名古屋大学 1981年 文系 第4問 解説

方針・初手
定積分の値が定数になることを利用する。積分区間が $0$ から $1$ までの定積分 $\int_0^1 f(t) dt$ の値は定数である。したがって、これを定数 $C$ とおいて $f(x)$ を $x$ と $C$ の式で表し、元の定積分の式に代入することで $C$ についての方程式を立てるのが基本方針である。
解法1
与えられた関係式における $\int_0^1 f(t) dt$ は定数である。
そこで、$C$ を定数として、次のように定める。
$$C = \int_0^1 f(t) dt$$
これを与えられた関係式に代入すると、$f(x)$ は次のように表される。
$$f(x) = (x - 1)^n + 2C$$
これを先の $C$ の定義式に代入して定積分を計算する。
$$ \begin{aligned} C &= \int_0^1 \{ (t - 1)^n + 2C \} dt \\ &= \left[ \frac{(t - 1)^{n+1}}{n+1} + 2Ct \right]_0^1 \\ &= (0 + 2C \cdot 1) - \left( \frac{(-1)^{n+1}}{n+1} + 2C \cdot 0 \right) \\ &= 2C - \frac{(-1)^{n+1}}{n+1} \end{aligned} $$
この式を $C$ について整理する。
$$C = \frac{(-1)^{n+1}}{n+1}$$
求めた $C$ の値を $f(x)$ の式に代入する。
$$f(x) = (x - 1)^n + \frac{2(-1)^{n+1}}{n+1}$$
解説
積分区間の上端と下端がともに定数である定積分を含む関数方程式の典型問題である。このような場合は、定積分部分を丸ごと文字で置く(今回は $C$ とした)という解法が定石である。
積分の計算において $\int (t - 1)^n dt = \frac{(t - 1)^{n+1}}{n+1} + (\text{積分定数})$ を用いることで、展開せずにそのまま積分できるため計算量が少なく済む。これを二項定理を用いて展開してから積分しようとすると、計算が非常に煩雑になり現実的ではない。また、$(-1)^{n+1}$ の符号は正整数 $n$ の値によって決まるため、これ以上簡略化せずにこのまま答えの形としてよい。必要であれば $\frac{-2(-1)^n}{n+1}$ のように変形することも可能である。
答え
$$f(x) = (x - 1)^n + \frac{2(-1)^{n+1}}{n+1}$$
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