名古屋大学 2003年 理系 第5問 解説

注意 問題画像において「右の図(関数 $y=f(x)$ のグラフ)」が欠落しており確認できません。以下は、具体的なグラフの形状に依存しない、グラフを描画する際の一般的なポイントを列挙した解答解説です。
方針・初手
$y=f'(x)$ のグラフについては、関数 $f(x)$ のグラフにおける接線の傾き(増減、極値、変曲点など)に着目する。
$y=\int_{0}^{x} f(t) dt$ のグラフについては、この関数を $F(x)$ とおき、微積分学の基本定理より $F'(x)=f(x)$ が成り立つこと、および $F(0)=0$ であることを利用して、増減や極値、通る点を判断する。
解法1
(1) $y=f'(x)$ のグラフを描くポイント
関数 $f'(x)$ は、元の関数 $y=f(x)$ のグラフの各点における接線の傾きを表す。したがって、以下の点に注意して概形を描く。
$f(x)$ の増減と $f'(x)$ の符号 $f(x)$ が増加している区間では $f'(x) > 0$ となり、グラフは $x$ 軸より上側になる。逆に、$f(x)$ が減少している区間では $f'(x) < 0$ となり、グラフは $x$ 軸より下側になる。
$f(x)$ の極値と $x$ 切片 $f(x)$ が極大または極小となる点(滑らかな山や谷)では、接線の傾きが $0$ となるため $f'(x) = 0$ となる。すなわち、$y=f'(x)$ のグラフはこれらの点の $x$ 座標で $x$ 軸と交わる。
変曲点と $f'(x)$ の極値 $y=f(x)$ のグラフの凹凸が変わる点(変曲点)は、接線の傾きが局所的に最大または最小になる点である。したがって、$y=f'(x)$ のグラフはこれらの点の $x$ 座標で極大値または極小値をとる。
(2) $y=\int_{0}^{x} f(t) dt$ のグラフを描くポイント
$F(x) = \int_{0}^{x} f(t) dt$ とおく。微積分学の基本定理より、
$$ F'(x) = f(x) $$
が成り立つ。すなわち、与えられた $f(x)$ のグラフは関数 $F(x)$ の導関数のグラフである。以下の点に注意して概形を描く。
- 必ず通る点 $x=0$ を代入すると、
$$ F(0) = \int_{0}^{0} f(t) dt = 0 $$
となるため、$y=F(x)$ のグラフは必ず原点 $(0,0)$ を通る。
$F(x)$ の増減と $f(x)$ の符号 $f(x) > 0$ の区間(元のグラフが $x$ 軸より上側)では $F'(x) > 0$ となり、$F(x)$ は単調に増加する。$f(x) < 0$ の区間(元のグラフが $x$ 軸より下側)では $F'(x) < 0$ となり、$F(x)$ は単調に減少する。
$F(x)$ の極値 $f(x) = 0$ となる点(元のグラフが $x$ 軸と交わる点)で $F(x)$ は極値をとる。$f(x)$ の符号が正から負に変われば $F(x)$ は極大となり、負から正に変われば $F(x)$ は極小となる。
$F(x)$ の凹凸 $F''(x) = f'(x)$ であるため、$F(x)$ の凹凸は $f'(x)$ の符号、すなわち $f(x)$ の増減と一致する。$f(x)$ が増加している区間では $F(x)$ のグラフは下に凸となり、$f(x)$ が減少している区間では $F(x)$ のグラフは上に凸となる。
解説
微分と積分の関係を、関数の式ではなくグラフの形状として視覚的に捉える定性的な問題である。
- $y=f'(x)$ のグラフは、$y=f(x)$ の「増減」を「符号」に、「変曲点」を「極値」に変換して描く。
- $y=\int_{0}^{x} f(t) dt$ のグラフは、$y=f(x)$ の「符号」を「増減」に変換し、積分定数を $F(0)=0$ で決定して描く。
導関数から元の関数の増減を判定する普段の計算手法を、グラフの形状の対応関係として逆向きに解釈できるかが問われている。
答え
(問題画像に $y=f(x)$ のグラフが含まれていないため、具体的なグラフの概形は省略。グラフを描くポイントは解法1に記載の通り。)
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