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東北大学 2021年 文系 第4問 解説

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東北大学 2021年 文系 第4問 解説

方針・初手

共通接線を求めるには、それぞれの曲線上の接点を文字で置き、接線の傾きと切片が一致する条件を立てればよい。

3次関数側の接点を $x=a$、2次関数側の接点を $x=b$ として、それぞれの接線の方程式を求め、同一の直線になる条件を解く。

解法1

3次関数

$$ y=x^3+x^2 $$

を $f(x)$、2次関数

$$ y=x^2+4x+16 $$

を $g(x)$ とする。

まず、$f(x)$ の $x=a$ における接線を求める。

$$ f'(x)=3x^2+2x $$

より、接線の傾きは $3a^2+2a$ である。したがって接線の方程式は

$$ y=(3a^2+2a)(x-a)+a^3+a^2 $$

であり、整理すると

$$ y=(3a^2+2a)x-2a^3-a^2 $$

となる。

次に、$g(x)$ の $x=b$ における接線を求める。

$$ g'(x)=2x+4 $$

より、接線の傾きは $2b+4$ である。したがって接線の方程式は

$$ y=(2b+4)(x-b)+b^2+4b+16 $$

であり、整理すると

$$ y=(2b+4)x-b^2+16 $$

となる。

これらが共通接線であるためには、傾きと切片がそれぞれ一致すればよいから、

$$ 3a^2+2a=2b+4 $$

$$ -2a^3-a^2=-b^2+16 $$

が成り立つ。

前式から

$$ b=\frac{3a^2+2a-4}{2} $$

である。これを後式に代入すると、

$$ -2a^3-a^2=-\left(\frac{3a^2+2a-4}{2}\right)^2+16 $$

となる。整理すると

$$ a^4-16a^2=0 $$

すなわち

$$ a^2(a^2-16)=0 $$

ではなく、さらに正確に計算すると

$$ (a-2)(a+2)(9a^2+4a+12)=0 $$

となる。ここで

$$ 9a^2+4a+12 $$

の判別式は

$$ 4^2-4\cdot 9\cdot 12=16-432<0 $$

であるから、実数解は

$$ a=2,\ -2 $$

のみである。

(i)

$a=2$ のとき

$$ 3a^2+2a=3\cdot 4+4=16 $$

より傾きは $16$ である。したがって接線は

$$ y=16x-2\cdot 2^3-2^2=16x-20 $$

である。

(ii)

$a=-2$ のとき

$$ 3a^2+2a=3\cdot 4-4=8 $$

より傾きは $8$ である。したがって接線は

$$ y=8x-2(-2)^3-(-2)^2=8x+12 $$

である。

よって、共通接線は

$$ y=16x-20,\qquad y=8x+12 $$

の2本である。

次に、これら2本の直線と放物線

$$ y=x^2+4x+16 $$

で囲まれた部分の面積を求める。

まず、各接線と放物線との差を調べる。

(i)

$y=8x+12$ について

$$ x^2+4x+16-(8x+12)=x^2-4x+4=(x-2)^2 $$

であるから、これは $x=2$ で接する。

(ii)

$y=16x-20$ について

$$ x^2+4x+16-(16x-20)=x^2-12x+36=(x-6)^2 $$

であるから、これは $x=6$ で接する。

また、2本の直線の交点は

$$ 8x+12=16x-20 $$

より

$$ x=4,\qquad y=44 $$

である。

したがって、求める面積 $S$ は

$$ S=\int_2^4 \left{(x^2+4x+16)-(8x+12)\right},dx+\int_4^6 \left{(x^2+4x+16)-(16x-20)\right},dx $$

である。

すなわち

$$ S=\int_2^4 (x-2)^2,dx+\int_4^6 (x-6)^2,dx $$

となるから、

$$ \int_2^4 (x-2)^2,dx=\left[\frac{(x-2)^3}{3}\right]_2^4=\frac{8}{3} $$

$$ \int_4^6 (x-6)^2,dx=\left[\frac{(x-6)^3}{3}\right]_4^6=\frac{8}{3} $$

より

$$ S=\frac{8}{3}+\frac{8}{3}=\frac{16}{3} $$

である。

解説

共通接線の問題では、各曲線の接点を文字で置いて接線を式で表し、同一の直線になる条件を立てるのが基本である。

また、面積については、放物線と接線の差が平方の形

$$ (x-2)^2,\ (x-6)^2 $$

になるため、接点がすぐ分かり、積分計算も簡潔になる。2本の直線の交点が $x=4$ であることから、積分区間を $[2,4]$ と $[4,6]$ に分けるのが重要である。

答え

共通接線は

$$ y=8x+12,\qquad y=16x-20 $$

である。

また、これら2本の共通接線と $y=x^2+4x+16$ で囲まれた部分の面積は

$$ \frac{16}{3} $$

である。

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