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東北大学 2007年 理系 第5問 解説

数学3/積分法数学1/立体図形テーマ/面積・体積テーマ/空間図形
東北大学 2007年 理系 第5問 解説

方針・初手

まず、線分 $l$ を $z$ 軸のまわりに回転してできる図形 $A$ を式で表す。

線分 $l$ は $$ x=1,\quad y=0,\quad 1\le z\le 2 $$ であるから、これを $z$ 軸のまわりに回転すると、 $$ A:\ x^2+y^2=1,\quad 1\le z\le 2 $$ となる。すなわち、半径 $1$、高さ $1$ の円柱の側面である。

この $A$ をさらに $x$ 軸のまわりに回転してできる立体を考える。$x$ を固定したときの断面を調べると、回転後の断面は円環になるので、その面積を積分すれば体積が求まる。

解法1

$A$ 上の点 $(x,y,z)$ は $$ x^2+y^2=1,\quad 1\le z\le 2 $$ を満たす。

これを $x$ 軸のまわりに回転すると、$x$ 座標は不変で、$x$ 軸からの距離 $$ \sqrt{y^2+z^2} $$ が半径となる円を描く。

したがって、回転後の立体について、$x$ を固定した断面は $$ \sqrt{y^2+z^2} $$ の取りうる値の範囲で決まる。

ここで $x$ を固定すると、$x^2+y^2=1$ より $$ y^2=1-x^2 $$ であるから、 $$ y^2+z^2=1-x^2+z^2 $$ となる。

さらに $1\le z\le 2$ であるので、 $$ 2-x^2\le y^2+z^2\le 5-x^2 $$ である。

よって、断面は内半径 $\sqrt{2-x^2}$、外半径 $\sqrt{5-x^2}$ の円環である。したがって断面積は $$ \pi\left{( \sqrt{5-x^2})^2-( \sqrt{2-x^2})^2\right} =\pi{(5-x^2)-(2-x^2)} =3\pi $$ となる。

また、$x^2+y^2=1$ を満たすためには $-1\le x\le 1$ であるから、求める体積 $V$ は $$ V=\int_{-1}^{1}3\pi,dx =3\pi\cdot 2 =6\pi $$ である。

解説

この問題の要点は、最初にできる図形 $A$ が「円柱そのもの」ではなく「円柱の側面」であることを正確に捉えることである。

そのうえで、$x$ 軸まわりに回転したあとの立体を、$x$ を固定した断面で見ると円環になる。内側半径と外側半径の差の二乗が一定になるため、断面積が一定 $3\pi$ となり、積分が非常に簡単になる。

答え

$$ 6\pi $$

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