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東北大学 1995年 理系 第2問 解説

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東北大学 1995年 理系 第2問 解説

方針・初手

$e^x$ が何度も現れているので、まず $t=e^x\ (t>0)$ とみると式の構造が見やすくなる。

極値は $f'(x)$ の符号変化で判定する。面積は、まず極大値 $b$ を求めてから $f(x)=b$ の交点を出し、その間で $\displaystyle \int (b-f(x)),dx$ を計算すればよい。

解法1

まず

$$ f(x)=e^{3x}-6e^{2x}+9e^x $$

であるから、微分すると

$$ \begin{aligned} f'(x) &=3e^{3x}-12e^{2x}+9e^x \\ &=3e^x\left(e^{2x}-4e^x+3\right) \\ &=3e^x(e^x-1)(e^x-3) \end{aligned} $$

となる。

ここで $e^x>0$ であるから、$f'(x)$ の符号は $(e^x-1)(e^x-3)$ の符号で決まる。

(i)

$x<0$ のときは $0<e^x<1$ なので

$$ e^x-1<0,\qquad e^x-3<0 $$

より $f'(x)>0$ である。

(ii)

$0<x<\log 3$ のときは $1<e^x<3$ なので

$$ e^x-1>0,\qquad e^x-3<0 $$

より $f'(x)<0$ である。

(iii)

$x>\log 3$ のときは $e^x>3$ なので

$$ e^x-1>0,\qquad e^x-3>0 $$

より $f'(x)>0$ である。

したがって、$x=0$ で極大、$x=\log 3$ で極小である。

それぞれの値は

$$ f(0)=1-6+9=4 $$

$$ f(\log 3)=27-54+27=0 $$

である。

よって、極大値は $4$、極小値は $0$ である。

次に、極大値を $b$ とすると

$$ b=4 $$

である。したがって、曲線 $y=f(x)$ と直線 $y=b$ の交点は $f(x)=4$ を解けばよい。

$$ e^{3x}-6e^{2x}+9e^x=4 $$

ここで $t=e^x\ (t>0)$ とおくと

$$ t^3-6t^2+9t-4=0 $$

となる。$t=1$ を代入すると $0$ になるので因数分解でき、

$$ \begin{aligned} t^3-6t^2+9t-4 &=(t-1)(t^2-5t+4) \\ &=(t-1)^2(t-4) \end{aligned} $$

である。

したがって

$$ t=1,\ 4 $$

すなわち

$$ x=0,\ \log 4 $$

で交わる。$x=0$ は極大点なので、直線 $y=4$ はここで接し、囲まれる部分は $0\le x\le \log 4$ の範囲にできる。

よって求める面積 $S$ は

$$ S=\int_0^{\log 4}\left(4-f(x)\right),dx $$

である。

ここで再び $t=e^x$ とおくと、$dt=e^x,dx=t,dx$ より

$$ dx=\frac{dt}{t} $$

であり、$x=0$ のとき $t=1$、$x=\log 4$ のとき $t=4$ だから

$$ \begin{aligned} S &=\int_1^4 \frac{4-(t^3-6t^2+9t)}{t},dt \\ &=\int_1^4 \left(\frac{4}{t}-t^2+6t-9\right),dt \end{aligned} $$

これを積分して

$$ \begin{aligned} S &=\left[4\log t-\frac{t^3}{3}+3t^2-9t\right]_1^4 \\ &=\left(4\log 4-\frac{64}{3}+48-36\right)-\left(0-\frac{1}{3}+3-9\right) \\ &=4\log 4-3 \\ &=8\log 2-3 \end{aligned} $$

となる。

解説

$f(x)$ は $e^x$ を用いた式なので、$e^x$ をひとまとまりとみるのが自然である。実際、$f'(x)$ は

$$ 3e^x(e^x-1)(e^x-3) $$

と因数分解でき、極値の判定が一気に簡単になる。

また、面積では先に $f(x)=4$ の交点を正確に求めることが重要である。$x=0$ が極大点なので、そこで直線 $y=4$ が接し、もう1つの交点 $x=\log 4$ との間だけが閉じた図形になる。この見取りを外すと、積分区間を誤りやすい。

答え

極値は

$$ \text{極大値 }4 \quad (x=0), \qquad \text{極小値 }0 \quad \left(x=\log 3\right) $$

である。

また、極大値を $b$ とすると

$$ b=4 $$

であり、曲線 $y=f(x)$ と直線 $y=b$ によって囲まれる図形の面積は

$$ 8\log 2-3 $$

である。

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