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九州大学 1991年 文系 第4問 解説

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九州大学 1991年 文系 第4問 解説

方針・初手

(1) 曲線上の点を接点として文字で置き、その点における接線の方程式を立てる。その後、その接線が指定された点を通るという条件を立式する。 (2) 3次関数の場合、接点が異なれば接線も異なる。したがって、「接線がちょうど2本引ける」という条件を、「(1)で求めた接点の $x$ 座標 $a$ についての方程式が異なる2つの実数解をもつ」という条件に言い換えて処理する。

解法1

(1)

$f(x) = x^3 - 2x + 4$ より、導関数は以下のようになる。

$$f'(x) = 3x^2 - 2$$

曲線 $C$ 上の点 $(a, f(a))$、すなわち $(a, a^3 - 2a + 4)$ における接線の方程式は、

$$y - (a^3 - 2a + 4) = (3a^2 - 2)(x - a)$$

これを整理すると、接線の方程式は以下のようになる。

$$y = (3a^2 - 2)x - 2a^3 + 4$$

この接線が点 $P(b, 0)$ を通るので、$x = b$、$y = 0$ を代入する。

$$0 = (3a^2 - 2)b - 2a^3 + 4$$

$a$ について整理すると、求める関係式が得られる。

$$2a^3 - 3ba^2 + 2b - 4 = 0$$

(2)

点 $P(b, 0)$ から曲線 $C$ へ引ける接線の本数は、(1) で得られた $a$ についての3次方程式

$$2a^3 - 3ba^2 + 2b - 4 = 0$$

の異なる実数解の個数と一致する。接線がちょうど2本引ける条件は、この3次方程式が異なる2つの実数解をもつことである。

左辺を $g(a)$ とおく。

$$g(a) = 2a^3 - 3ba^2 + 2b - 4$$

$g(a)$ を $a$ で微分すると、以下のようになる。

$$g'(a) = 6a^2 - 6ba = 6a(a - b)$$

$g(a) = 0$ が異なる2つの実数解をもつための条件は、$g(a)$ が極値をもち、かつ極大値または極小値のいずれかが $0$ になることである。

極値をもつためには $g'(a) = 0$ が異なる2つの実数解をもつ必要があるので、$b \neq 0$ である。このとき、$a = 0$ または $a = b$ で極値をとる。

極値のいずれかが $0$ となる条件は $g(0)g(b) = 0$ であるから、

$$(2b - 4)(2b^3 - 3b^3 + 2b - 4) = 0$$

$$2(b - 2)(-b^3 + 2b - 4) = 0$$

$-b^3 + 2b - 4 = 0$ について、因数定理を用いると、

$$-(b + 2)(b^2 - 2b + 2) = 0$$

したがって、方程式は以下のようになる。

$$-2(b - 2)(b + 2)(b^2 - 2b + 2) = 0$$

ここで、$b^2 - 2b + 2 = (b - 1)^2 + 1 > 0$ であるため、これを満たす実数 $b$ は存在しない。よって実数解は以下のようになる。

$$b = 2, -2$$

これらは $b \neq 0$ を満たしている。

解説

「曲線外の点から引いた接線」に関する典型問題である。曲線外の点が与えられている場合は、まず曲線上の点を接点として文字で置き、そこでの接線の方程式を立てるのが定石である。

接線の本数については、3次関数の場合「接線の本数 = 接点の個数」が成り立つため、接点の $x$ 座標についての3次方程式の実数解の個数問題に帰着できる。3次方程式が異なる2つの実数解をもつ条件は、極値をもつことを確認したうえで (極大値) $\times$ (極小値) $= 0$ として処理するのが簡明である。

答え

(1)

$$2a^3 - 3ba^2 + 2b - 4 = 0$$

(2)

$$b = 2, -2$$

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