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北海道大学 1967年 文系 第6問 解説

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北海道大学 1967年 文系 第6問 解説

注意 画像(2)の「接点」という文字が一部不鮮明で「接線」のようにも見えますが、数学的な文脈から「2つの接点の間の部分」と解釈して解答を作成しています。

方針・初手

(1) 与えられた点 $(3, -13)$ は曲線①上の点ではありません。したがって、曲線①上の点における接線を文字を用いて表し、その接線が点 $(3, -13)$ を通るという条件から接点の座標を求めます。

(2) (1)で求めた2本の接線の交点を求めます。また、接点における接線と曲線の差を調べることでグラフの上下関係を把握し、定積分を用いて面積を計算します。積分計算では、展開せずに $(x-\alpha)^n$ の形を利用して計算量を減らす工夫をします。

解法1

(1)

曲線①の関数を $f(x) = x^3 - 3x^2 - 4x + 7$ とおく。これを微分すると以下のようになる。

$$ f'(x) = 3x^2 - 6x - 4 $$

曲線①上の点 $(t, t^3 - 3t^2 - 4t + 7)$ における接線の方程式は、次のように表せる。

$$ y - (t^3 - 3t^2 - 4t + 7) = (3t^2 - 6t - 4)(x - t) $$

$$ y = (3t^2 - 6t - 4)x - 2t^3 + 3t^2 + 7 $$

この接線が点 $(3, -13)$ を通るので、座標を代入して整理する。

$$ -13 = (3t^2 - 6t - 4) \cdot 3 - 2t^3 + 3t^2 + 7 $$

$$ -13 = 9t^2 - 18t - 12 - 2t^3 + 3t^2 + 7 $$

$$ 2t^3 - 12t^2 + 18t - 8 = 0 $$

$$ t^3 - 6t^2 + 9t - 4 = 0 $$

左辺を $P(t)$ とおくと、$P(1) = 1 - 6 + 9 - 4 = 0$ となるため、因数定理より $P(t)$ は $t-1$ を因数にもつ。

$$ (t - 1)(t^2 - 5t + 4) = 0 $$

$$ (t - 1)^2(t - 4) = 0 $$

これより、接点の $x$ 座標は $t = 1, 4$ となる。

(i) $t = 1$ のとき

接線の傾きは $f'(1) = 3 - 6 - 4 = -7$ であり、接点の $y$ 座標は $f(1) = 1$ である。接線の方程式は以下のようになる。

$$ y - 1 = -7(x - 1) $$

$$ y = -7x + 8 $$

(ii) $t = 4$ のとき

接線の傾きは $f'(4) = 48 - 24 - 4 = 20$ であり、接点の $y$ 座標は $f(4) = 64 - 48 - 16 + 7 = 7$ である。接線の方程式は以下のようになる。

$$ y - 7 = 20(x - 4) $$

$$ y = 20x - 73 $$

以上より、求める接線の方程式は $y = -7x + 8$ と $y = 20x - 73$ である。

(2)

(1)で求めた2本の接線を $l_1 : y = -7x + 8$ 、$l_2 : y = 20x - 73$ とする。

$l_1$ と $l_2$ はともに点 $(3, -13)$ から引いた接線であるため、2直線の交点の $x$ 座標は $x = 3$ である。

次に、曲線①と2本の接線の上下関係を調べる。

$$ f(x) - (-7x + 8) = x^3 - 3x^2 + 3x - 1 = (x - 1)^3 $$

これより、$x \geqq 1$ の範囲で $f(x) \geqq -7x + 8$ となり、曲線①は $l_1$ の上側(または接線上)にある。

$$ f(x) - (20x - 73) = x^3 - 3x^2 - 24x + 80 = (x - 4)^2(x + 5) $$

これより、$x \geqq -5$ の範囲で $f(x) \geqq 20x - 73$ となり、積分区間を含む $x \geqq 1$ において曲線①は $l_2$ の上側(または接線上)にある。

したがって、区間 $1 \leqq x \leqq 4$ において、求める面積 $S$ は次のように立式できる。

$$ S = \int_{1}^{3} \{ f(x) - (-7x + 8) \} dx + \int_{3}^{4} \{ f(x) - (20x - 73) \} dx $$

$$ S = \int_{1}^{3} (x - 1)^3 dx + \int_{3}^{4} (x - 4)^2(x + 5) dx $$

ここで、第2項の被積分関数において $x + 5 = (x - 4) + 9$ と変形して計算を簡略化する。

$$ \begin{aligned} S &= \int_{1}^{3} (x - 1)^3 dx + \int_{3}^{4} (x - 4)^2 \{ (x - 4) + 9 \} dx \\ &= \int_{1}^{3} (x - 1)^3 dx + \int_{3}^{4} \{ (x - 4)^3 + 9(x - 4)^2 \} dx \\ &= \left[ \frac{(x - 1)^4}{4} \right]_{1}^{3} + \left[ \frac{(x - 4)^4}{4} + 3(x - 4)^3 \right]_{3}^{4} \\ &= \left( \frac{2^4}{4} - 0 \right) + \left\{ 0 - \left( \frac{(-1)^4}{4} + 3(-1)^3 \right) \right\} \\ &= 4 - \left( \frac{1}{4} - 3 \right) \\ &= 4 + \frac{11}{4} \\ &= \frac{27}{4} \end{aligned} $$

解説

(1) は「曲線外の点から引いた接線」を求める標準的な問題です。接点が分からない場合は、接点の $x$ 座標を $t$ と置いて接線の方程式を立て、それが与えられた点を通るという条件を利用して $t$ についての方程式を解くのが定石です。

(2) は、2本の接線と曲線で囲まれた面積を求める問題です。2つの接線の交点である $x = 3$ を境にして、曲線から引くべき接線の式が変わるため、積分区間を分割して計算する必要があります。また、定積分の計算において、$\int (x - \alpha)^n dx = \frac{(x - \alpha)^{n+1}}{n+1} + C$ の公式を利用できるように式を恒等変形すると、計算量とミスのリスクを大幅に減らすことができます。

答え

(1) $y = -7x + 8$, $y = 20x - 73$

(2) $\frac{27}{4}$

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