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東京工業大学 1993年 理系 第1問 解説

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東京工業大学 1993年 理系 第1問 解説

方針・初手

放物線と直線の交点の $x$ 座標を求め、「 $\frac{1}{6}$ 公式」を用いて面積 $S_1, S_2$ を文字 $a, b, p, q, k$ で表す。その後、面積の比 $\frac{S_1}{S_2}$ を計算し、その値が $k$ の値に依存せず一定となるための条件を求める。

解法1

$C_1$ と $L$ の交点の $x$ 座標は、方程式

$$ ax^2 + bx = kx $$

の解である。これを変形すると

$$ ax^2 + (b - k)x = 0 $$

$$ x(ax + b - k) = 0 $$

$a \neq 0$ であるから、交点の $x$ 座標は $x = 0, \frac{k - b}{a}$ となる。 条件 $k \neq b$ より $\frac{k - b}{a} \neq 0$ であるから、原点以外の交点が一つ定まる。

したがって、$C_1$ と $L$ で囲まれる部分の面積 $S_1$ は

$$ \begin{aligned} S_1 &= \frac{|a|}{6} \left| \frac{k - b}{a} - 0 \right|^3 \\ &= \frac{|a|}{6} \frac{|k - b|^3}{|a|^3} \\ &= \frac{|k - b|^3}{6a^2} \end{aligned} $$

と表せる。

同様に、$C_2$ と $L$ の交点の $x$ 座標は、方程式 $px^2 + qx = kx$ より $x = 0, \frac{k - q}{p}$ となる。 条件 $k \neq q$ と $p \neq 0$ により原点以外の交点が一つ定まり、面積 $S_2$ は

$$ S_2 = \frac{|k - q|^3}{6p^2} $$

と表せる。

これより、$S_1$ と $S_2$ の比を計算すると

$$ \begin{aligned} \frac{S_1}{S_2} &= \frac{\frac{|k - b|^3}{6a^2}}{\frac{|k - q|^3}{6p^2}} \\ &= \frac{p^2}{a^2} \frac{|k - b|^3}{|k - q|^3} \\ &= \frac{p^2}{a^2} \left| \frac{k - b}{k - q} \right|^3 \end{aligned} $$

となる。 この比が $k$ によらないための必要十分条件は、関数 $f(k) = \frac{k - b}{k - q}$ が $k$ に依存する定数関数となることである。

$$ f(k) = \frac{k - q + q - b}{k - q} = 1 + \frac{q - b}{k - q} $$

これが $k$ (ただし $k \neq b, k \neq q$)の値によらず一定となるためには

$$ q - b = 0 $$

であることが必要十分である。 すなわち、$b = q$ となる。 (このとき、$f(k) = 1$ となり $\frac{S_1}{S_2} = \frac{p^2}{a^2}$ で一定となる)

解説

放物線と直線で囲まれた面積を求める典型的な問題である。交点を求めた後は定積分を真面目に計算するのではなく、いわゆる $\frac{1}{6}$ 公式を利用することで計算量を大幅に削減し、ミスを防ぐことができる。

面積の比を求めた後に登場する分数式 $\frac{k - b}{k - q}$ が定数になる条件については、分子の次数を下げて $\frac{(\text{定数})}{k - q}$ の項を作ると見通しが良くなる。恒等式の考え方を用いて $(1-c)k = b-cq$ から導くことも可能である。

答え

$$ b = q $$

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