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北海道大学 1967年 理系 第2問 解説

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北海道大学 1967年 理系 第2問 解説

方針・初手

(1) は、放物線の方程式を微分して接線の傾きを求め、垂直条件から法線の方程式を立てて $x$ 軸との交点を求める基本的な問題である。

(2) は、(1) の結果を利用して $AP^2$ と $BQ^2$ を表現する。点が放物線上にある条件を用いて文字を減らし、弦 $AB$ が焦点を通るという条件から、$A, B$ の座標間に成り立つ関係式を導き出すのが鍵となる。

解法1

(1)

放物線 $y^2 = 6x$ の両辺を $x$ で微分すると

$$ 2y \frac{dy}{dx} = 6 $$

$$ \frac{dy}{dx} = \frac{3}{y} \quad (y \neq 0) $$

点 $A(a, b)$ は原点と異なる放物線上の点であるから、$b \neq 0$ である。 点 $A$ における接線の傾きは $\frac{3}{b}$ となるため、点 $A$ における法線の傾きは $-\frac{b}{3}$ である。 したがって、法線の方程式は

$$ y - b = -\frac{b}{3} (x - a) $$

この法線と $x$ 軸との交点を求めるため $y = 0$ を代入すると

$$ -b = -\frac{b}{3} (x - a) $$

$b \neq 0$ より両辺を $-b$ で割って整理すると

$$ 1 = \frac{1}{3} (x - a) $$

$$ x = a + 3 $$

よって、交点の $x$ 座標は $a + 3$ である。

(2)

放物線 $y^2 = 4px$ の焦点は $(p, 0)$ である。$4p = 6$ より $p = \frac{3}{2}$ であるから、放物線 $y^2 = 6x$ の焦点 $F$ の座標は $\left(\frac{3}{2}, 0\right)$ である。

弦 $AB$ の両端を $A(a_1, b_1)$、$B(a_2, b_2)$ とおく。 (1) の結果より、点 $A$ における法線が $x$ 軸と交わる点 $P$ の座標は $(a_1 + 3, 0)$ である。 点 $A$ と点 $P$ の距離の2乗 $AP^2$ は

$$ AP^2 = (a_1 + 3 - a_1)^2 + (0 - b_1)^2 = 9 + b_1^2 $$

同様に、点 $B$ における法線が $x$ 軸と交わる点 $Q$ の座標は $(a_2 + 3, 0)$ であり、$BQ^2$ は

$$ BQ^2 = (a_2 + 3 - a_2)^2 + (0 - b_2)^2 = 9 + b_2^2 $$

となる。

次に、3点 $A, F, B$ は同一直線上にあるため、ベクトル $\vec{FA}$ と $\vec{FB}$ は平行である。 点 $A, B$ は放物線 $y^2 = 6x$ 上の点であるから、$a_1 = \frac{b_1^2}{6}$、$a_2 = \frac{b_2^2}{6}$ と表せる。これにより各ベクトルは

$$ \vec{FA} = \left( a_1 - \frac{3}{2}, b_1 \right) = \left( \frac{b_1^2}{6} - \frac{3}{2}, b_1 \right) $$

$$ \vec{FB} = \left( a_2 - \frac{3}{2}, b_2 \right) = \left( \frac{b_2^2}{6} - \frac{3}{2}, b_2 \right) $$

と成分表示できる。$\vec{FA} \parallel \vec{FB}$ より、成分のたすき掛けの差が $0$ となるので

$$ \left( \frac{b_1^2}{6} - \frac{3}{2} \right) b_2 - \left( \frac{b_2^2}{6} - \frac{3}{2} \right) b_1 = 0 $$

$$ \frac{b_1^2 b_2 - b_1 b_2^2}{6} - \frac{3}{2}(b_2 - b_1) = 0 $$

$$ \frac{b_1 b_2(b_1 - b_2)}{6} + \frac{3}{2}(b_1 - b_2) = 0 $$

$$ (b_1 - b_2) \left( \frac{b_1 b_2}{6} + \frac{3}{2} \right) = 0 $$

ここで、$A$ と $B$ は放物線上の相異なる点であり、弦が $x$ 軸と重なることはないため、$b_1 \neq b_2$ すなわち $b_1 - b_2 \neq 0$ である。 したがって

$$ \frac{b_1 b_2}{6} + \frac{3}{2} = 0 $$

$$ b_1 b_2 = -9 $$

が成り立つ。

これを用いて、求める式の値を計算する。

$$ \frac{1}{AP^2} + \frac{1}{BQ^2} = \frac{1}{9 + b_1^2} + \frac{1}{9 + b_2^2} $$

$$ = \frac{(9 + b_2^2) + (9 + b_1^2)}{(9 + b_1^2)(9 + b_2^2)} $$

$$ = \frac{18 + b_1^2 + b_2^2}{81 + 9(b_1^2 + b_2^2) + b_1^2 b_2^2} $$

ここで、$b_1 b_2 = -9$ より $b_1^2 b_2^2 = 81$ であるから、分母は

$$ 81 + 9(b_1^2 + b_2^2) + 81 = 162 + 9(b_1^2 + b_2^2) = 9(18 + b_1^2 + b_2^2) $$

と変形できる。よって

$$ \frac{1}{AP^2} + \frac{1}{BQ^2} = \frac{18 + b_1^2 + b_2^2}{9(18 + b_1^2 + b_2^2)} = \frac{1}{9} $$

解説

放物線の焦点を通る弦に関する性質を問う典型的な問題である。焦点を通る弦の両端の座標を文字でおき、共線条件(3点が同一直線上にある条件)を処理して関係式を導く流れは頻出である。

直線の傾きを $m$ とおいて方程式を連立し、解と係数の関係を用いる手法でも解けるが、弦が $x$ 軸に垂直になる場合($m$ が定義できない場合)を別途検討する必要が生じる。本解法のようにベクトルの平行条件を用いると、場合分けをせずに簡潔に関係式 $b_1 b_2 = -9$ を導くことができるため、計算量・記述量ともに有利である。

答え

(1) $a + 3$

(2) $\frac{1}{9}$

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