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東北大学 1985年 理系 第2問 解説

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東北大学 1985年 理系 第2問 解説

方針・初手

面積最大の三角形では、固定頂点 $A(a,1-a^2)$ 以外の 2 頂点を境界上にとってよい。

実際、1 頂点を固定すると三角形の面積は、残りの頂点からその対辺を含む直線までの距離に比例する。したがって、その頂点が図形の内部にあれば、直線から遠ざかる向きに動かして面積を大きくできるので、最大のときは境界上にある。

また、境界のうち $x$ 軸部分では、他の 2 頂点を固定したとき面積はその点の $x$ 座標の一次関数になるから、最大値は区間の端点でとる。よって、最大を与える 2 頂点は放物線 $y=1-x^2$ 上にあるとしてよい。

そこで他の 2 頂点を

$$ B(u,1-u^2),\qquad C(v,1-v^2)\qquad (-1\le u,v\le 1) $$

とおいて面積を調べる。

解法1

三角形 $ABC$ の面積を $S$ とする。

すると

$$ 2S == \left| \begin{vmatrix} u-a & (1-u^2)-(1-a^2)\ v-a & (1-v^2)-(1-a^2) \end{vmatrix} \right| $$

であるから、

$$ \begin{aligned} 2S &= \left| (u-a)(a^2-v^2)-(v-a)(a^2-u^2) \right|\\ &= \left| (u-a)(v-a)(u-v) \right|. \end{aligned} $$

したがって

$$ S=\frac12 |(u-a)(v-a)(u-v)| $$

となる。

以下、$u<v$ として考える。

(i) $u<v\le a$ の場合

このとき

$$ 2S=(a-u)(a-v)(v-u) $$

である。

ここで

$$ p=a-u,\qquad q=a-v $$

とおくと、

$$ a+1\ge p>q\ge 0 $$

であり、

$$ 2S=pq(p-q) $$

となる。

$p$ を固定すると、右辺は $q$ の下に凸でない二次式であり、最大は $q=\dfrac p2$ のときである。よって

$$ 2S\le p\cdot \frac p2\cdot \frac p2=\frac{p^3}{4}\le \frac{(a+1)^3}{4}. $$

したがって

$$ S\le \frac{(a+1)^3}{8}. $$

等号は

$$ p=a+1,\qquad q=\frac{a+1}{2} $$

すなわち

$$ u=-1,\qquad v=\frac{a-1}{2} $$

のときに成り立つ。

(ii) $a\le u<v$ の場合

同様に

$$ p=u-a,\qquad q=v-a $$

とおくと

$$ 0\le p<q\le 1-a $$

であり、

$$ 2S=pq(q-p)\le \frac{(1-a)^3}{4}. $$

よって

$$ S\le \frac{(1-a)^3}{8}. $$

これは $0\le a\le 1$ では (iii) の値以下である。

(iii) $u\le a\le v$ の場合

このとき

$$ 2S=(a-u)(v-a)(v-u) $$

である。

ここで

$$ p=a-u,\qquad q=v-a $$

とおくと

$$ 0\le p\le a+1,\qquad 0\le q\le 1-a $$

であり、

$$ 2S=pq(p+q) $$

となる。

この式は $p,q\ge 0$ の範囲では $p,q$ の増加とともに増加するから、最大値は

$$ p=a+1,\qquad q=1-a $$

のとき、すなわち

$$ u=-1,\qquad v=1 $$

のときに生じる。よって

$$ 2S\le (a+1)(1-a){(a+1)+(1-a)}=2(1-a^2), $$

すなわち

$$ S\le 1-a^2. $$


以上より候補は

$$ \frac{(a+1)^3}{8} \qquad\text{と}\qquad 1-a^2 $$

の大きい方である。

比較すると

$$ \frac{(a+1)^3}{8}-(1-a^2) ========================= \frac{(a+1),(a^2+10a-7)}{8}. $$

したがって大小は $a^2+10a-7$ の符号で決まり、

$$ a^2+10a-7=0 $$

の $0\le a\le 1$ にある解は

$$ a=4\sqrt2-5 $$

である。

よって最大値は

$$ \begin{cases} 1-a^2 & \left(0\le a\le 4\sqrt2-5\right),\\[6pt] \dfrac{(a+1)^3}{8} & \left(4\sqrt2-5\le a\le 1\right). \end{cases} $$

解説

放物線上の 3 点 $(x,1-x^2)$ で作る三角形の面積が、$x$ 座標の差の積

$$ \frac12 |(u-a)(v-a)(u-v)| $$

にきれいに因数分解されるのが本問の核心である。

そこまで到達すれば、$u,v$ が $a$ の左右のどこにあるかで場合分けし、区間上の積の最大化に帰着できる。特に $a$ が右寄りにあるときは、3 頂点をすべて左側に寄せたほうが大きい面積を作れる点が見落としやすい。

答え

内接三角形の面積の最大値は

$$ \boxed{ \begin{cases} 1-a^2 & \left(0\le a\le 4\sqrt2-5\right),\\[6pt] \dfrac{(a+1)^3}{8} & \left(4\sqrt2-5\le a\le 1\right). \end{cases} } $$

である。

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