東北大学 2019年 理系 第1問 解説

方針・初手
曲線 $y=\sin x$ の $x=a,\ b$ における接線を考える。
接線が直交するためには、2本の接線の傾きの積が $-1$ であればよい。まず接線の傾きを求め、その条件から接点 $a,\ b$ を絞る。その後、実際に2本の接線の交点を求めて、その $y$ 座標を整理する。
解法1
曲線 $y=\sin x$ の $x=t$ における接線の傾きは
$$ \frac{dy}{dx}=\cos t $$
である。したがって、$x=a,\ b$ における2本の接線が直交する条件は
$$ \cos a \cdot \cos b=-1 $$
である。
ここで、$\cos a,\ \cos b$ はともに $-1\leqq \cos a,\cos b\leqq 1$ を満たすから、その積が $-1$ になるのは
$$ \cos a=1,\ \cos b=-1 \quad \text{または} \quad \cos a=-1,\ \cos b=1 $$
の場合に限られる。
よって、整数 $m,\ n$ を用いて
$$ a=2m\pi,\qquad b=(2n+1)\pi $$
またはその逆である。
まず
$$ a=2m\pi,\qquad b=(2n+1)\pi $$
とする。このとき、それぞれの接線は
$$ y=\cos a(x-a)+\sin a=x-2m\pi $$
および
$$ y=\cos b(x-b)+\sin b=-x+(2n+1)\pi $$
である。
この2直線の交点を求めると、
$$ x-2m\pi=-x+(2n+1)\pi $$
より
$$ 2x=(2m+2n+1)\pi $$
したがって
$$ x=\left(m+n+\frac12\right)\pi $$
である。これを $y=x-2m\pi$ に代入すると、
$$ y=\left(m+n+\frac12\right)\pi-2m\pi =\left(n-m+\frac12\right)\pi $$
となる。
ここで $n-m$ は任意の整数であるから、交点の $y$ 座標は
$$ y=\left(k+\frac12\right)\pi \qquad (k\in \mathbb{Z}) $$
と表される。
すなわち
$$ y=\frac{(2k+1)\pi}{2}\qquad (k\in\mathbb{Z}) $$
である。
なお、$a,\ b$ を逆にとっても同じ形の値しか現れないので、これですべてである。
解説
この問題の核心は、接線の傾きが $\cos t$ であることから、直交条件を
$$ \cos a\cos b=-1 $$
に落とす点にある。
$\cos t$ の値域は $[-1,1]$ なので、積が $-1$ になるには一方が $1$、他方が $-1$ でなければならない。したがって、直交する接線は、$y=\sin x$ の極大点と極小点における接線に限られる。そこまで分かれば、接線の式は傾き $\pm1$ の非常に簡単な形になり、交点計算もすぐにできる。
答え
交点の $y$ 座標は
$$ y=\frac{(2k+1)\pi}{2}\qquad (k\in\mathbb{Z}) $$
である。
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