東北大学 1983年 理系 第3問 解説

方針・初手
共通接線をまず求める。接点を $C_1$ 上で $P(a,,-a(a+3))$、$C_2$ 上で $Q(b,,-9b(b-5))$ とおけば、それぞれの接線の式を微分から表せる。
その2本の接線が一致する条件から $a,b$ を決め、最後に
$$ \int_{-6}^{0}{\text{直線}-C_1},dx+\int_{0}^{2}{\text{直線}-C_2},dx $$
で面積を求める。
解法1
$C_1,\ C_2$ をそれぞれ
$$ C_1:\ y=-x^2-3x,\qquad C_2:\ y=-9x^2+45x $$
と書く。
共通接線の決定
$C_1$ 上の $x=a$ における接線を求める。
$$ y'=-2x-3 $$
より、傾きは $-2a-3$ である。したがって接線は
$$ y=(-2a-3)(x-a)-a(a+3) $$
であり、整理すると
$$ y=(-2a-3)x+a^2 $$
となる。
同様に、$C_2$ 上の $x=b$ における接線は、$C_2$ の導関数
$$ y'=-18x+45 $$
を用いて
$$ y=(-18b+45)(x-b)-9b(b-5) $$
であるから、整理して
$$ y=(-18b+45)x+9b^2 $$
となる。
これらが同一直線であるから、傾きと切片が一致して
$$ -2a-3=-18b+45,\qquad a^2=9b^2 $$
を満たす。
ここで、接線の傾きは正であるから、$C_1$ 側では
$$ -2a-3>0 \quad\Rightarrow\quad a<-\frac32 $$
であり、また $C_2$ 側では
$$ -18b+45>0 \quad\Rightarrow\quad b<\frac52 $$
である。図形の取り方から $b>0$ なので、$a^2=9b^2$ より
$$ a=-3b $$
を採用する。
これを傾きの一致式に代入すると
$$ -2(-3b)-3=-18b+45 $$
すなわち
$$ 6b-3=-18b+45 $$
より
$$ 24b=48,\qquad b=2 $$
したがって
$$ a=-6 $$
である。
よって接点は
$$ P=(-6,,-(-6)(-3))=(-6,-18),\qquad Q=(2,,-9\cdot2\cdot(2-5))=(2,54) $$
であり、共通接線は
$$ y=(-2(-6)-3)x+(-6)^2=9x+36 $$
である。
面積の計算
求める図形は、弧 $PO$、弧 $OQ$、および線分 $PQ$ に囲まれる部分である。
したがって面積 $S$ は
$$ S=\int_{-6}^{0}{(9x+36)-(-x^2-3x)},dx+\int_{0}^{2}{(9x+36)-(-9x^2+45x)},dx $$
となる。
被積分関数を整理すると
$$ (9x+36)-(-x^2-3x)=x^2+12x+36=(x+6)^2 $$
および
$$ (9x+36)-(-9x^2+45x)=9x^2-36x+36=9(x-2)^2 $$
であるから、
$$ S=\int_{-6}^{0}(x+6)^2,dx+\int_{0}^{2}9(x-2)^2,dx $$
となる。
それぞれ計算すると、
$$ \int_{-6}^{0}(x+6)^2,dx =\left[\frac{(x+6)^3}{3}\right]_{-6}^{0} =\frac{6^3}{3} =72 $$
また
$$ \int_{0}^{2}9(x-2)^2,dx =9\left[\frac{(x-2)^3}{3}\right]_{0}^{2} =3\bigl(0-(-8)\bigr) =24 $$
である。
したがって
$$ S=72+24=96 $$
となる。
解説
接点の $x$ 座標を文字で置いて接線を求めるのが自然である。二次関数 $y=f(x)$ の $x=t$ における接線は
$$ y=f'(t)(x-t)+f(t) $$
で表せるので、共通接線の条件は「傾きが等しい」「切片が等しい」の2本立てになる。
面積計算では、共通接線が各放物線の上側にあるため、「直線から曲線を引く」積分を左右で分けて計算すればよい。整理後に $(x+6)^2,\ 9(x-2)^2$ となるので、計算も簡潔になる。
答え
求める面積は
$$ 96 $$
である。
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