トップ 京都大学 2020年 文系 第2問

京都大学 2020年 文系 第2問 解説

数学2/式と証明数学2/図形と式数学1/二次関数テーマ/接線・法線テーマ/整式の証明
京都大学 2020年 文系 第2問 解説

方針・初手

求める2次関数を $y = ax^2 + bx + c$ と置き、共有点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ とします。

「2点で直交する」という条件は、「共有点が2つあること」と「それぞれの共有点において、2つの関数の接線の傾きの積が $-1$ になること」に言い換えられます。

この条件から $\alpha, \beta$ を解にもつ2次方程式を2種類導き、解と係数の関係を用いて $a, b, c$ の関係式を求めます。

解法1

求める2次関数を $g(x) = ax^2 + bx + c\ (a \neq 0)$ とし、与えられた関数を $f(x) = x^2$ とおく。

2つのグラフが2点で交わるので、その交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta\ (\alpha \neq \beta)$ とする。

「$\alpha, \beta$ において2つのグラフが直交する」ための条件は、

$$ f'(\alpha) \cdot g'(\alpha) = -1 \quad \text{かつ} \quad f'(\beta) \cdot g'(\beta) = -1 $$

である。

$f'(x) = 2x,\ g'(x) = 2ax + b$ より、

$$ 2\alpha(2a\alpha + b) = -1 \quad \Longrightarrow \quad 4a\alpha^2 + 2b\alpha + 1 = 0 $$

$$ 2\beta(2a\beta + b) = -1 \quad \Longrightarrow \quad 4a\beta^2 + 2b\beta + 1 = 0 $$

これらは、$\alpha, \beta$ が2次方程式 $4ax^2 + 2bx + 1 = 0 \cdots ①$ の異なる2つの実数解であることを示している。

したがって、判別式を $D_1$ とすると

$$ D_1 = 4b^2 - 16a > 0 \quad \cdots ② $$

また、解と係数の関係から

$$ \alpha + \beta = -\frac{b}{2a} \quad \cdots ③, \qquad \alpha\beta = \frac{1}{4a} \quad \cdots ④ $$

一方、$\alpha, \beta$ は $f(x) = g(x)$ の解でもあるから、

$$ (1-a)x^2 - bx - c = 0 \quad \cdots ⑤ $$

この方程式が2つの解 $\alpha, \beta$ をもつためには、2次方程式でなければならないので $1-a \neq 0$ すなわち $a \neq 1$ である。

解と係数の関係から

$$ \alpha + \beta = \frac{b}{1-a} \quad \cdots ⑥, \qquad \alpha\beta = \frac{-c}{1-a} \quad \cdots ⑦ $$

③と⑥より、

$$ -\frac{b}{2a} = \frac{b}{1-a} \implies -b(1-a) = 2ab \implies -b + ab = 2ab \implies -b = ab \implies b(1+a) = 0 $$

よって、$b = 0$ または $a = -1$ である。

④と⑦より、

$$ \frac{1}{4a} = \frac{-c}{1-a} \implies c = \frac{a-1}{4a} \quad \cdots ⑧ $$

(i) $b = 0$ のとき

条件②より $0^2 - 4a \cdot 4 \cdot \dfrac{1}{4a} = -16a > 0$ すなわち $a < 0$ である。これは $a \neq 1$ を満たす。

また、式⑧より $c = \dfrac{a-1}{4a}$ となる。

したがって、求める2次関数は

$$ g(x) = ax^2 + \frac{a-1}{4a} \quad (a < 0) $$

(ii) $a = -1$ のとき

条件②より $b^2 - 4(-1) = b^2 + 4 > 0$ となり、これはすべての実数 $b$ に対して成り立つ。$a \neq 1$ も満たす。

また、式⑧より $c = \dfrac{-1-1}{4(-1)} = \dfrac{1}{2}$ となる。

したがって、求める2次関数は

$$ g(x) = -x^2 + bx + \frac{1}{2} \quad (b \text{ は任意の実数}) $$

なお、(i)において $a=-1$ とすると $y = -x^2 + \dfrac{1}{2}$ となり、これは(ii)において $b=0$ とした場合に含まれる。

解説

「2曲線が直交する」という条件を数式に翻訳し、生じた2つの方程式(交点条件と直交条件)が同じ解を持つことに着目する問題です。

今回は解と係数の関係を利用しましたが、2つの方程式 ① と ⑤ が定数倍の違いしかないことを利用する「係数比較」でも解くことができます(ただし $b=0$ の場合分けに注意が必要です)。

また、2次方程式としての前提条件($a \neq 0$ や $1-a \neq 0$)、異なる2つの実数解をもつための判別式($D>0$)の確認を忘れると、必要十分条件を崩してしまうため記述の際は要注意です。

答え

(i)

$b = 0$ のとき

$$ g(x) = ax^2 + \frac{a-1}{4a} \quad (a < 0) $$

(ii)

$a = -1$ のとき

$$ g(x) = -x^2 + bx + \frac{1}{2} \quad (b \text{ は任意の実数}) $$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。