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京都大学 1998年 文系 第2問 解説

数学1/立体図形数学1/図形計量数学2/三角関数テーマ/面積・体積テーマ/最大・最小
京都大学 1998年 文系 第2問 解説

方針・初手

正四面体の各面が正三角形であることを利用して、$\triangle OAP$ の3辺の長さを求めます。$\triangle OBC$ および $\triangle ABC$ において余弦定理を用いることで、$OP$ と $AP$ の長さを $x$ の式で表すことができます。$\triangle OAP$ が $OP=AP$ の二等辺三角形になることに気づけば、頂点 $P$ から底辺 $OA$ に垂線を下ろすことで高さが求まり、面積を計算できます。(2) は (1) で求めた面積の式において、根号の中身の二次関数を平方完成し、点 $P$ が辺 $BC$ 上にあるという条件から決まる $x$ の定義域に注意して最小値を求めます。

解法1

(1)

正四面体 $OABC$ の各面は一辺の長さが $1$ の正三角形である。 点 $P$ は辺 $BC$ 上にあるため、$x$ のとりうる値の範囲は $0 \le x \le 1$ である。

$\triangle OBC$ において、余弦定理を用いると

$$ \begin{aligned} OP^2 &= OB^2 + BP^2 - 2 \cdot OB \cdot BP \cos \angle OBC \\ &= 1^2 + x^2 - 2 \cdot 1 \cdot x \cos 60^\circ \\ &= 1 + x^2 - 2x \cdot \frac{1}{2} \\ &= x^2 - x + 1 \end{aligned} $$

$OP > 0$ より、$OP = \sqrt{x^2 - x + 1}$ である。

同様に、$\triangle ABC$ において余弦定理を用いると

$$ \begin{aligned} AP^2 &= AB^2 + BP^2 - 2 \cdot AB \cdot BP \cos \angle ABC \\ &= 1^2 + x^2 - 2 \cdot 1 \cdot x \cos 60^\circ \\ &= x^2 - x + 1 \end{aligned} $$

$AP > 0$ より、$AP = \sqrt{x^2 - x + 1}$ である。

したがって、$\triangle OAP$ は $OP = AP$ の二等辺三角形である。 辺 $OA$ の中点を $M$ とすると、$\triangle OAP$ は二等辺三角形であるから、$PM \perp OA$ となる。 また、$OA = 1$ より $OM = \frac{1}{2}$ である。

直角三角形 $\triangle OPM$ において三平方の定理より

$$ \begin{aligned} PM^2 &= OP^2 - OM^2 \\ &= (x^2 - x + 1) - \left(\frac{1}{2}\right)^2 \\ &= x^2 - x + 1 - \frac{1}{4} \\ &= x^2 - x + \frac{3}{4} \end{aligned} $$

$PM > 0$ より、$PM = \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}}$ である。

よって、$\triangle OAP$ の面積を $S(x)$ とすると

$$ \begin{aligned} S(x) &= \frac{1}{2} \cdot OA \cdot PM \\ &= \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}} \\ &= \frac{1}{2} \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}} \end{aligned} $$

(2)

(1) より、$\triangle OAP$ の面積 $S(x)$ は

$$ S(x) = \frac{1}{2} \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}} $$

である。 根号の中の関数を $f(x) = x^2 - x + \frac{3}{4}$ とおき、平方完成する。

$$ \begin{aligned} f(x) &= \left(x - \frac{1}{2}\right)^2 - \frac{1}{4} + \frac{3}{4} \\ &= \left(x - \frac{1}{2}\right)^2 + \frac{1}{2} \end{aligned} $$

点 $P$ は辺 $BC$ 上にあるため、$x$ の変域は $0 \le x \le 1$ である。 この範囲において、$f(x)$ は $x = \frac{1}{2}$ のとき最小値 $\frac{1}{2}$ をとる。

$S(x) > 0$ であり、$S(x)$ は $f(x)$ が最小のとき最小となるから、$S(x)$ の最小値は

$$ \frac{1}{2} \sqrt{\frac{1}{2}} = \frac{1}{2\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{4} $$

となる。

解説

空間図形における三角形の面積の最大・最小を問う標準的な問題です。 まず、与えられた立体から必要な平面図形(ここでは $\triangle OBC$ や $\triangle ABC$)を抜き出し、余弦定理を用いて未知の線分の長さを $x$ で表します。$\triangle OAP$ が二等辺三角形になるという対称性に気づくことで、ヘロンの公式などを使わずにシンプルに高さを求めることができます。 (2) は (1) の結果を利用して二次関数の最小値を求めるだけのボーナス問題ですが、変数 $x$ の定義域($0 \le x \le 1$)を明記しておくことが、論述式試験において減点を防ぐために重要です。今回はたまたま頂点が定義域内に含まれていましたが、定義域外に頂点がある問題への応用を考慮し、必ず変域を確認する癖をつけましょう。

答え

(1)

$$ \frac{1}{2} \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}} $$

(2)

$$ \frac{\sqrt{2}}{4} $$

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