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大阪大学 2001年 文系 第3問 解説

数学2/指数対数数学2/図形と式数学2/微分法テーマ/不等式の証明
大阪大学 2001年 文系 第3問 解説

方針・初手

解法1

三角形 $T_k$ の頂点は $P_{k-1} \left( \frac{k-1}{500}, 0 \right)$, $P_k \left( \frac{k}{500}, 0 \right)$, $Q_k \left( \frac{k}{500}, 1 \right)$ である。

線分 $P_{k-1}Q_k$ は、傾きが

$$ \frac{1 - 0}{\frac{k}{500} - \frac{k-1}{500}} = 500 $$

であり、点 $\left( \frac{k}{500}, 1 \right)$ を通るので、その直線の方程式は

$$ y - 1 = 500 \left( x - \frac{k}{500} \right) \iff y = 500x - k + 1 $$

となる。

したがって、三角形 $T_k$ の内部は、次の連立不等式で表される領域である。

$$ \begin{cases} \frac{k-1}{500} < x < \frac{k}{500} \\ 0 < y < 500x - k + 1 \end{cases} $$

動点 $R$ の座標は $(x, f_n(x))$ であり、$f_n(x) = 2 \times 10^{-nx} > 0$ は常に成り立つ。 したがって、動点 $R$ が $T_k$ の内部を通過する条件は、開区間 $\left( \frac{k-1}{500}, \frac{k}{500} \right)$ において

$$ f_n(x) < 500x - k + 1 $$

を満たす実数 $x$ が存在することである。

ここで、$f_n(x)$ は単調減少関数であり、$y = 500x - k + 1$ は単調増加関数である。 区間内の任意の $x$ について $500x - k + 1 < 1$ であることを考慮すると、右端 $x = \frac{k}{500}$ において

$$ f_n\left( \frac{k}{500} \right) < 1 $$

であれば、連続性より $x = \frac{k}{500}$ に十分近い区間内の $x$ で $f_n(x) < 500x - k + 1$ が成り立つ。 逆に、$f_n\left( \frac{k}{500} \right) \ge 1$ であれば、区間内の任意の $x$ に対して

$$ f_n(x) > f_n\left( \frac{k}{500} \right) \ge 1 > 500x - k + 1 $$

となるため、条件を満たす $x$ は存在しない。

ゆえに、動点 $R$ が $T_k$ の内部を通過する条件は

$$ f_n\left( \frac{k}{500} \right) < 1 $$

である。

動点 $R$ が $x=0$ から $x$ が大きくなる方向に動くとき、最初に内部を通過するものが $T_8$ であるための条件は、$T_1, T_2, \dots, T_7$ の内部を通過せず、$T_8$ の内部を通過することである。 すなわち、$1 \le k \le 7$ に対して $f_n\left( \frac{k}{500} \right) \ge 1$ であり、かつ $f_n\left( \frac{8}{500} \right) < 1$ が成り立つことである。

$f_n(x)$ の単調減少性より、$f_n\left( \frac{7}{500} \right) \ge 1$ であれば $k \le 6$ に対しても $f_n\left( \frac{k}{500} \right) \ge 1$ は自動的に満たされるので、求める条件は

$$ \begin{cases} f_n\left( \frac{7}{500} \right) \ge 1 \\ f_n\left( \frac{8}{500} \right) < 1 \end{cases} $$

となる。

$f_n(x) = 2 \times 10^{-nx}$ より、これらを書き換えると

$$ \begin{cases} 2 \times 10^{-\frac{7n}{500}} \ge 1 \\ 2 \times 10^{-\frac{8n}{500}} < 1 \end{cases} \iff \begin{cases} 10^{\frac{7n}{500}} \le 2 \\ 10^{\frac{8n}{500}} > 2 \end{cases} $$

両辺の常用対数をとると

$$ \begin{cases} \frac{7n}{500} \le \log_{10} 2 \\ \frac{8n}{500} > \log_{10} 2 \end{cases} $$

$\log_{10} 2 = 0.3010$ を代入して整理すると

$$ \frac{500 \times 0.3010}{8} < n \le \frac{500 \times 0.3010}{7} $$

$$ \frac{150.5}{8} < n \le \frac{150.5}{7} $$

$$ 18.8125 < n \le 21.5 $$

これを満たす自然数 $n$ は $19, 20, 21$ である。

解説

関数のグラフが図形の内部を通過する条件を問う問題である。 各三角形の斜辺を表す直線が単調増加であり、与えられた指数関数 $y = f_n(x)$ が単調減少であることを利用して、区間の端点における値の大小関係に帰着させるのがポイントである。 最初に通過する三角形が $T_8$ であるということは、$T_7$ までは通過しないという条件を忘れないように立式する。

答え

$$ n = 19, 20, 21 $$

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