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東北大学 1962年 文系 第6問 解説

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東北大学 1962年 文系 第6問 解説

方針・初手

曲線上の2点 $P, Q$ の $x$ 座標をそれぞれ $p, q$ とおき、直線 $PQ$ の傾きと、各点における接線の傾きを求める。 直線 $PQ$ が点 $P, Q$ におけるそれぞれの接線と垂直に交わることから、傾きの積が $-1$ となる関係式を2つ立式する。 この2つの関係式を連立させて $p, q$ の関係を導き、$p$ についての方程式が条件を満たす実数解をもつような $a$ の範囲を求める。

解法1

$f(x) = x^3 + ax + 1$ とおく。導関数は $f'(x) = 3x^2 + a$ である。 曲線上の2点 $P, Q$ の $x$ 座標をそれぞれ $p, q$ とおく。(相異なる2点であるから $p \neq q$ である)

直線 $PQ$ の傾きを $m$ とすると、 $$ m = \frac{(p^3 + ap + 1) - (q^3 + aq + 1)}{p - q} = \frac{p^3 - q^3 + a(p - q)}{p - q} = p^2 + pq + q^2 + a $$ である。直線 $PQ$ が点 $P, Q$ における接線とそれぞれ垂直に交わるから、 $$ (3p^2 + a)m = -1 \quad \cdots ① $$ $$ (3q^2 + a)m = -1 \quad \cdots ② $$ が成り立つ。①, ②より $$ (3p^2 + a)m = (3q^2 + a)m $$ となる。ここで $m = 0$ と仮定すると、①式より $0 = -1$ となり矛盾する。したがって $m \neq 0$ である。 両辺を $m$ で割ると、 $$ 3p^2 + a = 3q^2 + a $$ $$ 3(p + q)(p - q) = 0 $$ $p \neq q$ より $p - q \neq 0$ であるから、 $$ p + q = 0 \iff q = -p $$ が得られる。これを直線 $PQ$ の傾き $m$ の式に代入すると、 $$ m = p^2 + p(-p) + (-p)^2 + a = p^2 + a $$ となる。①式にこれを代入すると、 $$ (3p^2 + a)(p^2 + a) = -1 $$ $$ 3p^4 + 4ap^2 + a^2 + 1 = 0 \quad \cdots ③ $$ ここで、$q = -p$ および $p \neq q$ より、$p \neq -p$ すなわち $p \neq 0$ である。 $p^2 = t$ とおくと、$p \neq 0$ なる実数 $p$ が存在するための条件は、$t > 0$ である。 ③を $t$ についての方程式とみると、 $$ 3t^2 + 4at + a^2 + 1 = 0 \quad \cdots ④ $$ となる。問題の条件を満たす2点 $P, Q$ が存在するための必要十分条件は、方程式④が $t > 0$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつことである。

$g(t) = 3t^2 + 4at + a^2 + 1$ とおく。 $$ g(t) = 3\left(t + \frac{2}{3}a\right)^2 - \frac{1}{3}a^2 + 1 $$ より、放物線 $y = g(t)$ の軸は直線 $t = -\frac{2}{3}a$ である。また、$y$ 切片は $g(0) = a^2 + 1 > 0$ である。 $g(0) > 0$ であるから、方程式④が正の実数解をもつためには、軸が $t > 0$ の部分にあり、かつ放物線が $t$ 軸と共有点をもつことが必要十分である。

したがって、④の判別式を $D$ とすると、 $$ \begin{cases} -\frac{2}{3}a > 0 \\ \frac{D}{4} = (2a)^2 - 3(a^2 + 1) \geqq 0 \end{cases} $$ これらを解くと、 $$ \begin{cases} a < 0 \\ a^2 - 3 \geqq 0 \end{cases} $$ $a^2 - 3 \geqq 0$ より $a \leqq -\sqrt{3}, \sqrt{3} \leqq a$ であるから、$a < 0$ とあわせて $$ a \leqq -\sqrt{3} $$ を得る。

解説

2点における接線と直線が垂直であるという条件から、連立方程式を立てて解き進める標準的な問題である。 点 $P, Q$ の対称性から $p+q=0$ を導き出すことがポイントとなる。 後半は $p^2 = t$ と置き換えて2次方程式の解の配置問題に帰着させるが、$p \neq q$ という条件から $p \neq 0$ すなわち $t > 0$ となることを見落とさないように注意が必要である。 また、$y$ 切片が常に正であることを確認すれば、条件は判別式と軸の位置だけで完結する。

答え

$$ a \leqq -\sqrt{3} $$

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