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東京工業大学 1976年 理系 第4問 解説

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東京工業大学 1976年 理系 第4問 解説

方針・初手

定積分 $\int_0^1 f(t)e^{-t} dt$ は $x$ に無関係な定数であるため、これを文字で置く。 与えられた等式の両辺を $x$ で微分して $f(x)$ を導出し、また積分区間の上端と下端が一致する値である $x=0$ を代入して条件式を導く。

解法1

$\int_0^1 f(t)e^{-t} dt$ は定数であるから、

$$ k = \int_0^1 f(t)e^{-t} dt \cdots \text{①} $$

とおく。与えられた関係式は次のように書ける。

$$ \int_0^x f(t) dt = e^x - a k e^{2x} \cdots \text{②} $$

②の両辺を $x$ で微分すると、微分積分学の基本定理より、

$$ f(x) = e^x - 2ak e^{2x} \cdots \text{③} $$

となる。また、②に $x=0$ を代入すると、$\int_0^0 f(t)dt = 0$ より、

$$ 0 = e^0 - ak e^0 $$

$$ 0 = 1 - ak $$

よって、$ak = 1$ を得る。これを③に代入して、

$$ f(x) = e^x - 2e^{2x} $$

が定まる。

次に、この $f(x)$ を①に代入して $k$ の値を求める。

$$ \begin{aligned} k &= \int_0^1 (e^t - 2e^{2t})e^{-t} dt \\ &= \int_0^1 (1 - 2e^t) dt \\ &= \left[ t - 2e^t \right]_0^1 \\ &= (1 - 2e) - (0 - 2e^0) \\ &= 1 - 2e + 2 \\ &= 3 - 2e \end{aligned} $$

$ak = 1$ であり、求めた $k$ は $0$ ではないため、

$$ a = \frac{1}{k} = \frac{1}{3 - 2e} $$

となる。

解説

定積分を含む関数方程式の典型問題である。積分区間が定数から定数までの定積分は値が定まるため、文字定数として置き換えるのが定石である。

また、積分区間の上端に変数を有する定積分 $\int_0^x f(t)dt$ を含む等式については、両辺を $x$ で微分して中身の関数を取り出すことと、積分区間が $0$ になるような値(今回は $x=0$)を代入して定数に関する関係式を得るという、2つの基本操作を行うことで解決できる。

答え

$f(x) = e^x - 2e^{2x}$, $a = \frac{1}{3 - 2e}$

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