東北大学 2019年 文系 第1問 解説

方針・初手
直線 $y=ax$ と放物線 $y=x^2+a$ の交点の $x$ 座標は、両式を連立して得られる2次方程式の解である。
したがって、交点 $P(b,ab),Q(c,ac)$ の $x$ 座標 $b,c$ は
$$ x^2+a=ax $$
すなわち
$$ x^2-ax+a=0 $$
の2解である。ここで $c=b^2$ という条件を用い、解と係数の関係を使って $a,b$ を決定する。
解法1
交点の $x$ 座標 $b,c$ は 2 次方程式
$$ x^2-ax+a=0 $$
の2解であるから、解と係数の関係より
$$ b+c=a,\qquad bc=a $$
が成り立つ。
ここで条件 $c=b^2$ を代入すると、
$$ a=b+b^2 $$
および
$$ a=b\cdot b^2=b^3 $$
となる。よって
$$ b+b^2=b^3 $$
すなわち
$$ b^3-b^2-b=0 $$
である。これを因数分解すると
$$ b(b^2-b-1)=0 $$
を得る。
$b=0$ ならば $c=b^2=0$ となり、さらに $a=bc=0$ となってしまい、$a\neq 0$ に反する。したがって $b\neq 0$ であるから、
$$ b^2-b-1=0 $$
が成り立つ。
これを解くと
$$ b=\frac{1\pm\sqrt{5}}{2} $$
である。条件 $b<0$ より
$$ b=\frac{1-\sqrt{5}}{2} $$
である。
次に $a=bc=b^3$ より $a$ を求める。$b^2-b-1=0$ から
$$ b^2=b+1 $$
なので、
$$ b^3=b(b^2)=b(b+1)=b^2+b=(b+1)+b=2b+1 $$
となる。したがって
$$ a=2b+1=2\cdot \frac{1-\sqrt{5}}{2}+1=2-\sqrt{5} $$
である。
解法2
交点の $x$ 座標 $b,c$ は
$$ x^2-ax+a=0 $$
の2解である。したがって、この2次式は
$$ (x-b)(x-c) $$
と表せる。
条件 $c=b^2$ より
$$ x^2-ax+a=(x-b)(x-b^2) $$
である。右辺を展開すると
$$ (x-b)(x-b^2)=x^2-(b+b^2)x+b^3 $$
となるから、係数比較により
$$ a=b+b^2,\qquad a=b^3 $$
を得る。
よって
$$ b+b^2=b^3 $$
すなわち
$$ b(b^2-b-1)=0 $$
である。
$a\neq 0$ なので $b=0$ は不適であり、
$$ b^2-b-1=0 $$
となる。条件 $b<0$ より
$$ b=\frac{1-\sqrt{5}}{2} $$
である。
さらに
$$ a=b^3 $$
より
$$ a=2-\sqrt{5} $$
を得る。
解説
この問題の要点は、交点の座標をそのまま追うのではなく、交点の $x$ 座標 $b,c$ を2次方程式の解とみなすことである。
すると、条件 $c=b^2$ が「2つの解の関係」として使えるようになり、解と係数の関係
$$ b+c=a,\qquad bc=a $$
から $a$ を2通りに表せる。そこを一致させると $b$ の方程式が得られ、一気に決まる。
答え
$$ a=2-\sqrt{5},\qquad b=\frac{1-\sqrt{5}}{2} $$
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