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大阪大学 2006年 理系 第4問 解説

数学C/平面ベクトル数学2/図形と式数学1/方程式不等式テーマ/軌跡・領域テーマ/図形総合
大阪大学 2006年 理系 第4問 解説

方針・初手

点 $G$ が $\triangle OPQ$ の内部にある条件を、位置ベクトル $\overrightarrow{OG}$ を $\overrightarrow{OP}$ と $\overrightarrow{OQ}$ を用いて表すことで立式する。点が三角形の内部に存在するための「各ベクトルの係数が正であり、かつその和が $1$ より小さい」という基本条件を用いる。後半は、得られた不等式を $ab$ 平面上の領域として図示する。

解法1

$\overrightarrow{OA}$ と $\overrightarrow{OB}$ を基底として $\overrightarrow{OG}$ を表すと、点 $G$ は $\triangle OAB$ の重心であるから

$$ \overrightarrow{OG} = \frac{\overrightarrow{OA} + \overrightarrow{OB}}{3} $$

となる。

一方、条件より $\overrightarrow{OP} = a\overrightarrow{OA}$, $\overrightarrow{OQ} = b\overrightarrow{OB}$ であり、$0 < a < 1, 0 < b < 1$ であるから $a \neq 0, b \neq 0$ である。よって

$$ \overrightarrow{OA} = \frac{1}{a}\overrightarrow{OP}, \quad \overrightarrow{OB} = \frac{1}{b}\overrightarrow{OQ} $$

と表せる。これらを代入して

$$ \overrightarrow{OG} = \frac{1}{3a}\overrightarrow{OP} + \frac{1}{3b}\overrightarrow{OQ} $$

となる。

点 $G$ が $\triangle OPQ$ の内部に含まれるための必要十分条件は、$\overrightarrow{OG} = s\overrightarrow{OP} + t\overrightarrow{OQ}$ と表したとき、

$$ s > 0, \quad t > 0, \quad s + t < 1 $$

が成り立つことである。したがって

$$ \frac{1}{3a} > 0, \quad \frac{1}{3b} > 0, \quad \frac{1}{3a} + \frac{1}{3b} < 1 $$

が条件となる。ここで $0 < a < 1, 0 < b < 1$ より $\frac{1}{3a} > 0, \frac{1}{3b} > 0$ は常に満たされるため、考えるべき不等式は

$$ \frac{1}{3a} + \frac{1}{3b} < 1 $$

のみである。$ab > 0$ より、両辺に $3ab$ を掛けて整理すると

$$ a + b < 3ab $$

$$ 3ab - a - b > 0 $$

$$ (3a - 1)(3b - 1) > 1 $$

となる。これが求める必要十分条件の不等式である。

次に、この条件を満たす点 $(a, b)$ の存在範囲を図示する。 境界線の一つである方程式 $(3a - 1)(3b - 1) = 1$ は、式変形すると

$$ 3b - 1 = \frac{1}{3a - 1} \iff b = \frac{1}{3} + \frac{1}{3(3a - 1)} = \frac{a}{3a - 1} $$

となり、これは漸近線を $a = \frac{1}{3}, b = \frac{1}{3}$ とし、原点 $(0, 0)$ を通る双曲線である。 また、この双曲線は $a = \frac{1}{2}$ のとき $b = 1$、$a = 1$ のとき $b = \frac{1}{2}$ となるため、点 $\left(\frac{1}{2}, 1\right)$ と $\left(1, \frac{1}{2}\right)$ を通る。

$0 < a < 1, 0 < b < 1$ の範囲において $(3a - 1)(3b - 1) > 1$ を満たすのは、$a > \frac{1}{3}$ かつ $b > \frac{1}{3}$ の領域において、双曲線 $b = \frac{a}{3a - 1}$ の上側となる。

したがって、求める領域は $ab$ 平面上において

$$ 0 < a < 1, \quad 0 < b < 1, \quad b > \frac{a}{3a - 1} $$

を同時に満たす部分である。これを図示すると、頂点 $(0,0), (1,0), (1,1), (0,1)$ を持つ正方形の内部のうち、点 $\left(\frac{1}{2}, 1\right)$ と $\left(1, \frac{1}{2}\right)$ を結ぶ双曲線の一部によって切り取られる右上の領域となる。

解説

点が三角形の内部にある条件を扱う標準的な問題である。斜交座標の考え方や、ベクトルの係数の和に関する条件を正しく立式できれば、後半の領域図示は基礎的な分数関数のグラフを描く作業に帰着する。領域を図示する際は、漸近線の位置や、境界線が正方形の枠($a=1, b=1$ の直線)とどこで交わるかの座標を明記することが減点を防ぐポイントとなる。

答え

必要十分条件は

$$ 3ab - a - b > 0 \quad (\text{ただし} \ 0 < a < 1, 0 < b < 1) $$

点 $(a,b)$ が存在する範囲は、横軸を $a$、縦軸を $b$ とする座標平面において、

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