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北海道大学 1966年 理系 第6問 解説

数学3/微分法数学3/積分法テーマ/接線・法線
北海道大学 1966年 理系 第6問 解説

方針・初手

曲線 $y = f(x)$ と曲線 $y = ax^3$ が点 $P(x,y)$ において直交するという条件を数式で表す。 曲線同士が直交するとは、その交点におけるそれぞれの接線が互いに直交することである。したがって、「接線の傾きの積が $-1$ になる」という関係式を立てる。その式と曲線の式からパラメータ $a$ を消去し、$x, y, \frac{dy}{dx}$ のみの方程式を導く。

解法1

(1)

点 $P(x, y)$ は曲線 $y = f(x)$ 上の点であり、かつこの点を通る曲線 $y = ax^3$ 上にもある。したがって、 $$y = ax^3 \quad \cdots ①$$ が成り立つ。

曲線 $y = f(x)$ の点 $P(x, y)$ における接線の傾きは $\frac{dy}{dx}$ である。 一方、曲線 $Y = aX^3$ の $X = x$ における接線の傾きは $\frac{dY}{dX} = 3ax^2$ である。 これら2つの接線が点 $P(x, y)$ において直交するので、その傾きの積は $-1$ となる。 $$\frac{dy}{dx} \cdot 3ax^2 = -1 \quad \cdots ②$$

点 $P$ において接線が直交することから $x \neq 0$ であり、①より $a = \frac{y}{x^3}$ と表せる。これを②に代入して $a$ を消去する。 $$\frac{dy}{dx} \cdot 3 \left( \frac{y}{x^3} \right) x^2 = -1$$ $$\frac{3y}{x} \frac{dy}{dx} = -1$$

両辺に $x$ を掛けて整理すると、以下の微分方程式が得られる。 $$x + 3y \frac{dy}{dx} = 0$$

(2)

(1) で得られた微分方程式を変形すると、変数分離形となる。 $$3y \frac{dy}{dx} = -x$$

形式的に両辺に $dx$ を掛けて積分する。 $$\int 3y \, dy = \int -x \, dx$$ $$\frac{3}{2}y^2 = -\frac{1}{2}x^2 + C_1 \quad (C_1 \text{ は任意定数})$$

両辺を $2$ 倍して整理する。 $$x^2 + 3y^2 = 2C_1$$

$2C_1$ を改めて任意定数 $C$ とおくと、求める解は以下のようになる。 $$x^2 + 3y^2 = C \quad (C \text{ は任意定数})$$

(3)

(2) の解である曲線が点 $(-2, 1)$ を通るから、$x = -2, y = 1$ を代入する。 $$(-2)^2 + 3 \cdot 1^2 = C$$ $$4 + 3 = C$$ $$C = 7$$

したがって、求める曲線の方程式は $$x^2 + 3y^2 = 7$$ となる。

問題文において曲線は $y = f(x)$ として与えられているため、これを $y$ について解く。 $$3y^2 = 7 - x^2$$ $$y = \pm \sqrt{\frac{7 - x^2}{3}}$$

この曲線が点 $(-2, 1)$ を通る、すなわち $x = -2$ のとき $y = 1 > 0$ となるためには、符号は正でなければならない。 $$y = \sqrt{\frac{7 - x^2}{3}}$$

解説

ある曲線群に対して、どの交点でも直交するような曲線群を「直交軌道」と呼ぶ。本問は直交軌道を求める典型的な問題である。 直交条件から微分方程式を立て、不要な定数(パラメータ)を消去して変数分離形を解く、という一連の流れは頻出である。 (3) については、陰関数表示 $x^2 + 3y^2 = 7$ を答えるだけでも数学的には誤りではないが、問題文の冒頭で $y = f(x)$ と指定されていることから、陽関数表示($y = \cdots$ の形)まで変形し、通過点の条件から符合を決定しておくのがより確実な解答の書き方である。

答え

(1) $$x + 3y \frac{dy}{dx} = 0$$

(2) $$x^2 + 3y^2 = C \quad (C \text{ は任意定数})$$

(3) $$y = \sqrt{\frac{7 - x^2}{3}}$$

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