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東北大学 2011年 理系 第1問 解説

数学2/図形と式数学1/二次関数数学1/方程式不等式テーマ/軌跡・領域
東北大学 2011年 理系 第1問 解説

方針・初手

点 $(p,q)$ が $D(a)$ に属する条件は

$$ q\le 2ap-a^2+2a+2 $$

である。

ここで $(p,q)$ を固定し,右辺を $a$ の式とみて

$$ f(a)=-a^2+2(p+1)a+2 $$

とおく。

すると,

(1) は $-1\le a\le 2$ を満たすすべての $a$ に対して $q\le f(a)$ が成り立つ条件,すなわち

$$ q\le \min_{-1\le a\le 2}f(a) $$

を求めればよい。

(2) は $-1\le a\le 2$ を満たすいずれかの $a$ に対して $q\le f(a)$ が成り立つ条件,すなわち

$$ q\le \max_{-1\le a\le 2}f(a) $$

を求めればよい。

解法1

$f(a)$ は $a$ について下に凸ではなく,上に凸でもなく,下に開く2次関数である。

(1) すべての $a$ に対して $D(a)$ の点となる条件

$f(a)$ は下に開くから,区間 $[-1,2]$ における最小値は端点でとる。

したがって

$$ \min_{-1\le a\le 2}f(a)=\min{f(-1),f(2)} $$

である。

それぞれ計算すると,

$$ f(-1)=-2p-1,\qquad f(2)=4p+2 $$

より,

$$ q\le \min{-2p-1,\ 4p+2} $$

となる。

すなわち

$$ q\le -2p-1,\qquad q\le 4p+2 $$

を同時に満たす範囲である。

2直線

$$ q=-2p-1,\qquad q=4p+2 $$

の交点は

$$ -2p-1=4p+2 $$

より

$$ p=-\frac12,\qquad q=0 $$

である。

したがって求める範囲は,2直線 $q=-2p-1,\ q=4p+2$ の下側の共通部分,すなわち折れ線 $( -\frac12,0 )$ を頂点とする上側境界の下の部分である。

具体的には

$$ \begin{cases} q\le 4p+2 & \left(p\le -\dfrac12\right),\\[4pt] q\le -2p-1 & \left(p\ge -\dfrac12\right) \end{cases} $$

である。

(2) いずれかの $a$ に対して $D(a)$ の点となる条件

今度は

$$ q\le \max_{-1\le a\le 2}f(a) $$

を求めればよい。

$f(a)$ の頂点は

$$ a=p+1 $$

である。

したがって,この頂点が区間 $[-1,2]$ に入るかどうかで場合分けする。

(i)

$p+1<-1$,すなわち $p<-2$ のとき

頂点は区間の左にあるので,$f(a)$ は区間 $[-1,2]$ で減少する。よって最大値は $a=-1$ でとる。

$$ \max f(a)=f(-1)=-2p-1 $$

である。

(ii)

$-1\le p+1\le 2$,すなわち $-2\le p\le 1$ のとき

頂点が区間内にあるので,最大値は頂点でとる。

$$ \max f(a)=f(p+1) $$

であり,

$$ f(p+1)=-(p+1)^2+2(p+1)^2+2=(p+1)^2+2 $$

となる。

(iii)

$p+1>2$,すなわち $p>1$ のとき

頂点は区間の右にあるので,$f(a)$ は区間 $[-1,2]$ で増加する。よって最大値は $a=2$ でとる。

$$ \max f(a)=f(2)=4p+2 $$

である。

以上より求める範囲は

$$ q\le \begin{cases} -2p-1 & (p\le -2),\\[4pt] (p+1)^2+2 & (-2\le p\le 1),\\[4pt] 4p+2 & (p\ge 1) \end{cases} $$

である。

境界は,放物線

$$ q=(p+1)^2+2 \qquad (-2\le p\le 1) $$

と,その両端で接する2本の直線

$$ q=-2p-1 \qquad (p\le -2),\qquad q=4p+2 \qquad (p\ge 1) $$

からなる。

解説

この問題の本質は,$a$ を動かすことではなく,点 $(p,q)$ を固定して右辺を $a$ の2次関数とみることである。

(1) は「すべての $a$」なので最小値を使う問題であり,下に開く2次関数の最小値は端点で決まる。

(2) は「いずれかの $a$」なので最大値を使う問題であり,頂点が区間内にあるかどうかで場合分けすればよい。

「全称条件なら最小値,存在条件なら最大値」という見方が重要である。

答え

(1)

求める範囲は

$$ q\le -2p-1,\qquad q\le 4p+2 $$

すなわち

$$ q\le \min{-2p-1,\ 4p+2} $$

である。境界は2直線 $q=-2p-1,\ q=4p+2$ が交点 $\left(-\dfrac12,0\right)$ で折れ曲がる形であり,その下側全体である。

(2)

求める範囲は

$$ q\le \begin{cases} -2p-1 & (p\le -2),\\[4pt] (p+1)^2+2 & (-2\le p\le 1),\\[4pt] 4p+2 & (p\ge 1) \end{cases} $$

である。境界は,放物線 $q=(p+1)^2+2$ の一部と,その両端に接する2本の直線からなり,その下側全体である。

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