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東京工業大学 1969年 理系 第3問 解説

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東京工業大学 1969年 理系 第3問 解説

方針・初手

$x, y$ の対称式であるから、基本対称式 $x+y$ および $xy$ に着目する。 与えられた $u, v$ の式を $x+y$ と $xy$ について解き、点 $(x, y)$ が円周上にある条件 $x^2+y^2=a^2$ を用いて $u, v, a$ の関係式を導く。 このとき、$x, y$ が実数として存在するための条件(判別式)を忘れないようにすることが重要である。

解法1

(1)

与えられた式より、

$$ \begin{aligned} u &= x + y + 1 \\ v &= 1 - 2xy \end{aligned} $$

これを $x+y, \ xy$ について整理すると、

$$ \begin{aligned} x+y &= u-1 \\ xy &= \frac{1-v}{2} \end{aligned} $$

点 $(x, y)$ は原点中心、半径 $a$ の円周上にあるので、

$$ x^2+y^2=a^2 $$

$(x+y)^2 - 2xy = a^2$ であるから、代入して、

$$ (u-1)^2 - (1-v) = a^2 $$

これを $v$ について解くと、

$$ v = -(u-1)^2 + a^2 + 1 $$

したがって、点 $(u, v)$ は放物線 $v = -(u-1)^2 + a^2 + 1$ 上にある。

(2)

(1)より、$x, y$ は2次方程式 $t^2 - (u-1)t + \frac{1-v}{2} = 0$ の2つの解である。 これらが実数解をもつための条件は、判別式を $D$ とすると $D \geqq 0$ であるから、

$$ (u-1)^2 - 4 \cdot 1 \cdot \frac{1-v}{2} \geqq 0 $$

$$ (u-1)^2 - 2(1-v) \geqq 0 $$

$$ v \geqq -\frac{1}{2}(u-1)^2 + 1 \quad \cdots \text{①} $$

また、(1)で求めた式より、

$$ a^2 = (u-1)^2 + v - 1 \quad \cdots \text{②} $$

$a$ は $\frac{1}{\sqrt{2}} \leqq a \leqq 1$ の範囲を動くため、$\frac{1}{2} \leqq a^2 \leqq 1$ である。 これを②に代入して、

$$ \frac{1}{2} \leqq (u-1)^2 + v - 1 \leqq 1 $$

$$ \frac{3}{2} \leqq (u-1)^2 + v \leqq 2 $$

$$ -(u-1)^2 + \frac{3}{2} \leqq v \leqq -(u-1)^2 + 2 \quad \cdots \text{③} $$

点 $(u, v)$ の存在する範囲は、①かつ③を満たす領域である。 境界となる3つの放物線を以下のように定める。

$$ \begin{aligned} C_1 &: v = -(u-1)^2 + 2 \\ C_2 &: v = -(u-1)^2 + \frac{3}{2} \\ C_3 &: v = -\frac{1}{2}(u-1)^2 + 1 \end{aligned} $$

これら曲線の交点を求める。 $C_1$ と $C_3$ の交点は、$-(u-1)^2 + 2 = -\frac{1}{2}(u-1)^2 + 1$ を解いて、

$$ \frac{1}{2}(u-1)^2 = 1 \implies u-1 = \pm \sqrt{2} \implies u = 1 \pm \sqrt{2} $$

交点の座標は $(1-\sqrt{2}, 0), \ (1+\sqrt{2}, 0)$ となる。

$C_2$ と $C_3$ の交点は、$-(u-1)^2 + \frac{3}{2} = -\frac{1}{2}(u-1)^2 + 1$ を解いて、

$$ \frac{1}{2}(u-1)^2 = \frac{1}{2} \implies u-1 = \pm 1 \implies u = 0, 2 $$

交点の座標は $(0, \frac{1}{2}), \ (2, \frac{1}{2})$ となる。

$1-\sqrt{2} \leqq u \leqq 0$ および $2 \leqq u \leqq 1+\sqrt{2}$ の範囲では $C_3 \geqq C_2$ となるため、下側の境界は $C_3$ となる。 $0 \leqq u \leqq 2$ の範囲では $C_2 \geqq C_3$ となるため、下側の境界は $C_2$ となる。 上側の境界は常に $C_1$ である。

以上より、求める領域はこれら3つの放物線の一部によって囲まれた部分である(境界線を含む)。

解説

2変数 $x, y$ の軌跡や値域を考える際、基本対称式で置き換える手法は非常に有効である。 しかし、置き換えた文字 $u, v$ が自由に値を取れるわけではなく、元の文字 $x, y$ が実数として存在するための条件(2次方程式の判別式 $D \geqq 0$)を $u, v$ の条件として付加しなければならない。 本問では、(2)においてこの実数条件である $C_3$ を見落とすと、領域の下端が $C_2$ だけになってしまい、不正解となるため注意が必要である。

答え

(1)

放物線 $v = -(u-1)^2 + a^2 + 1$

(2)

点 $(u, v)$ の存在する範囲を囲む曲線の方程式は以下の通りである。

$$ \begin{cases} v = -(u-1)^2 + 2 & (1-\sqrt{2} \leqq u \leqq 1+\sqrt{2}) \\ v = -(u-1)^2 + \frac{3}{2} & (0 \leqq u \leqq 2) \\ v = -\frac{1}{2}(u-1)^2 + 1 & (1-\sqrt{2} \leqq u \leqq 0, \ 2 \leqq u \leqq 1+\sqrt{2}) \end{cases} $$

(領域の図示については解答本文の解説を参照。図示対象の領域は上記3本の曲線に囲まれた部分で、境界線を含む)

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