東北大学 1991年 理系 第1問 解説

方針・初手
原点を通る接線を求めるには、原点を通る直線を $y=mx$ とおいて曲線 $C$ と連立し、重解条件を用いればよい。
接線 $l_1,\ l_2$ が分かれば、接点と原点で囲まれる部分の面積は、曲線を $y$ の式に直して区間ごとに積分して求める。
解法1
原点を通る直線を
$$ y=mx $$
とおく。これを
$$ xy+\sqrt5(x-y)+4=0 $$
に代入すると、
$$ mx^2+\sqrt5(1-m)x+4=0 $$
を得る。これが接するための条件は、この $x$ の2次方程式が重解をもつことであるから、
$$ {\sqrt5(1-m)}^2-16m=0 $$
すなわち
$$ 5(1-m)^2-16m=0 $$
である。整理すると
$$ 5m^2-26m+5=0 $$
より
$$ m=5,\ \frac15 $$
となる。したがって
$$ l_1:y=5x,\qquad l_2:y=\frac{x}{5} $$
である。
次に接点を求める。
(i) $l_1:y=5x$ のとき
$$ 5x^2-4\sqrt5,x+4=0 $$
となり、重解だから
$$ x=\frac{4\sqrt5}{10}=\frac{2\sqrt5}{5} $$
である。よって接点は
$$ P\left(\frac{2\sqrt5}{5},,2\sqrt5\right) $$
である。
(ii) $l_2:y=\dfrac{x}{5}$ のとき
$$ \frac15x^2+\frac{4\sqrt5}{5}x+4=0 $$
となり、重解だから
$$ x=-2\sqrt5 $$
である。よって接点は
$$ Q\left(-2\sqrt5,,-\frac{2\sqrt5}{5}\right) $$
である。
つぎに曲線 $C$ を $y$ について解くと、
$$ y(x-\sqrt5)=-(\sqrt5x+4) $$
より
$$ y=-\sqrt5-\frac{9}{x-\sqrt5} $$
である。
したがって、求める面積 $S$ は
$$ S=\int_{-2\sqrt5}^{0}\left{\left(-\sqrt5-\frac{9}{x-\sqrt5}\right)-\frac{x}{5}\right}dx +\int_{0}^{\frac{2\sqrt5}{5}}\left{\left(-\sqrt5-\frac{9}{x-\sqrt5}\right)-5x\right}dx $$
となる。
第1項を $S_1$、第2項を $S_2$ とおくと、
$$ S_1=\int_{-2\sqrt5}^{0}\left(-\sqrt5-\frac{9}{x-\sqrt5}-\frac{x}{5}\right)dx $$
であり、
$$ S_1=\left[-\sqrt5,x-9\log|x-\sqrt5|-\frac{x^2}{10}\right]_{-2\sqrt5}^{0} $$
だから
$$ S_1=-9\log\sqrt5-\left(8-9\log(3\sqrt5)\right) =9\log3-8 $$
を得る。
また、
$$ S_2=\int_{0}^{\frac{2\sqrt5}{5}}\left(-\sqrt5-\frac{9}{x-\sqrt5}-5x\right)dx $$
であり、
$$ S_2=\left[-\sqrt5,x-9\log|x-\sqrt5|-\frac{5}{2}x^2\right]_{0}^{\frac{2\sqrt5}{5}} $$
より
$$ S_2=\left(-4-9\log\frac{3\sqrt5}{5}\right)-\left(-9\log\sqrt5\right) =9\log\frac53-4 $$
である。
したがって
$$ S=S_1+S_2 =(9\log3-8)+\left(9\log\frac53-4\right) =9\log5-12 $$
となる。
解説
原点を通る接線を求める典型手法は、直線を $y=mx$ とおいて重解条件を使うことである。これにより接線の傾きが直接求まる。
面積では、曲線の枝と2本の接線がどの区間で境界になるかを確認することが重要である。この問題では、負の側では $l_2:y=\dfrac{x}{5}$、正の側では $l_1:y=5x$ が下側の境界になるため、積分を $x=0$ で分けて計算するのが自然である。
答え
$$ 9\log5-12 $$
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