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東北大学 2013年 文系 第4問 解説

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東北大学 2013年 文系 第4問 解説

方針・初手

共通部分を $x$ で縦に切って面積を積分で求める。

図形 $A$ は

$$ 0\le x\le 1,\qquad 0\le y\le x^2 $$

で表される。

また、図形 $B$ は

$$ 4(x-t)^2\le y\le 1 $$

で表される。

したがって、共通部分では各 $x$ に対して

$$ 4(x-t)^2\le y\le x^2 $$

となるので、まず

$$ 4(x-t)^2\le x^2 $$

を満たす $x$ の範囲を求めればよい。

解法1

共通部分が存在する条件は

$$ 4(x-t)^2\le x^2 $$

である。整理すると

$$ 4(x^2-2tx+t^2)\le x^2 $$

より

$$ 3x^2-8tx+4t^2\le 0. $$

この2次不等式の解を求めると、方程式

$$ 3x^2-8tx+4t^2=0 $$

の解は

$$ x=\frac{8t\pm\sqrt{64t^2-48t^2}}{6} =\frac{8t\pm4t}{6} \in \left{\frac{2t}{3},,2t\right} $$

であるから、

$$ \frac{2t}{3}\le x\le 2t $$

となる。

一方、図形 $A$ では $0\le x\le 1$ であるから、共通部分の $x$ の範囲は $0\le t\le 1$ のもとで次のように分かれる。

(i)

$0\le t\le \dfrac12$ のとき

このとき $2t\le 1$ であるから、

$$ \frac{2t}{3}\le x\le 2t $$

である。

よって

$$ S(t)=\int_{2t/3}^{2t}\bigl(x^2-4(x-t)^2\bigr),dx. $$

被積分関数を整理すると

$$ x^2-4(x-t)^2=x^2-4(x^2-2tx+t^2) =-3x^2+8tx-4t^2. $$

したがって

$$ S(t)=\int_{2t/3}^{2t}(-3x^2+8tx-4t^2),dx. $$

原始関数は

$$ -x^3+4tx^2-4t^2x $$

であるから、

$$ \begin{aligned} S(t) &=\left[-x^3+4tx^2-4t^2x\right]_{x=2t/3}^{x=2t} \\ &=\frac{32}{27}t^3. \end{aligned} $$

よって

$$ 0\le t\le \frac12 \quad\Longrightarrow\quad S(t)=\frac{32}{27}t^3. $$

(ii)

$\dfrac12\le t\le 1$ のとき

このとき $2t\ge 1$ であるから、図形 $A$ の範囲 $x\le 1$ を考えると、

$$ \frac{2t}{3}\le x\le 1 $$

である。

よって

$$ S(t)=\int_{2t/3}^{1}\bigl(x^2-4(x-t)^2\bigr),dx =\int_{2t/3}^{1}(-3x^2+8tx-4t^2),dx. $$

したがって

$$ \begin{aligned} S(t) &=\left[-x^3+4tx^2-4t^2x\right]_{x=2t/3}^{x=1} \\ &=\left(-1+4t-4t^2\right)-\left(-\frac{8}{27}t^3+\frac{16}{9}t^3-\frac{8}{3}t^3\right) \\ &=\frac{32}{27}t^3-4t^2+4t-1. \end{aligned} $$

よって

$$ \frac12\le t\le 1 \quad\Longrightarrow\quad S(t)=\frac{32}{27}t^3-4t^2+4t-1. $$

以上より、

$$ S(t)= \begin{cases} \dfrac{32}{27}t^3 & \left(0\le t\le \dfrac12\right),\\[6pt] \dfrac{32}{27}t^3-4t^2+4t-1 & \left(\dfrac12\le t\le 1\right). \end{cases} $$

次に最大値を求める。

(i)

$0\le t\le \dfrac12$ では

$$ S(t)=\frac{32}{27}t^3 $$

であり、明らかに単調増加である。したがってこの区間での最大値は

$$ S\left(\frac12\right)=\frac{32}{27}\cdot\frac18=\frac{4}{27} $$

である。

(ii)

$\dfrac12\le t\le 1$ では

$$ S(t)=\frac{32}{27}t^3-4t^2+4t-1 $$

であるから、

$$ S'(t)=\frac{32}{9}t^2-8t+4 =\frac49(2t-3)(4t-3). $$

ここで $\dfrac12\le t\le 1$ では $2t-3<0$ であるから、

となる。

よって、この区間では $t=\dfrac34$ のとき最大となる。その値は

$$ \begin{aligned} S\left(\frac34\right) &=\frac{32}{27}\cdot\frac{27}{64}-4\cdot\frac{9}{16}+4\cdot\frac34-1 \\ &=\frac12-\frac94+3-1 \\ &=\frac14. \end{aligned} $$

さらに

$$ \frac14>\frac{4}{27} $$

であるから、$0\le t\le 1$ 全体での最大値は $\dfrac14$ である。

解説

共通部分の面積は、上側の曲線と下側の曲線の差を積分して求めるのが基本である。

この問題では、図形 $A$ が $y=x^2$ の下側、図形 $B$ が $y=4(x-t)^2$ の上側にあるので、共通部分が存在するのは

$$ 4(x-t)^2\le x^2 $$

となる範囲だけである。したがって、まずこの不等式を解いて積分区間を確定するのが核心である。

また、$x\le 1$ という図形 $A$ の条件があるため、$t=\dfrac12$ を境に積分区間が変わる点に注意が必要である。

答え

$$ S(t)= \begin{cases} \dfrac{32}{27}t^3 & \left(0\le t\le \dfrac12\right),\\[6pt] \dfrac{32}{27}t^3-4t^2+4t-1 & \left(\dfrac12\le t\le 1\right). \end{cases} $$

したがって、$0\le t\le 1$ における $S(t)$ の最大値は

$$ \frac14 $$

であり、そのとき

$$ t=\frac34 $$

である。

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