北海道大学 2024年 文系 第2問 解説

方針・初手
(1)は漸化式の両辺を $3^{n+1}$ で割ることで、$b_n$ と $b_{n+1}$ の関係式を導く。(2)は(1)で得られた式から数列 $\{b_n\}$ の階差数列を読み取り、一般項 $b_n$ を求める。その後、$b_n = \frac{a_n}{3^n}$ の関係を用いて $a_n$ を求める。階差数列の和の計算では、部分分数分解を利用する。
解法1
(1) 与えられた漸化式は以下の通りである。
$$ a_{n+1} = 3a_n - \frac{3^{n+1}}{n(n+1)} $$
この両辺を $3^{n+1}$ で割ると、次式を得る。
$$ \frac{a_{n+1}}{3^{n+1}} = \frac{3a_n}{3^{n+1}} - \frac{1}{n(n+1)} $$
$$ \frac{a_{n+1}}{3^{n+1}} = \frac{a_n}{3^n} - \frac{1}{n(n+1)} $$
ここで、$b_n = \frac{a_n}{3^n}$ と定義されているため、$b_{n+1} = \frac{a_{n+1}}{3^{n+1}}$ である。これらを上の式に代入すると、
$$ b_{n+1} = b_n - \frac{1}{n(n+1)} $$
となる。
(2) (1)の結果より、
$$ b_{n+1} - b_n = -\frac{1}{n(n+1)} $$
であるから、数列 $\{b_n\}$ の階差数列の第 $n$ 項は $-\frac{1}{n(n+1)}$ である。 また、$b_n$ の初項 $b_1$ は、与えられた $a_1 = 3$ を用いて次のように計算できる。
$$ b_1 = \frac{a_1}{3^1} = \frac{3}{3} = 1 $$
$n \geqq 2$ のとき、$b_n$ は次のように求められる。
$$ \begin{aligned} b_n &= b_1 + \sum_{k=1}^{n-1} \left\{ -\frac{1}{k(k+1)} \right\} \\ &= 1 - \sum_{k=1}^{n-1} \left( \frac{1}{k} - \frac{1}{k+1} \right) \\ &= 1 - \left\{ \left( \frac{1}{1} - \frac{1}{2} \right) + \left( \frac{1}{2} - \frac{1}{3} \right) + \cdots + \left( \frac{1}{n-1} - \frac{1}{n} \right) \right\} \\ &= 1 - \left( 1 - \frac{1}{n} \right) \\ &= \frac{1}{n} \end{aligned} $$
この式に $n=1$ を代入すると $b_1 = \frac{1}{1} = 1$ となり、初項と一致するため $n=1$ のときも成り立つ。 したがって、すべての自然数 $n$ について、
$$ b_n = \frac{1}{n} $$
である。 $b_n = \frac{a_n}{3^n}$ より $a_n = 3^n b_n$ であるから、
$$ a_n = \frac{3^n}{n} $$
となる。
解説
指数関数を含む漸化式における典型的な解法である。(1)の誘導がなくても、「両辺を $3^{n+1}$ で割る」という操作により階差数列の形に帰着させる発想は自力で引き出せるようにしておきたい。(2)の階差数列の和の計算では、分母が連続する整数の積となっているため、部分分数分解 $\frac{1}{k(k+1)} = \frac{1}{k} - \frac{1}{k+1}$ を利用して途中項を相殺させる手法を用いる。階差数列の公式を用いた後は、$n=1$ のときの確認を忘れないようにする。
答え
(1) $$ b_{n+1} = b_n - \frac{1}{n(n+1)} $$
(2) $$ a_n = \frac{3^n}{n} $$
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