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大阪大学 2008年 理系 第3問 解説

数学2/指数対数数学3/微分法数学B/数列数学A/整数問題テーマ/最大・最小
大阪大学 2008年 理系 第3問 解説

方針・初手

解法1

(1) 与えられた関数は $f(x) = (N-x)\log x \quad (1 \leqq x \leqq N)$ である。 $x$ で微分すると、

$$ f'(x) = -1 \cdot \log x + (N-x) \cdot \frac{1}{x} = -\log x + \frac{N}{x} - 1 $$

さらに微分すると、

$$ f''(x) = -\frac{1}{x} - \frac{N}{x^2} = -\frac{x+N}{x^2} $$

$1 \leqq x \leqq N$ において $x>0$ であり、$N \geqq 2$ の自然数であるから $x+N > 0$ である。 よって、区間内で常に $f''(x) < 0$ が成り立つため、曲線 $y=f(x)$ は上に凸である。

次に、$f'(x)$ の増減を考える。 $f''(x) < 0$ より、$f'(x)$ は $1 \leqq x \leqq N$ において単調減少する。 区間の端点における $f'(x)$ の値を調べると、

$$ f'(1) = -\log 1 + \frac{N}{1} - 1 = N - 1 > 0 \quad (\because N \geqq 2) $$

$$ f'(N) = -\log N + \frac{N}{N} - 1 = -\log N < 0 \quad (\because N \geqq 2) $$

$f'(x)$ は連続関数であり、単調減少して符号が正から負へ変わるため、中間値の定理により $f'(c) = 0$ を満たす実数 $c$ が $1 < c < N$ の範囲にただ1つ存在する。 $x$ の増減表は以下のようになる。

$$ \begin{array}{c|ccccc} x & 1 & \cdots & c & \cdots & N \\ \hline f'(x) & & + & 0 & - & \\ \hline f(x) & & \nearrow & \text{極大} & \searrow & \end{array} $$

したがって、関数 $f(x)$ は区間 $1 \leqq x \leqq N$ において、極大値を1つだけとることが示された。

(2) $a_n = n^{N-n}$ ($n=1, 2, \cdots, N$) について、両辺の自然対数をとると、

$$ \log a_n = (N-n)\log n $$

これは関数 $f(x)$ に $x=n$ を代入したものであるから、$\log a_n = f(n)$ となる。 底が $e > 1$ であるから、$\log x$ は単調増加関数である。 よって、$a_n$ が最大になることと、$f(n)$ が最大になることは同値である。

ここで、$a_n$ の最大値を与える $n$ の個数 $k$ が $k \geqq 3$ であると仮定する。 このとき、$f(n)$ の値が最大値 $M'$ で等しくなるような異なる3つの自然数 $n_1, n_2, n_3$ ($n_1 < n_2 < n_3$) が存在する。 すなわち、$f(n_1) = f(n_2) = f(n_3) = M'$ となる。 関数 $f(x)$ は区間 $[n_1, n_3]$ で微分可能であるから、ロルの定理より、

$$ f'(x_1) = 0 \quad (n_1 < x_1 < n_2) $$

$$ f'(x_2) = 0 \quad (n_2 < x_2 < n_3) $$

を満たす異なる2つの実数 $x_1, x_2$ が存在する。 しかし、これは (1) で示した「$f'(x) = 0$ となる実数 $x$ はただ1つ存在する」という事実に矛盾する。 したがって仮定は誤りであり、$k \leqq 2$ であることが示された。

(3) (2) の議論より、$f(n)$ の値が最大となる $n$ の個数 $k$ が $k=2$ であるとき、その2つの自然数を $m_1, m_2$ ($m_1 < m_2$) とすると、区間 $[m_1, m_2]$ の内側に他の自然数は存在し得ない。 なぜなら、もし $m_2 - m_1 \geqq 2$ であるとすると、$m_1 < m < m_2$ を満たす自然数 $m$ が存在し、$f(x)$ の増減の性質($x=c$ までは単調増加、$x=c$ 以降は単調減少)から $f(m) > f(m_1)$ となり、$f(m_1)$ が最大値であることに矛盾するからである。 よって、最大値を与える2つの自然数は連続しており、これらを $m, m+1$ とおくことができる。 数列 $a_n$ は $n=1, 2, \cdots, N$ で定義されているため、$1 \leqq m \leqq N-1$ である。

$k=2$ のとき、$a_m = a_{m+1}$ が成り立つから、

$$ m^{N-m} = (m+1)^{N-m-1} $$

この等式について、以下のように場合分けして考える。

(i)

$m=1$ のとき 等式は $1^{N-1} = 2^{N-2}$ となり、$1 = 2^{N-2}$ を得る。 これを満たすのは $N-2 = 0$ すなわち $N = 2$ のときのみである。 実際に $N=2$ のとき、$a_1 = 1^{2-1} = 1$、$a_2 = 2^{2-2} = 1$ となり、最大値 $M=1$ を与える $n$ は $1, 2$ の $2$ 個存在し、$k=2$ の条件を満たす。

(ii)

$m \geqq 2$ のとき $m$ と $m+1$ は互いに素な2以上の自然数であるから、共通の素因数を持たない。 また、$m \leqq N-1$ より $N-m \geqq 1$ であるから、左辺 $m^{N-m}$ は $m$ の素因数を持つ2以上の整数である。 一方、右辺 $(m+1)^{N-m-1}$ は $m$ の素因数を持たない。 したがって、等式が成り立つことはない。

以上より、$k=2$ となるのは $N=2$ のときだけである。

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