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東北大学 1995年 文系 第2問 解説

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東北大学 1995年 文系 第2問 解説

方針・初手

絶対値の中身を因数分解して符号を調べ、関数を区分的な多項式として表す。すると各区間で微分できるので、増減と極値を順に求めればグラフが決まる。

解法1

まず、絶対値の中身を因数分解する。

$$ x^4+x^3-x^2-x = x(x^3+x^2-x-1) = x(x+1)^2(x-1) $$

ここで $(x+1)^2\ge0$ であるから、符号は $x(x-1)$ の符号で決まる。したがって

$$ x^4+x^3-x^2-x \begin{cases} \ge 0 & (x\le 0,\ x\ge 1)\ \le 0 & (0\le x\le 1) \end{cases} $$

である。よって $y$ は

$$ y= \begin{cases} -x^4+x^3+x^2-x-(x^4+x^3-x^2-x) & (x\le 0,\ x\ge 1)\ -x^4+x^3+x^2-x+(x^4+x^3-x^2-x) & (0\le x\le 1) \end{cases} $$

すなわち

$$ y= \begin{cases} -2x^4+2x^2 & (x\le 0,\ x\ge 1)\ 2x^3-2x & (0\le x\le 1) \end{cases} $$

となる。

(i) $x\le 0$ または $x\ge 1$ のとき

$$ y=-2x^4+2x^2,\qquad y'=-8x^3+4x=-4x(2x^2-1) $$

したがって、$y'=0$ となるのは $x=0,\ \pm \dfrac{1}{\sqrt2}$ である。このうち考える区間に入るのは $x=-\dfrac{1}{\sqrt2},\ 0$ および $x\ge1$ では臨界点なしである。

符号を調べると、

となる。

また、

$$ y!\left(-\frac{1}{\sqrt2}\right) =-2\left(\frac14\right)+2\left(\frac12\right) =\frac12 $$

であり、

$$ y(-1)=0,\qquad y(0)=0,\qquad y(1)=0 $$

である。

(ii) $0\le x\le 1$ のとき

$$ y=2x^3-2x,\qquad y'=6x^2-2=2(3x^2-1) $$

したがって、

$$ y'=0 \iff x=\frac{1}{\sqrt3} $$

であり、符号は

となる。

よって $x=\dfrac{1}{\sqrt3}$ で極小となり、

$$ y!\left(\frac{1}{\sqrt3}\right) =2\left(\frac{1}{3\sqrt3}\right)-2\left(\frac{1}{\sqrt3}\right) =-\frac{4}{3\sqrt3} $$

である。

以上より、増減は次の通りである。

したがって極値は

である。なお、$x=0,\ 1$ では絶対値の符号が切り替わるため、微分可能ではない。

また、

$$ \lim_{x\to\pm\infty}y=-\infty $$

である。

以上をもとにすると、グラフは

という形である。

解説

この問題の要点は、絶対値の中身をそのまま扱わず、まず因数分解して符号を確定することである。ここでは

$$ x^4+x^3-x^2-x=x(x+1)^2(x-1) $$

と分解でき、$(x+1)^2$ が常に非負であることから、実質的には $x(x-1)$ の符号だけを見ればよい。これにより、関数が区分的な多項式に直り、あとは通常の微分法で処理できる。

また、$x=0,\ 1$ では式の形が切り替わるので、増減をまとめるときはそこで区切って考えるのが安全である。

答え

$$ y= \begin{cases} -2x^4+2x^2 & (x\le 0,\ x\ge 1)\ 2x^3-2x & (0\le x\le 1) \end{cases} $$

増加区間は

$$ (-\infty,-\frac{1}{\sqrt2}),\quad (\frac{1}{\sqrt3},1) $$

減少区間は

$$ (-\frac{1}{\sqrt2},\frac{1}{\sqrt3}),\quad (1,\infty) $$

極値は

$$ x=-\frac{1}{\sqrt2}\ \text{で極大値}\ \frac12, \qquad x=\frac{1}{\sqrt3}\ \text{で極小値}\ -\frac{4}{3\sqrt3}, \qquad x=1\ \text{で極大値}\ 0 $$

である。グラフは $(-1,0)$、$(0,0)$、$(1,0)$ を通り、両端では $y\to-\infty$ となる。

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