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北海道大学 2008年 文系 第1問 解説

数学2/図形と式数学2/微分法数学2/積分法テーマ/最大・最小テーマ/面積・体積
北海道大学 2008年 文系 第1問 解説

方針・初手

放物線の対称性を利用するか、放物線と直線の交点を計算することで、長方形が図形内に収まる限界の横の長さを $a$ の式で表す。 面積の式 $S(a)$ が得られたら、導関数 $S'(a)$ を用いて増減を調べ、極大値(最大値)を与える $a$ を求める。

解法1

(1)

放物線 $y = -x^2 + 6x$ と、高さが $-a^2 + 6a$ である直線 $y = -a^2 + 6a$ の交点の $x$ 座標を求める。

$$ -x^2 + 6x = -a^2 + 6a $$

$$ x^2 - 6x - a^2 + 6a = 0 $$

$$ (x - a)(x + a - 6) = 0 $$

これより、$x = a, 6 - a$ である。 放物線 $y = -x^2 + 6x$ の軸は $x = 3$ であり、$0 < a < 3$ のとき $a < 3 < 6 - a$ であるから、放物線が直線 $y = -a^2 + 6a$ 以上となるのは $a \leqq x \leqq 6 - a$ の区間である。

長方形は放物線と $x$ 軸で囲まれた図形に含まれ、かつ $(a, 0)$ と $(a, -a^2 + 6a)$ を結ぶ線分を1つの縦の辺としている。 この長方形が図形内に収まりつつ面積が最大となるのは、もう1つの縦の辺が限界である $x = 6 - a$ の位置にあるときである。 このとき、長方形の横の長さは $(6 - a) - a = 6 - 2a$ であり、縦の長さは $-a^2 + 6a$ である。

したがって、長方形の面積の最大値 $S(a)$ は以下のようになる。

$$ S(a) = (6 - 2a)(-a^2 + 6a) = 2a^3 - 18a^2 + 36a $$

(2)

(1) で求めた $S(a)$ を $a$ について微分する。

$$ S'(a) = 6a^2 - 36a + 36 = 6(a^2 - 6a + 6) $$

$S'(a) = 0$ とすると $a^2 - 6a + 6 = 0$ より $a = 3 \pm \sqrt{3}$ である。 $0 < a < 3$ の範囲においては、$1 < \sqrt{3} < 2$ より $0 < 3 - \sqrt{3} < 3$ であるため、$a = 3 - \sqrt{3}$ のみが該当する。

関数 $S(a)$ の増減は以下のようになる。 $0 < a < 3 - \sqrt{3}$ のとき、$S'(a) > 0$ $3 - \sqrt{3} < a < 3$ のとき、$S'(a) < 0$

したがって、$S(a)$ は $a = 3 - \sqrt{3}$ のとき極大かつ最大となる。 このときの $S(a)$ の値を求める。$a^2 - 6a + 6 = 0$ を用いて次数下げを行うと以下の恒等式が成り立つ。

$$ S(a) = (2a - 6)(a^2 - 6a + 6) - 12a + 36 $$

これに $a = 3 - \sqrt{3}$ を代入する。

$$ S(3 - \sqrt{3}) = -12(3 - \sqrt{3}) + 36 = 12\sqrt{3} $$

また、定義域の両端における極限は $a \to +0$ のとき $S(a) \to 0$、$a \to 3-0$ のとき $S(a) \to 0$ である。 さらに、第2次導関数を求めると以下のようになる。

$$ S''(a) = 12a - 36 = 12(a - 3) $$

$0 < a < 3$ において常に $S''(a) < 0$ となるため、グラフは区間全体で上に凸である。 以上より、関数 $S(a)$ のグラフは、両端を白丸 $(0, 0)$ および $(3, 0)$ とし、点 $(3 - \sqrt{3}, 12\sqrt{3})$ を頂点(最大点)とする、常に上に凸のなめらかな曲線となる。

解説

答え

(1) $S(a) = 2a^3 - 18a^2 + 36a$

(2) 最大となる $a$ の値は $a = 3 - \sqrt{3}$。(グラフの概形は $(0, 0)$ と $(3, 0)$ を結ぶ上に凸の曲線で、頂点は $(3 - \sqrt{3}, 12\sqrt{3})$ となる)

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