トップ 京都大学 1995年 理系 第3問

京都大学 1995年 理系 第3問 解説

数学2/微分法数学2/式と証明数学2/図形と式テーマ/接線・法線テーマ/最大・最小
京都大学 1995年 理系 第3問 解説

方針・初手

2曲線 $C_1, C_2$ の交点の $x$ 座標を $t$ とおき、$t$ についての方程式を立てます。また、$C_1$ 上の点における接線が点 $P(p, q)$ を通る条件からも、$t$ についての方程式を立てます。 「交点において引いた接線が点 $P$ を通る」という条件から、これら2つの方程式が同じ3つの実数解をもつことに着目し、係数比較を行います。 (2)は、(1)で得られた方程式が「相異なる3つの実数解をもつ条件」を極値に着目して求めます。

解法1

(1)

$C_1$ と $C_2$ の交点の $x$ 座標を $t$ とすると、$t$ は方程式

$$ t^3 = at^2 + bt + c \iff t^3 - at^2 - bt - c = 0 \quad \cdots \text{①} $$

の実数解である。仮定より、2曲線は相異なる3点で交わるため、方程式①は相異なる3つの実数解をもつ。これらを $\alpha, \beta, \gamma$ とする。

一方、$C_1: y=x^3$ について $y' = 3x^2$ であるから、$C_1$ 上の点 $(t, t^3)$ における接線の方程式は

$$ y - t^3 = 3t^2(x - t) \iff y = 3t^2x - 2t^3 $$

となる。この接線が点 $P(p, q)$ を通るとき

$$ q = 3t^2p - 2t^3 \iff 2t^3 - 3pt^2 + q = 0 \quad \cdots \text{②} $$

が成り立つ。

仮定より、3つの交点 $(\alpha, \alpha^3), (\beta, \beta^3), (\gamma, \gamma^3)$ での $C_1$ の接線はいずれも点 $P$ を通るため、交点の $x$ 座標 $\alpha, \beta, \gamma$ はすべて $t$ の3次方程式②を満たす。 つまり、2つの3次方程式

$$ x^3 - ax^2 - bx - c = 0 $$

$$ x^3 - \frac{3}{2}px^2 + \frac{q}{2} = 0 $$

は、ともに同じ3つの実数解 $\alpha, \beta, \gamma$ をもつ。 最高次の係数が等しい2つの3次方程式が同じ3つの解をもつとき、因数分解した形 $(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma)=0$ が完全に一致するため、それぞれの方程式の係数は等しい。 係数を比較して

$$ -a = -\frac{3}{2}p, \quad -b = 0, \quad -c = \frac{q}{2} $$

したがって

$$ a = \frac{3}{2}p, \quad b = 0, \quad c = -\frac{1}{2}q $$

が成り立つ。(証明終)

(2)

題意を満たすための条件は、3次方程式②、すなわち

$$ 2x^3 - 3px^2 + q = 0 $$

が相異なる3つの実数解をもつことである。 $f(x) = 2x^3 - 3px^2 + q$ とおくと

$$ f'(x) = 6x^2 - 6px = 6x(x - p) $$

$f(x)$ が極値をもつためには $f'(x) = 0$ が相異なる2つの実数解をもつ必要があり、$p \neq 0$ である。 このとき、$f(x)$ は $x = 0, p$ で極値をもつ。 3次方程式 $f(x) = 0$ が相異なる3つの実数解をもつための条件は、極大値と極小値が異符号になること、すなわち(極大値)$\times$(極小値) $< 0$ となることである。 したがって

$$ f(0)f(p) < 0 $$

$$ q(2p^3 - 3p^3 + q) < 0 $$

$$ q(q - p^3) < 0 $$

(この式は $q \neq 0$ かつ $q \neq p^3$ を意味するため、$p \neq 0$ の条件も内包している。) よって、求める条件は $q(q - p^3) < 0$ である。

解説

「3次曲線外の点から引ける接線の本数」を問う問題の応用です。接点の $x$ 座標を文字でおいて方程式を立てるのが定石ですが、本問は「交点において引いた接線」という条件があるため、交点を求める方程式と接線が通る条件の方程式が「同じ解をもつ」という構造を見抜けるかがカギになります。 方程式の係数比較によって文字が消去できた後は、標準的な「3次方程式が相異なる3実数解をもつ条件」に帰着します。極大値と極小値の積が負になるという条件($f(\alpha)f(\beta) < 0$)は頻出ですので、スムーズに立式できるようにしておきましょう。

答え

(1)

略(解法1の証明を参照)

(2)

$q(q - p^3) < 0$ (または $0 < q < p^3$ もしくは $p^3 < q < 0$)

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。