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東北大学 2009年 理系 第6問 解説

数学2/図形と式数学1/方程式不等式テーマ/場合分け
東北大学 2009年 理系 第6問 解説

方針・初手

絶対値の中身の符号が変わるのは $x=0,2$ である。したがって、区間 $x<0,\ 0\le x<2,\ x\ge 2$ に分けて方程式を二次方程式として調べ、各区間に何個の実数解があるかを数える。

解法1

$f(x)=|x(x-2)|+2a|x|-4a|x-2|-1$ とおく。

区間ごとに絶対値を外すと、

$$ f(x)= \begin{cases} x^2+(2a-2)x-8a-1 & (x<0),\\ -x^2+(6a+2)x-8a-1 & (0\le x<2),\\ x^2-(2a+2)x+8a-1 & (x\ge 2) \end{cases} $$

となる。

(i) $x<0$ の範囲

このとき方程式は

$$ x^2+(2a-2)x-8a-1=0 $$

である。

この二次方程式の解の積は $-8a-1$ である。

$a>-\dfrac18$ のときは

$$ -8a-1<0 $$

となるので、2解は異符号であり、$x<0$ にちょうど1個の解をもつ。

一方、$a\le -\dfrac18$ のときは解の積が非負であり、しかも解の和は

$$ -(2a-2)=2-2a>0 $$

であるから、負の解をもたない。よって $x<0$ に解はない。

したがって、$x<0$ にある解の個数は

$$ \begin{cases} 1 & \left(a>-\dfrac18\right),\\ 0 & \left(a\le -\dfrac18\right) \end{cases} $$

である。

(ii) $0<x<2$ の範囲

このとき方程式は

$$ -x^2+(6a+2)x-8a-1=0 $$

である。両端での値は

$$ f(0)=-8a-1,\qquad f(2)=4a-1 $$

である。

まず

$$ -\frac18<a<\frac14 $$

のとき、$f(0)<0,\ f(2)<0$ である。この放物線は下に凸ではなく上に開くのではなく、$-x^2$ を含むので下に開く。したがって、$(0,2)$ に2個の解をもつための条件は、途中で正になること、すなわち判別式が正であることである。

判別式は

$$ (6a+2)^2-4(8a+1)=4a(9a-2) $$

だから、

$$ 4a(9a-2)>0 $$

すなわち

$$ a<0 \quad \text{または} \quad a>\frac29 $$

である。これを $-\dfrac18<a<\dfrac14$ と合わせると、

$$ -\frac18<a<0 \quad \text{または} \quad \frac29<a<\frac14 $$

のとき、$(0,2)$ に2個の解をもつ。

また $a>\dfrac14$ のときは

$$ f(0)<0,\qquad f(2)>0 $$

であるから、連続性より $(0,2)$ にちょうど1個の解をもつ。

(iii) $x>2$ の範囲

このとき方程式は

$$ x^2-(2a+2)x+8a-1=0 $$

である。$x=y+2\ (y>0)$ とおくと、

$$ y^2-2(a-1)y+4a-1=0 $$

となる。

この二次方程式の解の積は $4a-1$ である。

$a<\dfrac14$ のときは

$$ 4a-1<0 $$

より、2解は異符号である。したがって $y>0$ の解をちょうど1個もち、$x>2$ にもちょうど1個の解をもつ。

次に $x>2$ に2個の解をもつ条件を考える。これは $y>0$ に2個の解をもつことと同値であるから、解の和が正、解の積が正、さらに判別式が正であればよい。

解の和は $2(a-1)$、解の積は $4a-1$、判別式は

$$ { -2(a-1)}^2-4(4a-1)=4(a^2-6a+2) $$

である。

よって 2個の正の解をもつための条件は

$$ a>1,\qquad a^2-6a+2>0 $$

すなわち

$$ a>1,\qquad a<3-\sqrt7 \ \text{または}\ a>3+\sqrt7 $$

である。$a>1$ と両立するのは

$$ a>3+\sqrt7 $$

のみである。

したがって、$x>2$ にある解の個数は

$$ \begin{cases} 1 & \left(a<\dfrac14\right),\\ 2 & \left(a>3+\sqrt7\right) \end{cases} $$

となる。

(iv) 4個の相異なる実数解をもつ条件

4個の相異なる実数解をもつには、各区間での解の個数の合計が 4 になればよい。

1つ目の型 $x<0$ に1個、$0<x<2$ に2個、$x>2$ に1個ある場合である。 これは

$$ a>-\frac18,\qquad \left(-\frac18<a<0 \ \text{または}\ \frac29<a<\frac14\right),\qquad a<\frac14 $$

より

$$ -\frac18<a<0 \quad \text{または} \quad \frac29<a<\frac14 $$

である。

2つ目の型 $x<0$ に1個、$0<x<2$ に1個、$x>2$ に2個ある場合である。 これは

$$ a>-\frac18,\qquad a>\frac14,\qquad a>3+\sqrt7 $$

より

$$ a>3+\sqrt7 $$

である。

以上より求める範囲は

$$ \left(-\frac18,0\right)\cup\left(\frac29,\frac14\right)\cup(3+\sqrt7,\infty) $$

である。

解説

この問題の要点は、絶対値を外したあとに「各区間で何個解があるか」を数えることである。二次方程式そのものを解き切る必要はなく、解の個数だけなら、解の和・積、端点での値、判別式を使うと効率よく判定できる。

特に $(0,2)$ では両端の符号、$x>2$ では $x=y+2$ とおいて「正の解の個数」に直すのが見通しをよくする。

答え

$$ a\in \left(-\frac18,0\right)\cup\left(\frac29,\frac14\right)\cup(3+\sqrt7,\infty) $$

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