$$ px^2 - ax + q = 0 $$
は重解をもつ。この2次方程式の判別式を $D$ とすると、$D = 0$ より、
$$ a^2 - 4pq = 0 $$
$$ q = \frac{a^2}{4p} $$
また、重解は接点 $P$ の $x$ 座標であり、$x = \frac{a}{2p}$ となる。接点 $P$ の $y$ 座標は $y = a \cdot \frac{a}{2p} = \frac{a^2}{2p}$ である。すなわち、$P\left(\frac{a}{2p}, \frac{a^2}{2p}\right)$ となる。
次に、点 $P$ を通り、直線 $y = ax$ に垂直な直線の方程式を求める。その傾きは $-\frac{1}{a}$ であるから、
$$ y - \frac{a^2}{2p} = -\frac{1}{a}\left(x - \frac{a}{2p}\right) $$
$$ y = -\frac{1}{a}x + \frac{a}{2pa} + \frac{a^2}{2p} = -\frac{1}{a}x + \frac{1+a^2}{2p} $$
この直線と $y$ 軸との交点が $Q$ であるから、$y$ 切片を読み取って $Q\left(0, \frac{1+a^2}{2p}\right)$ となる。
ゆえに、線分 $OQ$ の長さは $OQ = \left| \frac{1+a^2}{2p} \right|$ である。
したがって、求める比 $\frac{OR}{OQ}$ は、
$$ \frac{OR}{OQ} = \frac{|q|}{OQ} = \frac{\left| \frac{a^2}{4p} \right|}{\left| \frac{1+a^2}{2p} \right|} $$
$a>0$ より $a^2>0$ および $1+a^2>0$ であるから、これらは絶対値記号の外に出すことができる。よって、
$$ \frac{OR}{OQ} = \frac{\frac{a^2}{4|p|}}{\frac{1+a^2}{2|p|}} = \frac{a^2}{4|p|} \times \frac{2|p|}{1+a^2} = \frac{a^2}{2(1+a^2)} $$
解説
放物線の方程式を $y=px^2+q$ と設定し、接する条件から頂点や接点の座標を導く標準的な問題である。文字定数が多くなるが、最終的に比を求めるため、未知の文字(解法1における $t$ や解法2における $p$)は計算過程で約分されて消去される。 線分の長さを扱うため、座標が正か負か分からない段階では絶対値をつけて処理し、文字の符号や正負が確定している部分を丁寧に外していくことが論理の飛躍を防ぐポイントである。
答え
$$ \frac{OR}{OQ} = \frac{a^2}{2(1+a^2)} $$
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