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東北大学 2003年 文系 第3問 解説

数学C/平面ベクトル数学1/図形計量テーマ/整式の証明
東北大学 2003年 文系 第3問 解説

方針・初手

座標を置いて各点の位置を具体的に表せば、垂直条件は内積 $=0$ に直せる。

$AB=1,\ AC=2,\ \angle A=60^\circ$ であるから、$A$ を原点に取ると計算が最も素直である。

解法1

$A(0,0),\ B(1,0)$ と置く。すると

$$ C(2\cos 60^\circ,\ 2\sin 60^\circ)=(1,\sqrt{3}) $$

である。

また $m+n$ を $s$ とおく。

(1) $\overrightarrow{DE}$ と $\overrightarrow{EF}$ が垂直であるとき

$D$ は $BC$ を $m:n$ に内分するから $BD:DC=m:n$ であり、

$$ D=\frac{nB+mC}{m+n} =\left(1,\frac{m\sqrt{3}}{s}\right) $$

である。

同様に、$E$ は $CA$ を $m:n$ に内分するから $CE:EA=m:n$ であり、

$$ E=\frac{nC+mA}{m+n} =\left(\frac{n}{s},\frac{n\sqrt{3}}{s}\right) $$

さらに、$F$ は $AB$ を $m:n$ に内分するから $AF:FB=m:n$ であり、

$$ F=\frac{nA+mB}{m+n} =\left(\frac{m}{s},0\right) $$

となる。

したがって

$$ \overrightarrow{DE} =E-D =\left(-\frac{m}{s},\frac{(n-m)\sqrt{3}}{s}\right) $$

$$ \overrightarrow{EF} =F-E =\left(\frac{m-n}{s},-\frac{n\sqrt{3}}{s}\right) $$

である。

これらが垂直であるための条件は内積が $0$ となることであるから、

$$ \overrightarrow{DE}\cdot \overrightarrow{EF} ============================================ \left(-\frac{m}{s}\right)\left(\frac{m-n}{s}\right) + \left(\frac{(n-m)\sqrt{3}}{s}\right)\left(-\frac{n\sqrt{3}}{s}\right) =0 $$

すなわち

$$ -\frac{m(m-n)}{s^2}-\frac{3n(n-m)}{s^2}=0 $$

である。ここで $n-m=-(m-n)$ を用いると、

$$ \frac{(m-n)(3n-m)}{s^2}=0 $$

となるので、

$$ m-n=0 \quad \text{または} \quad 3n-m=0 $$

すなわち

$$ m:n=1:1 \quad \text{または} \quad 3:1 $$

である。

(2) どのような正の整数 $m,\ n$ に対しても $\overrightarrow{AD}$ と $\overrightarrow{EF}$ は垂直でないこと

まず

$$ \overrightarrow{AD} =D-A =\left(1,\frac{m\sqrt{3}}{s}\right) $$

であるから、

$$ \overrightarrow{AD}\cdot \overrightarrow{EF} ============================================ 1\cdot \frac{m-n}{s} + \frac{m\sqrt{3}}{s}\cdot \left(-\frac{n\sqrt{3}}{s}\right) $$

$$ # \frac{m-n}{s}-\frac{3mn}{s^2} \frac{(m-n)s-3mn}{s^2} $$

ここで $s=m+n$ を代入すると、

$$ \overrightarrow{AD}\cdot \overrightarrow{EF} ============================================ # \frac{(m-n)(m+n)-3mn}{s^2} \frac{m^2-3mn-n^2}{s^2} $$

となる。

もし $\overrightarrow{AD}$ と $\overrightarrow{EF}$ が垂直ならば、

$$ m^2-3mn-n^2=0 $$

でなければならない。ここで $n>0$ なので、$x=\dfrac{m}{n}$ とおくと

$$ x^2-3x-1=0 $$

を得る。これを解くと

$$ x=\frac{3\pm \sqrt{13}}{2} $$

である。

しかし $\sqrt{13}$ は無理数であるから、$\dfrac{m}{n}$ は有理数である正の整数 $m,\ n$ に対してこの値を取ることはできない。

したがって、どのような正の整数 $m,\ n$ に対しても

$$ \overrightarrow{AD}\perp \overrightarrow{EF} $$

とはならない。

解説

この問題の要点は、内分点を座標で正確に表すことである。

特に「$CA$ を $m:n$ に内分する」とは $CE:EA=m:n$ を意味するので、ここを取り違えると座標がずれてしまう。座標が定まれば、垂直条件は内積 $=0$ に落ち、あとは代数計算で処理できる。

(1) は一次式の積に因数分解されるので比がすぐ決まり、(2) は $\dfrac{m}{n}$ が二次方程式の無理数解になってしまうことを用いるのが本筋である。

答え

$$ m:n=1:1 \quad \text{または} \quad 3:1 $$

また、どのような正の整数 $m,\ n$ に対しても $\overrightarrow{AD}$ と $\overrightarrow{EF}$ は垂直ではない。

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