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東京大学 1973年 理系 第6問 解説

数学2/微分法数学2/図形と式テーマ/接線・法線
東京大学 1973年 理系 第6問 解説

方針・初手

2次関数の式を $y = ax^2 + bx + c$ とおき、原点で直線 $y=x$ に接するという条件から係数を決定する。残った未知の係数を、点 $(u, v)$ を通る条件を用いて消去し、接線の傾きを導出する。または、放物線の接線に関する図形的な性質を利用する。

解法1

求める2次関数の式を $y = ax^2 + bx + c$($a \neq 0$)とおく。

このグラフは原点 $(0, 0)$ を通るため、$c = 0$ である。 また、導関数は $y' = 2ax + b$ であり、原点における接線の傾きが直線 $y=x$ の傾きに等しいから、$y'(0) = 1$ より $b = 1$ となる。

したがって、2次関数の式は次のように表される。

$$ y = ax^2 + x $$

点 $(u, v)$ はこのグラフ上の点であるから、次の等式が成り立つ。

$$ v = au^2 + u $$

ここで、点 $(u, v)$ は原点ではない。もし $u = 0$ とすると $v = a \cdot 0^2 + 0 = 0$ となり、原点になってしまうため、$u \neq 0$ である。 したがって、$a$ について解くと次のようになる。

$$ a = \frac{v - u}{u^2} $$

一方、このグラフ上の点 $(u, v)$ における接線の傾きを $m$ とすると、導関数 $y' = 2ax + 1$ より、次のように表される。

$$ m = 2au + 1 $$

この式に先ほど求めた $a$ の式を代入する。

$$ m = 2 \cdot \frac{v - u}{u^2} \cdot u + 1 = \frac{2(v - u)}{u} + 1 = \frac{2v - 2u + u}{u} = \frac{2v - u}{u} $$

よって、求める接線の傾きは $\frac{2v - u}{u}$ である。

解法2

放物線上の異なる2点における接線が交わるとき、その交点の $x$ 座標は、2つの接点の $x$ 座標の中点になるという性質を利用する。

原点 $O(0, 0)$ における接線 $y=x$ と、点 $P(u, v)$ における接線の交点を $Q$ とする。 点 $P$ は原点ではないため、2つの接線は一致せず必ず1点で交わり、その交点 $Q$ の $x$ 座標は $O$ と $P$ の $x$ 座標の中点となる。

$$ \frac{0 + u}{2} = \frac{u}{2} $$

点 $Q$ は原点における接線 $y=x$ 上の点でもあるため、その座標は $\left( \frac{u}{2}, \frac{u}{2} \right)$ である。

点 $P(u, v)$ における接線は2点 $P, Q$ を通る直線である。 点 $P$ と原点が異なることから $u \neq 0$ であり、この直線の傾きは次のように計算できる。

$$ \frac{v - \frac{u}{2}}{u - \frac{u}{2}} = \frac{\frac{2v - u}{2}}{\frac{u}{2}} = \frac{2v - u}{u} $$

よって、求める接線の傾きは $\frac{2v - u}{u}$ である。

解説

2次関数を一般形で設定し、与えられた条件から係数を決定していくのが最も素直なアプローチである。「原点において接する」という条件は、「原点を通る」ことと「原点での微分係数が接線の傾きと一致する」ことの2つの条件に分けられる。

解法2で用いた「放物線の2接線の交点の $x$ 座標は、接点の $x$ 座標の中点になる」という性質は、計算量を大幅に減らすことができる強力な事実である。記述式試験においては、解法1のように式を立てて処理する方が無難であるが、検算や見通しを立てるうえで非常に役立つ。

答え

$$ \frac{2v - u}{u} $$

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