東北大学 2001年 理系 第5問 解説

方針・初手
$|1+z+w|<1$ は絶対値の不等式なので、まず両辺を2乗して実部・虚部で表す。
また、$|z|=|w|=1$ より
$$ x^2+y^2=1,\qquad u^2+v^2=1 $$
が成り立つ。さらに $yv<0$ であるから、$y$ と $v$ は異符号であり、
$$ yv=-\sqrt{(1-x^2)(1-u^2)} $$
と書ける。これを用いて条件を $x,u$ のみで表す。
解法1
まず
$$ 1+z+w=(1+x+u)+(y+v)i $$
であるから、
$$ |1+z+w|^2=(1+x+u)^2+(y+v)^2 $$
となる。ここで $y^2=1-x^2,\ v^2=1-u^2$ を用いると、
$$ \begin{aligned} |1+z+w|^2 &=(1+x+u)^2+y^2+v^2+2yv \ &=(1+x+u)^2+(1-x^2)+(1-u^2)+2yv \ &=3+2x+2u+2xu+2yv. \end{aligned} $$
したがって、$|1+z+w|<1$ は
$$ |1+z+w|^2<1 $$
と同値であり、
$$ 3+2x+2u+2xu+2yv<1 $$
すなわち
$$ 1+x+u+xu+yv<0 $$
と同値である。
ここで $yv<0$ かつ
$$ y^2=1-x^2,\qquad v^2=1-u^2 $$
より
$$ yv=-\sqrt{(1-x^2)(1-u^2)} $$
であるから、
$$ (1+x)(1+u)<\sqrt{(1-x^2)(1-u^2)} $$
を得る。
いま $yv<0$ であるため $y\neq 0,\ v\neq 0$ であり、したがって
$$ -1<x<1,\qquad -1<u<1 $$
である。よって $(1+x)(1+u)>0$ であり、両辺はともに正なので2乗してよい。すると
$$ (1+x)^2(1+u)^2<(1-x^2)(1-u^2) $$
となる。右辺を因数分解すると
$$ (1-x^2)(1-u^2)=(1-x)(1+x)(1-u)(1+u) $$
であるから、
$$ (1+x)(1+u)<(1-x)(1-u) $$
と同値である。これを展開すると
$$ 1+x+u+xu<1-x-u+xu $$
すなわち
$$ x+u<0 $$
を得る。
以上より、求める必要十分条件は
$$ x+u<0 $$
である。
解説
この問題の要点は、$yv<0$ から $y$ と $v$ が異符号であることを使い、$yv$ を
$$ -\sqrt{(1-x^2)(1-u^2)} $$
と一意に定めることである。これにより、虚部に含まれる $y,v$ を消去して $x,u$ だけの条件に落とせる。
また、最後に2乗してよいのは、$yv<0$ から $y,v\neq 0$、したがって $x,u\neq \pm 1$ となり、$(1+x)(1+u)>0$ が保証されるからである。
答え
$$ |1+z+w|<1 $$
となるための必要十分条件は
$$ x+u<0 $$
である。
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