東北大学 2005年 理系 第4問 解説

方針・初手
$C_2$ は $x=0$ を境に 2 つの放物線からなる曲線である。 もし接点が右側の式 $y=x^2-x+\dfrac34$ の上に 2 つあったなら,
$$ C_1-\left(x^2-x+\frac34\right) $$
という 2 次式が異なる 2 点を重解としてもつことになり,この 2 次式は恒等的に $0$ でなければならない。しかしそのとき $a=1$ となって $a<0$ に反する。左側の式についても同様である。
したがって,接点は右側に 1 つ,左側に 1 つずつ存在する。
解法1
右側の接点の $x$ 座標を $t,(>0)$,左側の接点の $x$ 座標を $-u,(u\geqq 0)$ とする。
右側の枝との接触条件
$x>0$ では
$$ C_2:\ y=x^2-x+\frac34 $$
であるから,
$$ C_1-C_2=(a-1)x^2+(b+1)x+c-\frac34 $$
は $x=t$ を重解にもつ。よって
$$ (a-1)x^2+(b+1)x+c-\frac34=(a-1)(x-t)^2 $$
と書ける。係数比較により
$$ b+1=-2(a-1)t,\qquad c-\frac34=(a-1)t^2 $$
を得る。
左側の枝との接触条件
$x\leqq 0$ では
$$ C_2:\ y=x^2+2x+\frac34 $$
であるから,
$$ C_1-C_2=(a-1)x^2+(b-2)x+c-\frac34 $$
は $x=-u$ を重解にもつ。したがって
$$ (a-1)x^2+(b-2)x+c-\frac34=(a-1)(x+u)^2 $$
と書ける。係数比較により
$$ b-2=2(a-1)u,\qquad c-\frac34=(a-1)u^2 $$
を得る。
接点の位置を求める
上の 2 式から
$$ (a-1)t^2=(a-1)u^2 $$
である。$a<0$ より $a-1\neq 0$ なので
$$ t^2=u^2 $$
を得る。しかも $t>0,\ u\geqq 0$ だから
$$ t=u $$
である。
さらに
$$ b+1=-2(a-1)t,\qquad b-2=2(a-1)t $$
を引き算すると
$$ 3=-4(a-1)t $$
すなわち
$$ t=\frac{3}{4(1-a)} $$
となる。
面積を求める
右側では
$$ C_1-C_2=(a-1)(x-t)^2 $$
であり,$a-1<0$ だから $-t\leqq x\leqq t$ の範囲で常に $C_2$ が上,$C_1$ が下にある。左側でも同様に
$$ C_1-C_2=(a-1)(x+t)^2 $$
である。
したがって,求める面積を $S$ とすると
$$ S=\int_{-t}^{0}{C_2-C_1},dx+\int_{0}^{t}{C_2-C_1},dx $$
であり,
$$ S=\int_{-t}^{0}(1-a)(x+t)^2,dx+\int_{0}^{t}(1-a)(x-t)^2,dx $$
となる。よって
$$ S=(1-a)\left(\int_{-t}^{0}(x+t)^2,dx+\int_{0}^{t}(x-t)^2,dx\right) $$
$$ =(1-a)\left(\int_{0}^{t}y^2,dy+\int_{0}^{t}y^2,dy\right) $$
$$ =(1-a)\cdot 2\cdot \frac{t^3}{3} $$
である。ここに
$$ t=\frac{3}{4(1-a)} $$
を代入すると
$$ S=\frac{2(1-a)}{3}\left(\frac{3}{4(1-a)}\right)^3 =\frac{9}{32(1-a)^2} $$
を得る。
解説
接点が 2 つあるという条件は,「差をとった 2 次式が重解をもつ」と言い換えるのが基本である。 この問題では $C_2$ が区分的に定義されているので,右枝と左枝を分けて考え,それぞれで差の式を平方の形にするのが最も自然である。
面積計算では,接点が $\pm t$ に対称な位置に現れ,差も $(x-t)^2,\ (x+t)^2$ の形になるため,積分は容易になる。
答え
求める面積は
$$ \frac{9}{32(1-a)^2} $$
である。
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