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大阪大学 1977年 理系 第2問 解説

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大阪大学 1977年 理系 第2問 解説

方針・初手

点 $P$ の座標を $(x, \frac{k^2}{x})$ とおき、点 $A(2, 2)$ との距離の2乗を $x$ の関数として立式する。この関数を微分して増減を調べますが、導関数が $0$ となる $x$ の方程式を因数分解し、$k$ の値によって場合分けして最小値を与える $x$ (すなわち $\alpha$)を特定することが鍵となる。

解法1

点 $P$ は曲線 $C: xy = k^2 \ (x > 0)$ 上にあるため、$P\left(x, \frac{k^2}{x}\right)$ とおける。 点 $A(2, 2)$ との距離の2乗を $f(x)$ とすると、

$$ f(x) = (x - 2)^2 + \left( \frac{k^2}{x} - 2 \right)^2 \quad (x > 0) $$

これを $x$ で微分すると、

$$ \begin{aligned} f'(x) &= 2(x - 2) + 2\left( \frac{k^2}{x} - 2 \right) \left( -\frac{k^2}{x^2} \right) \\ &= \frac{2}{x^3} \left\{ x^3(x - 2) - k^2(k^2 - 2x) \right\} \\ &= \frac{2}{x^3} (x^4 - 2x^3 + 2k^2 x - k^4) \\ &= \frac{2}{x^3} \{ (x^2 - k^2)(x^2 + k^2) - 2x(x^2 - k^2) \} \\ &= \frac{2}{x^3} (x^2 - k^2)(x^2 - 2x + k^2) \end{aligned} $$

$x > 0$ における $f'(x)$ の符号変化を調べるため、$g(x) = x^2 - 2x + k^2 = (x - 1)^2 + k^2 - 1$ とおく。

(i)

$k^2 \ge 1$ のとき

$x > 0$ において $g(x) \ge 0$ (等号成立は $x=1, k^2=1$ のみ)であるため、$f'(x)$ の符号は $x^2 - k^2$ の符号と一致する。 したがって、$f'(x)$ は $x = |k|$ の前後で負から正に変わり、$f(x)$ は $x = |k|$ で極小かつ最小となる。 よって、求める点 $P$ の $x$ 座標 $\alpha$ は $\alpha = |k|$ となる。

(ii)

$0 \le k^2 < 1$ のとき

$g(x) = 0$ は相異なる正の実数解 $x = 1 \pm \sqrt{1 - k^2}$ をもつ。これらを $\gamma_1 = 1 - \sqrt{1 - k^2}, \gamma_2 = 1 + \sqrt{1 - k^2}$ とおく。 $k \neq 0$ のとき、解と係数の関係より $\gamma_1 \gamma_2 = k^2 = |k|^2$ である。$0 < |k| < 1$ および $0 < \gamma_1 < \gamma_2$ であることから、$\gamma_1 < |k| < \gamma_2$ が成り立つ。 $x > 0$ において $f'(x) = 0$ となるのは $x = \gamma_1, |k|, \gamma_2$ のときであり、増減は以下のようになる。

したがって、$f(x)$ は $x = \gamma_1$ および $x = \gamma_2$ で極小となる。 ここで、$\gamma$ が $\gamma^2 - 2\gamma + k^2 = 0$ を満たすとすると、$k^2 = 2\gamma - \gamma^2$ であり、

$$ \begin{aligned} f(\gamma) &= (\gamma - 2)^2 + \left( \frac{2\gamma - \gamma^2}{\gamma} - 2 \right)^2 \\ &= (\gamma - 2)^2 + (2 - \gamma - 2)^2 \\ &= 2\gamma^2 - 4\gamma + 4 \\ &= 2(\gamma^2 - 2\gamma) + 4 \\ &= -2k^2 + 4 \end{aligned} $$

となり、$f(\gamma_1) = f(\gamma_2)$ である。よって、$f(x)$ は $x = \gamma_1, \gamma_2$ の両方で最小値をとる。 また、$k=0$ のときは $\gamma_1 = 0, \gamma_2 = 2$ となり、$x > 0$ において $f'(x) = \frac{2(x-2)}{x}$ となるため、$x = 2$ で最小となる。これは $k=0$ のときの $\alpha^2 - 2\alpha + k^2 = 0 \ (\alpha > 0)$ の解に一致する。 したがって、最小となる点 $\alpha$ は $\alpha^2 - 2\alpha + k^2 = 0 \ (\alpha > 0)$ を満たす。

以上より、$k$ と $\alpha$ の関係は

次に、点 $(k, \alpha)$ がある図形を考える。 $k^2 \ge 1$ すなわち $k \le -1, 1 \le k$ のとき、$\alpha = |k|$ は $k\alpha$ 平面上の半直線を表す。 $k^2 < 1$ すなわち $-1 < k < 1$ のとき、$\alpha^2 - 2\alpha + k^2 = 0$ は $k^2 + (\alpha - 1)^2 = 1$ と変形でき、これは中心 $(0, 1)$、半径 $1$ の円の一部を表す。ただし、$\alpha > 0$ であるため、$(k, \alpha) = (0, 0)$ は除外される。 これらは $k = \pm 1$ のとき $(k, \alpha) = (\pm 1, 1)$ で接続される。

したがって、点 $(k, \alpha)$ がある図形は、円 $k^2 + (\alpha - 1)^2 = 1$ のうち原点を除いた部分と、半直線 $\alpha = k \ (k \ge 1)$ および $\alpha = -k \ (k \le -1)$ を合わせた図形である。

解説

点と曲線の距離の最小値を求める典型問題である。距離の2乗を微分して極値を調べますが、極小値の候補が複数出てくるため、$k$ の値による場合分けと、極小値同士の比較が重要になる。 曲線 $y = \frac{k^2}{x}$ と点 $A(2,2)$ がともに直線 $y=x$ に関して対称であることを意識すると、$k$ が小さく曲線が原点に近づいたときに、最小値を与える点が直線 $y=x$ 上から外れて2つに分岐すること(対称性の破れ)が背景にあることが分かる。

答え

$k$ と $\alpha$ の関係: $k \le -1, 1 \le k$ のとき $\alpha = |k|$ $-1 < k < 1$ のとき $\alpha^2 - 2\alpha + k^2 = 0 \ (\alpha > 0)$

点 $(k, \alpha)$ がある図形: 円 $k^2 + (\alpha - 1)^2 = 1$ のうち原点 $(0, 0)$ を除いた部分と、半直線 $\alpha = k \ (k \ge 1)$ および $\alpha = -k \ (k \le -1)$ を合わせた図形。

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