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東北大学 2014年 理系 第1問 解説

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東北大学 2014年 理系 第1問 解説

方針・初手

まず $x=t+\dfrac{1}{3t}$ の単調性を調べて、$x$ の値域を求める。

そのうえで、(2) では「方程式 $x^2+ax+b=0$ が (1) の範囲に少なくとも1つの解をもつ」とは、ある $x\ge \dfrac{7}{6}$ が存在して

$$ x^2+ax+b=0 $$

を満たすことだと読み替える。この条件を $(a,b)$ 平面上の領域として表す。

解法1

(1) $x$ のとり得る値の範囲

$$ x=t+\frac{1}{3t}\qquad \left(0<t\le \frac12\right) $$

とおく。

$t$ で微分すると

$$ \frac{dx}{dt}=1-\frac{1}{3t^2} $$

である。

ここで $0<t\le \dfrac12$ ならば $t^2\le \dfrac14$ であるから

$$ \frac{1}{3t^2}\ge \frac{4}{3} $$

となり、

$$ \frac{dx}{dt}=1-\frac{1}{3t^2}\le 1-\frac43=-\frac13<0 $$

である。したがって、$x$ は区間 $0<t\le \dfrac12$ で単調減少する。

よって最大値は $t\to 0+)$ のときであり、このとき

$$ x=t+\frac{1}{3t}\to \infty $$

となる。また最小値は $t=\dfrac12$ のときで

$$ x=\frac12+\frac{1}{3\cdot \frac12} =\frac12+\frac23 =\frac76 $$

である。

したがって、$x$ のとり得る値の範囲は

$$ x\ge \frac76 $$

すなわち

$$ \left[\frac76,\infty\right) $$

である。

(2) 点 $(a,b)$ の存在範囲

方程式

$$ x^2+ax+b=0 $$

が (1) の範囲に少なくとも1つの解をもつとは、ある $x\ge \dfrac76$ が存在して

$$ x^2+ax+b=0 $$

すなわち

$$ b=-x^2-ax $$

となることである。

そこで、$a$ を固定して

$$ \phi(x)=-x^2-ax $$

とおく。条件は、ある $x\ge \dfrac76$ に対して $b=\phi(x)$ となること、言い換えると

$$ b\le \max_{x\ge \frac76}\phi(x) $$

である。

実際、$\phi(x)\to -\infty\ (x\to\infty)$ であり、連続関数なので、$x\ge \dfrac76$ 上で取り得る値は $(-\infty,\max]$ の形になる。

ここで

$$ \phi(x)=-x^2-ax =\frac{a^2}{4}-\left(x+\frac{a}{2}\right)^2 $$

であるから、頂点は

$$ x=-\frac{a}{2} $$

にある。

(i) $-\dfrac{a}{2}\ge \dfrac76$、すなわち $a\le -\dfrac73$ のとき

頂点が定義域 $x\ge \dfrac76$ の中にあるので、最大値は頂点でとる。したがって

$$ \max_{x\ge \frac76}\phi(x)=\frac{a^2}{4} $$

である。

よってこの場合の条件は

$$ b\le \frac{a^2}{4} $$

となる。

(ii) $-\dfrac{a}{2}< \dfrac76$、すなわち $a>-\dfrac73$ のとき

頂点は定義域の左側にあるので、$x\ge \dfrac76$ では $\phi(x)$ は減少し、最大値は左端 $x=\dfrac76$ でとる。

したがって

$$ \max_{x\ge \frac76}\phi(x) ========================== # -\left(\frac76\right)^2-a\cdot \frac76 -\frac{49}{36}-\frac76 a $$

である。

よってこの場合の条件は

$$ b\le -\frac76 a-\frac{49}{36} $$

となる。

以上より、求める $(a,b)$ の存在範囲は

$$ \begin{cases} b\le \dfrac{a^2}{4} & \left(a\le -\dfrac73\right),\\[6pt] b\le -\dfrac76 a-\dfrac{49}{36} & \left(a\ge -\dfrac73\right) \end{cases} $$

である。

境界は、左側が放物線

$$ b=\frac{a^2}{4} $$

の $a\le -\dfrac73$ の部分、右側がその点 $\left(-\dfrac73,\dfrac{49}{36}\right)$ における接線

$$ b=-\frac76 a-\frac{49}{36} $$

であり、求める領域はその下側全体である。

解説

(1) は微分して単調性を調べるだけである。極値条件 $\dfrac{dx}{dt}=0$ を解いてもよいが、その解 $t=\dfrac{1}{\sqrt3}$ は定義域 $0<t\le \dfrac12$ に入らないので、結局区間内では単調減少となる。

(2) は、解そのものを $x$ とおいて

$$ b=-x^2-ax $$

と変形するのが自然である。これは、$x\ge \dfrac76$ を媒介変数とする直線群としても見られるが、$a$ を固定して $b$ の最大値を調べると領域がきれいに求まる。

答え

$$ \text{(1)}\quad x\in \left[\frac76,\infty\right) $$

$$ \text{(2)}\quad \begin{cases} b\le \dfrac{a^2}{4} & \left(a\le -\dfrac73\right),\\[6pt] b\le -\dfrac76 a-\dfrac{49}{36} & \left(a\ge -\dfrac73\right) \end{cases} $$

すなわち、境界が放物線 $b=\dfrac{a^2}{4}$ の左枝と、その接線 $b=-\dfrac76 a-\dfrac{49}{36}$ からなり、その下側が求める領域である。

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