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大阪大学 2014年 文系 第3問 解説

数学2/微分法数学2/式と証明テーマ/最大・最小テーマ/整式の証明
大阪大学 2014年 文系 第3問 解説

方針・初手

3次関数が $x=0$ および $x=\alpha$ で極値をとることから、導関数について $f'(0)=0$ および $f'(\alpha)=0$ が成り立つことを利用して係数を絞り込む。その後、極値の値が $f(0)=M$、$f(\alpha)=m$ であることを用いて残りの係数を決定する。最後に、得られた関数が確かに条件通りの極大・極小をもつこと(十分性)を確認する。

解法1

与えられた関数 $f(x) = px^3 + qx^2 + rx + s$ を微分すると、

$$ f'(x) = 3px^2 + 2qx + r $$

となる。 $f(x)$ は $x=0$ と $x=\alpha$ で極値をとるため、$f'(0) = 0$ および $f'(\alpha) = 0$ が成り立つ。

$f'(0) = 0$ より、

$$ r = 0 $$

$f'(\alpha) = 0$ より、

$$ 3p\alpha^2 + 2q\alpha = 0 $$

$\alpha \neq 0$ であるから、両辺を $\alpha$ で割って整理すると、

$$ 2q = -3p\alpha \iff q = -\frac{3}{2}p\alpha $$

次に、$x=0$ で極大値 $M$ をとることから $f(0) = M$ であり、

$$ s = M $$

また、$x=\alpha$ で極小値 $m$ をとることから $f(\alpha) = m$ であり、

$$ p\alpha^3 + q\alpha^2 + r\alpha + s = m $$

これに $q = -\frac{3}{2}p\alpha$、$r = 0$、$s = M$ を代入すると、

$$ p\alpha^3 + \left(-\frac{3}{2}p\alpha\right)\alpha^2 + M = m $$

$$ -\frac{1}{2}p\alpha^3 = m - M $$

$\alpha \neq 0$ より両辺を $-\frac{1}{2}\alpha^3$ で割ると、

$$ p = -\frac{2(m - M)}{\alpha^3} = \frac{2(M - m)}{\alpha^3} $$

これを $q$ の式に代入して、

$$ q = -\frac{3}{2} \cdot \frac{2(M - m)}{\alpha^3} \cdot \alpha = -\frac{3(M - m)}{\alpha^2} $$

十分性の確認

求めた $p, q, r$ を $f'(x)$ に代入すると、

$$ f'(x) = 3px^2 + 2qx = 3px\left(x + \frac{2q}{3p}\right) = 3px(x - \alpha) $$

$$ f'(x) = \frac{6(M - m)}{\alpha^3} x(x - \alpha) $$

3次関数が極大値と極小値をもつとき、極大値は極小値よりも大きいため $M > m$、すなわち $M - m > 0$ である。

(i)

$\alpha > 0$ のとき

$\alpha^3 > 0$ より $\frac{6(M - m)}{\alpha^3} > 0$ となる。 $f'(x)$ のグラフは下に凸な放物線となり、$x=0$ の前後で $f'(x)$ の符号は正から負へ、$x=\alpha$ の前後で負から正へ変化する。 したがって、確かに $x=0$ で極大、$x=\alpha$ で極小となる。

(ii)

$\alpha < 0$ のとき

$\alpha^3 < 0$ より $\frac{6(M - m)}{\alpha^3} < 0$ となる。 $f'(x)$ のグラフは上に凸な放物線となり、$x=\alpha$ と $x=0$ ($\alpha < 0$)を比較すると、$x=0$ の前後で $f'(x)$ の符号は正から負へ、$x=\alpha$ の前後で負から正へ変化する。 したがって、確かに $x=0$ で極大、$x=\alpha$ で極小となる。

以上より、求めた $p, q, r, s$ は条件を満たす。

解説

極値の条件から関数の未定係数を決定する典型的な問題である。 $f'(\beta)=0$ となるような $x=\beta$ で必ずしも極値をとるとは限らないため、必要条件から係数を求めた後に十分性を確認する(増減表の概形や導関数の符号変化をチェックする)ことが数学的に厳密な解答を作るうえで重要である。本問では、3次関数において極大値は極小値より大きくなるという事実($M>m$)を用いることで、$x=0$ と $x=\alpha$ の前後での導関数の符号変化が題意に合致することを示せる。

答え

$$ p = \frac{2(M - m)}{\alpha^3}, \quad q = -\frac{3(M - m)}{\alpha^2}, \quad r = 0, \quad s = M $$

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