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東北大学 2008年 理系 第3問 解説

数学1/立体図形数学2/三角関数数学2/微分法テーマ/最大・最小テーマ/面積・体積
東北大学 2008年 理系 第3問 解説

方針・初手

まず $OA=OB=OC=1$、かつ $\angle AOB=\angle BOC=\angle COA=\theta$ であることから、辺 $AB,BC,CA$ を余弦定理で求める。すると $\triangle ABC$ は正三角形になるので、重心 $G$ は同時に外心でもある。

さらに $OA=OB=OC$ より、点 $O$ は $\triangle ABC$ の外心を通る垂線上にある。したがって $OG$ は平面 $ABC$ に垂直であり、四面体の体積は 「底面積 $\times$ 高さ $\div 3$」 で求められる。

解法1

$\vec{OA},\vec{OB},\vec{OC}$ の長さはいずれも $1$ であり、なす角はすべて $\theta$ である。

まず、余弦定理より

$$ AB^2=OA^2+OB^2-2\cdot OA\cdot OB\cos\theta =1+1-2\cos\theta =2(1-\cos\theta) $$

同様に

$$ BC^2=CA^2=2(1-\cos\theta) $$

である。よって

$$ AB=BC=CA=\sqrt{2(1-\cos\theta)} $$

となり、$\triangle ABC$ は正三角形である。

(1) $AG$ と $OG$ を求める

正三角形の重心は中線を $2:1$ に内分するから、正三角形の一辺を $s$ とすると

$$ AG=\frac{2}{3}\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}s=\frac{s}{\sqrt{3}} $$

である。ここで

$$ s=\sqrt{2(1-\cos\theta)} $$

だから

$$ AG=\frac{1}{\sqrt{3}}\sqrt{2(1-\cos\theta)} =\sqrt{\frac{2(1-\cos\theta)}{3}} $$

となる。

次に $OG$ を求める。$\vec{OA}=\vec{a},\ \vec{OB}=\vec{b},\ \vec{OC}=\vec{c}$ とおくと、重心 $G$ について

$$ \vec{OG}=\frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{3} $$

である。したがって

$$ |\vec{OG}|^2 =\frac{1}{9}|\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}|^2 $$

であり、

$$ |\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}|=1,\qquad \vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{c}=\vec{c}\cdot\vec{a}=\cos\theta $$

より

$$ \begin{aligned} |\vec{OG}|^2 &=\frac{1}{9}\left(|\vec{a}|^2+|\vec{b}|^2+|\vec{c}|^2 +2\vec{a}\cdot\vec{b}+2\vec{b}\cdot\vec{c}+2\vec{c}\cdot\vec{a}\right) \\ &=\frac{1}{9}(3+6\cos\theta) \\ &=\frac{1+2\cos\theta}{3} \end{aligned} $$

よって

$$ OG=\sqrt{\frac{1+2\cos\theta}{3}} $$

となる。

(2) 四面体 $OABC$ の体積の最大値を求める

$\triangle ABC$ は正三角形であり、その外心は重心 $G$ に一致する。また $OA=OB=OC$ であるから、点 $O$ は $A,B,C$ から等距離にある。したがって $O$ は $\triangle ABC$ の外心 $G$ を通る垂線上にあり、

$$ OG\perp \text{平面 }ABC $$

である。ゆえに、四面体 $OABC$ の高さは $OG$ である。

底面 $\triangle ABC$ の面積は、一辺を $s=\sqrt{2(1-\cos\theta)}$ として

$$ [\triangle ABC]=\frac{\sqrt{3}}{4}s^2 =\frac{\sqrt{3}}{4}\cdot 2(1-\cos\theta) =\frac{\sqrt{3}}{2}(1-\cos\theta) $$

である。したがって体積 $V$ は

$$ V=\frac{1}{3}[\triangle ABC]\cdot OG $$

より

$$ \begin{aligned} V &=\frac{1}{3}\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}(1-\cos\theta)\cdot \sqrt{\frac{1+2\cos\theta}{3}} \\ &=\frac{1}{6}(1-\cos\theta)\sqrt{1+2\cos\theta} \end{aligned} $$

となる。

ここで $x=\cos\theta$ とおくと、$0<\theta<\frac{2\pi}{3}$ より

$$ -\frac{1}{2}<x<1 $$

である。$V>0$ なので、$V$ を最大にすることは

$$ f(x)=(1-x)^2(1+2x) $$

を最大にすることと同値である。

$$ f(x)=1-3x^2+2x^3 $$

だから

$$ f'(x)=-6x+6x^2=6x(x-1) $$

となる。よって区間 $-\frac{1}{2}<x<1$ では、

であるから、$f(x)$ は $x=0$ のとき最大である。

すなわち

$$ \cos\theta=0 \quad\Longleftrightarrow\quad \theta=\frac{\pi}{2} $$

のとき体積は最大となり、その最大値は

$$ V_{\max}=\frac{1}{6}(1-0)\sqrt{1+0}=\frac{1}{6} $$

である。

解説

この問題の本質は、$OA,OB,OC$ の長さが等しく、しかも相互の角がすべて等しいという強い対称性にある。まず $AB=BC=CA$ を示して $\triangle ABC$ が正三角形だと分かれば、重心 $G$ は外心でもある。

そのうえで $OA=OB=OC$ から、点 $O$ は $\triangle ABC$ の外心を通る垂線上にあるので、$OG$ がそのまま四面体の高さになる。したがって、体積は底面の正三角形の面積と $OG$ から素直に処理できる。

最大値の処理では、最後に $\cos\theta$ を文字で置いて一変数関数に落とすのが基本である。

答え

$$ AG=\sqrt{\frac{2(1-\cos\theta)}{3}},\qquad OG=\sqrt{\frac{1+2\cos\theta}{3}} $$

四面体 $OABC$ の体積は

$$ V=\frac{1}{6}(1-\cos\theta)\sqrt{1+2\cos\theta} $$

であり、その最大値は

$$ \frac{1}{6} $$

である。これは

$$ \theta=\frac{\pi}{2} $$

のときに達する。

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