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東北大学 2014年 文系 第1問 解説

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東北大学 2014年 文系 第1問 解説

方針・初手

放物線 $y=x^2$ の $x=t$ における接線は

$$ y=2tx-t^2 $$

である。したがって、まず $P,Q$ における接線の式を求め、その交点 $R$ を計算する。

また、放物線 $y=x^2$ とその接線 $y=2tx-t^2$ の差は

$$ x^2-(2tx-t^2)=(x-t)^2 $$

となるので、面積 $S$ は積分で素直に表せる。 さらに、接線が垂直である条件は「傾きの積が $-1$」であるから、それを使って $S$ を最小化する。

解法1

放物線 $C:y=x^2$ 上の点 $P(a,a^2)$ における接線 $l_1$ は

$$ l_1:\ y=2ax-a^2 $$

であり、点 $Q(b,b^2)$ における接線 $l_2$ は

$$ l_2:\ y=2bx-b^2 $$

である。

$R$ の座標

$R$ は $l_1,l_2$ の交点であるから、

$$ 2ax-a^2=2bx-b^2 $$

より

$$ 2(a-b)x=a^2-b^2=(a-b)(a+b) $$

となる。$a<b$ なので $a\neq b$ であり、両辺を $a-b$ で割ると

$$ x=\frac{a+b}{2} $$

を得る。

これを $l_1$ に代入すると、

$$ y=2a\cdot \frac{a+b}{2}-a^2=ab $$

となる。したがって、

$$ R\left(\frac{a+b}{2},,ab\right) $$

である。

面積 $S$

$R$ の $x$ 座標を

$$ m=\frac{a+b}{2} $$

とおく。

区間 $[a,m]$ では境界の直線は $l_1$ であり、区間 $[m,b]$ では境界の直線は $l_2$ であるから、

$$ S=\int_a^m \left{x^2-(2ax-a^2)\right},dx+\int_m^b \left{x^2-(2bx-b^2)\right},dx $$

となる。

ここで

$$ x^2-(2ax-a^2)=(x-a)^2,\qquad x^2-(2bx-b^2)=(x-b)^2 $$

であるから、

$$ S=\int_a^m (x-a)^2,dx+\int_m^b (x-b)^2,dx $$

である。

第1項は

$$ \int_a^m (x-a)^2,dx=\left[\frac{(x-a)^3}{3}\right]_a^m =\frac{(m-a)^3}{3} $$

第2項は

$$ \int_m^b (x-b)^2,dx=\left[\frac{(x-b)^3}{3}\right]_m^b =\frac{(b-m)^3}{3} $$

となる。

しかも

$$ m-a=\frac{b-a}{2},\qquad b-m=\frac{b-a}{2} $$

であるから、

$$ S=\frac{1}{3}\left(\frac{b-a}{2}\right)^3+\frac{1}{3}\left(\frac{b-a}{2}\right)^3 =\frac{(b-a)^3}{12} $$

を得る。

$l_1\perp l_2$ のときの $S$ の最小値

$l_1,l_2$ の傾きはそれぞれ $2a,2b$ である。これらが垂直であるから、

$$ (2a)(2b)=-1 $$

すなわち

$$ ab=-\frac14 $$

である。

このとき

$$ S=\frac{(b-a)^3}{12} $$

なので、$b-a$ を最小にすればよい。

ここで

$$ (b-a)^2=(a+b)^2-4ab=(a+b)^2+1\ge 1 $$

より、

$$ b-a\ge 1 $$

である。等号成立は $a+b=0$ のときであり、このとき $ab=-\frac14$ と合わせて

$$ a=-\frac12,\qquad b=\frac12 $$

となる。

したがって、

$$ S_{\min}=\frac{1^3}{12}=\frac{1}{12} $$

である。

解説

この問題の要点は、接線の式を一般形

$$ y=2tx-t^2 $$

で持っておくことである。

面積についても、放物線と接線の差がちょうど平方

$$ (x-t)^2 $$

になるので、図形の形を細かく追わなくても積分が容易になる。計算を簡潔にするうえで重要な見方である。

また、垂直条件は接線の傾き $2a,2b$ に対して直接

$$ 4ab=-1 $$

と書ける。さらに $S$ が $b-a$ だけで表されるので、

$$ (b-a)^2=(a+b)^2-4ab $$

を使えば最小値がすぐに処理できる。

答え

$$ R\left(\frac{a+b}{2},,ab\right) $$

$$ S=\frac{(b-a)^3}{12} $$

$l_1\perp l_2$ のとき

$$ ab=-\frac14 $$

であり、このとき

$$ S_{\min}=\frac{1}{12} $$

である。

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